11月18日厚労委員会 障害児福祉 影響深刻 宮本徹氏「所得制限やめよ」

 日本共産党の宮本徹議員は18日の衆院厚生労働委員会で、障害児の子育て支援策としての福祉・医療制度に保護者の所得制限がある問題を取り上げ、全国的な実態調査と所得制限の撤廃を求めました。
 特別児童扶養手当、補装具費の支給などは、保護者が一定の所得を超えれば支援がなく、放課後等デイサービスなどは上限額が8倍の3万7200円になります。宮本氏は「必要なサービス利用や補装具の買い替えを我慢しなければならない」などの深刻な実態を示し、所得制限が当事者に与える影響について実態調査を行い、所得制限は撤廃すべきだと主張しました。
 加藤勝信厚労相は「制度の持続可能性や公平性の観点」から所得制限を正当化しながら、「当事者の声に真摯(しんし)に耳を傾け、制度等の改善を行っていくことは重要」と述べ、引き続き「生活のしづらさに関する調査」などで実態を把握し、結果を踏まえて障害者施策を推進していくと答弁しました。
 宮本氏はまた、障害者が特別支援学校を卒業した後の平日夕方の余暇活動を支援する全国一律の給付サービスがない「18歳の壁」について質問。実態把握をした上で、全国的な新たな障害福祉サービスをつくるよう検討を迫りました。加藤厚労相は「当事者の意見を聞きながら実態を把握し検討を行い、必要な対応を図る」と答弁しました。

以上2022年11月26日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2022年11月18日 第210回衆院厚生労働委員会第10号 議事録該当部分抜粋≫

○宮本(徹)委員 ~略~ 続きまして、障害福祉政策に関わりまして、よく聞く声を幾つか質問したいと思います。一つは、障害児福祉、医療の多くに所得制限があります。特別児童扶養手当、障害児福祉手当、補装具費の支給、日常生活用具給付など、一定の所得を超えれば、これは支援がなくなります。また、放課後等デイサービスなどは、一定の所得を超えれば、上限額は八倍の三万七千二百円になります。医療費の様々な支援制度もありますけれども、これも所得制限、所得によってかなり差があるものになっています。こうした下で、何も支援を受けられない家庭から、放課後等デイの必要日数を我慢せざるを得ないとか、あるいは必要な補装具の買換えを我慢しなければならないだとか、あるいはきょうだい児が進学を我慢したりしなければならない、こういう深刻な実態があります。大臣は、この障害児福祉、医療の所得制限が当事者に与える影響について、どう認識されているでしょうか。また、政府として実態調査を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 障害児の保護者の方々においては、子供さんの育ちやあるいは生活面、様々な分野において、いろいろな事情また御苦労があるものと承知はしております。厚労省としても、障害児やその家族を支援するため、様々なサービスの提供に取り組んでいるところでありますが、制度の持続可能性や公平性の観点から、所得に応じた一定の負担や支給の制限があること、このことは是非御理解をいただきたいと思っております。他方で、当事者の声に真摯に耳を傾け、制度等の改善を行っていくことは重要でありますし、これまでも逐次そうした見直しも行ってきたところであります。また、実態とお話がありましたが、厚生労働省としては、生活のしづらさなどに関する調査などにより、障害者の生活実態やニーズの把握に取り組んでいるところであります。引き続き、こうした実態把握を行い、その結果を踏まえながら、障害者施策を適宜推進していきたいと考えております。
○宮本(徹)委員 この実態把握の中で、是非、所得制限がかかっていることについてのところも焦点を当てたつかみ方もしていただきたいと思いますけれども、その点、大臣、いかがでしょうかね。
○加藤国務大臣 直接それを取り上げるかどうか、そこはまたよく中で議論しなきゃいけないので、今、私、ここでストレートに、全体としての調査との整合性とかいろいろなことがありますので、ここで直ちに御返事はできないところでありますけれども、先ほど申し上げましたように、障害者の方々の実態、それを踏まえた施策を進めていくに当たって、必要な情報の取得には努めていきたいと思っています。
○宮本(徹)委員 公平性が大事だというお話ありましたけれども、様々な所得制限が一定のところからかかりますから、そこで所得の逆転現象的なものも起きていて、逆にサービスが使えなくなっているという実態があると思いますので、しっかりとした調査をお願いしたいと思います。そして、私は、基本は所得制限はなくすべきだということを申し上げたいと思います。続きまして、いわゆる十八歳の壁についてお伺いいたします。特別支援学校卒業までは放課後等デイサービスがありますが、特別支援学校卒業後は、福祉的就労などは十五時台に終わるわけで、その後、障害者の皆さんの平日夕方の余暇活動を支援する全国一律の給付サービスはありません。自治体ごとによって、地域活動支援センターや日中一時支援や、あるいは移動支援などで支援しておりますけれども、これも財政支援が弱くて、事業者の持ち出しになっている場合も少なくなく、ニーズに応じたサービスというのは絶対的に不足しております。そのために、親御さんが仕事を辞めたりパートに変わったりしなければならない深刻な問題が生じております。是非、実態把握をしていただいて、全国的な新たな障害福祉サービスをつくっていただきたい、その検討をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 障害のある方々の平日夕方の過ごし方について、その方の障害の状態、本人の御意向、また地域社会や家族の状況において、御自宅で過ごされる、知人と過ごされる、地域の方が集まる場所で過ごされるなど、様々な過ごし方があるというふうに認識をしております。こうした多様なニーズに対応するため、多くの市町村では、地域生活支援事業を実施をしております。創作的活動等の機会を提供する地域活動支援センター、また日中活動の場を確保する日中一時支援事業等を地域の実情に応じた形で実施をしているところであります。さらに、中重度の方を対象とした生活介護においては、通常の営業時間後もサービスを提供した場合に、障害福祉サービス等報酬として延長加算を算定可能としているところであります。地域の実情に応じた様々なやり方を活用して、必要な支援を行う体制を整備していくことが重要だと考えております。今後とも、地方自治体と連携しつつ、今委員からもお話がありましたように、当事者の意見を聞きながら実態を把握しつつ、検討を行い、必要な対応を図っていきたいと思っております。
○宮本(徹)委員 国から自治体に出ている財政支援もこの分野では大変弱いですから、やはりかなり事業者が持ち出しをせざるを得なくて、できない、必要なニーズに応え切れないというところが全国各地で起きておりますので、是非ここは思い切った検討をお願いしたいと思います。そのことを申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わります。