医師・看護師・大幅増員を 日本医労連が定期大会で挨拶

 日本医療労働組合連合会(日本医労連)は19日、定期大会を東京都内で開きました。21日まで。
 あいさつした佐々木悦子委員長は、参院選を受けて改憲や軍事費拡大に前のめりの岸田政権を批判し、「軍事対軍事で平和は守れない。9条に基づく平和外交こそ求められる」と指摘。「いのち奪い奪われる戦争反対の声を、いのちを守る私たちがあげていこう」と呼びかけました。
 コロナ感染拡大で「医療崩壊」を招きながら、6月に出された感染症対策の方向性も「医療提供体制の再編・統合の見直しや、医師や看護師の増員についてふれていない」と告発し、公立・公的病院の再編統合阻止、大幅増員を求める運動を呼びかけました。
 政府のケア労働者の賃上げ補助金は運動に押されたものだが極めて不十分だと指摘。「すべてのケア労働者の賃上げが必要だ。物価高騰には大幅賃上げしかない。今こそ労組の力を発揮するときだ。そのために20万人医労連をめざして取り組もう」と訴えました。
 森田進書記長が運動方針を提案。コロナ禍の克服、憲法改悪阻止・いのちと平和を守る政治の実現▷人間らしく生活ができる賃金底上げ▷夜勤交代制の規制と大幅増員▷社会保障の大改悪阻止-などを提起しました。
 改憲勢力が国会で3分の2を占める情勢のなか、連続学習講座などで憲法9条を生かして平和を守る運動を強調。人員増を自分の要求と重ねて「やりがい・喜びのある看護・介護」をめざす取り組みを呼びかけました。
 すべての労働者の賃上げをめざすたたかいを呼びかけました。
 あいさつした日本共産党の宮本徹衆院議員は、医労連のたたかいが政治を動かしていると強調し、「急性期病床削減と公的病院の再編・統合を進める政権の姿勢を真正面から問うていこう」とあいさつしました。
 討論では、「なりゆきまさかのコロナ対策で大幅検査に背を向けるなど、政府の人命軽視に端を発した第7波が現場を襲っている。政府・自治体の姿勢を変えていくたたかいを広げよう」(岡山医労)「政府の賃上げ補助金は、私たちの運動による一定の前進だが、賃上げとなる労働者が限られ不十分だ。すべての労働者の賃上げを求める賃上げアクションを10月から広げていこう」(京都医労連)などの発言がありました。

以上2022年7月20日付赤旗日刊紙より抜粋