東京大改造と道路・まちづくりを考えるシンポジウム

KODAK Digital Still Camera 10月10日(土)『東京大改造と道路・まちづくりを考えるシンポジウム』が行われ、宮本徹議員が国会報告、松村友昭都議が都政報告を行いました。シンポジウムでは、田村智子参院議員、山添拓参院東京選挙区予定候補があいさつを行い、池内さおり衆院議員も参加しました。

以下2015年10月18日付東京民報から抜粋

アベノミクスと東京オリンピックの名のもとに、東京を大がかりにつくり変えようとする改造計画が急ピッチに進行し、住環境破壊、莫大な税金をつぎ込む大型道路建設がすすめられています。日本共産党東京都委員会、同国会議員団事務所、同東京都議団は10日、「東京大改造計画と道路・まちづくりを考えるシンポジウム」を渋谷区の全理連ビル会議室で開催。都内各地の住民運動関係者も多数参加し、230人が4会場を埋めました。
国、都が住民合意のないまま大型道路建設の強硬な姿勢でのぞんでいる一方で、計画見直しや撤回を求める住民の運動が大きな広がりと発展を見せています。シンポジウムは、東京における道路、開発について学習するとともに、取り組みの交流を行うために開かれました。
田村智子参院議員が、「学んだことを議会の論戦に生かし、住民のみなさんとともに戦う力にしていきたい」と開会あいさつ。
つづいて岩見良太郎埼玉大学名誉教授が、「東京大改造と道路・まちづくり」と題して講演しました。
東京大改造計画について岩美氏は「この開発ラッシュを過大評価してはならない。オフィスの年間供給量はこれまでの1割増し程度。人口減・高齢化社会という構造の中で、需要は細り、20年以降は大量の空き室がでる可能性さえある。東京大改造は極めて危うい、ばくち的事業ともいえる代物だが、これを支え、促進する役割を担っているのが道路づくりだ」と指摘。
東京大改造にとって、なぜ道路づくりが重視されているのか、について「産業の高度化に伴い、知識、情報、金融、サービス、文化などソフト面の要因がより重要になるに従い、これらをグローバルレベルで集めることができる装置としての『都市』が、国際競争力を大きく左右する舞台となってきているからだ」と改名し、「東京大改造が目指す都市とは、世界で企業が一番活動しやすい都市」であることを明らかにしました。
その上で3環状、特定整備路線、優先整備路線の矛盾に言及。「外環の2」はなくなったといっておきながら、住民への約束を反故にするだましうちだったことなどを示し「現在の道路づくりの進め方は、住民だまし、住民無視、違法・無法な道義なきものである」と行政の対応を厳しく批判しました。
「安心・安全・豊かなくらしづくりとしての道づくり」を語った岩見氏は最後に「アベノミクスの都市開発と断固として決別しなければならない」と力をこめました。
宮本徹衆院議員が国会報告、松村友昭都議会議員が都議会報告を行いました。
外郭環状道路の問題について外環ネットの大塚康高さん、特定整備路線・補助86号線の事業認可取り消し裁判をたたかっている北区志茂一保存会会長の豊崎満さん、小平市の優先整備路線3・2・8道路取消訴訟団事務局長の木村重成さんが、それぞれのたたかいを報告しました。
会場からも各地のたたかいの発言があり、活発な論議が交わされました。
山添拓参院東京選挙区予定候補が、各地の道路計画の現地調査を踏まえて「まちを壊す道路計画だと実感できた。いったん決めたことだからと、70年もまえに決めたことをそのままやることなどは許せないことだ」と発言。「東京から日本の政治を変える力になっていきたい」と決意を表明し大きな拍手に包まれました。
シンポジウムには池内さおり衆院議員も参加しました。