統一協会問題 野党国対ヒアリング 3世被害者ら訴え 宗教2世虐待に対策を

 野党国対ヒアリングが7日、国会内で開かれ、社会調査支援機構「チキラボ」(荻上チキ代表理事)が実施した信者の親を持つ宗教2世らを対象にした実態調査の結果について、荻上氏と元エホバの証人3世の夏野なな氏(仮名)から聞き取りを行いました。
 荻上氏は、今回の調査を踏み台に、国としての調査、被害救済、相談体制の確立を要望。被害事例を収集し、「具体的な対応をどうするのか、どういった省令や通達が必要なのか、議論していくことが必要だ」と述べました。
 夏野氏は、エホバの証人の集会や大会の最中に「トイレに連れていかれむちをうたれる」等の虐待を受けた経験を証言。「組織的に体罰が推奨されていた」と語りました。家出をくり返し、「警察ではむちや体罰(のことを)含めすべて話したが、児童相談所につないだり保護されることもなかった」とも話しました。その上で「私が国に望むのは、子どもが親に信仰を強制されずに済むこと」と述べ、国の対策強化を求めました。
 野党議員は、厚生労働省が年内に通知するとしている、宗教2世にかかわって児童相談所が虐待の相談を受ける場合の留意点などをまとめたQ&Aについて、「宗教の教義があっても虐待はだめだ」ということを具体的に書かなければ「実効性はない」のではないかと指摘。萩野氏は「特定の虐待にあたる行為を団体として推奨するような行為に網をかけていく。現行法ではない立法も必要だ」と主張しました。

以上2022年11月8日付赤旗日刊紙より抜粋