2023年4月12日 衆院厚生労働委員会(対総理質疑) 国民負担増はやめよ 宮本徹氏 少子化対策の財源批判

配付資料(対総理質疑) 出典:2022年10月4日税制調査会資料をもとに宮本徹事務所作成

 日本共産党の宮本徹議員は12日の衆院厚生労働委員会で、岸田文雄首相が打ち出した少子化対策の財源確保のために「社会保険料、庶民の負担増をすべきではない」と批判しました。
 宮本氏は、社会保険料の逆進性は明らかで、「低所得者ほど負担が重く、富裕層ほど負担が軽い」と指摘。首相には、現状でも低・中所得者にとって大変重い負担になっているとの認識があるかと迫りました。
 また、「朝日」の世論調査では、少子化対策のための国民の負担増は「よくない」との回答が60%に上っていると指摘し、首相の受け止めをただしました。
 首相は、社会保険料が重い負担になっているとの認識も示さず、「特定の財源について念頭にあるというものではない。社会全体でどのように支えるのか、全体像を示すことが重要」と述べるのみでした。
 宮本氏は「世論調査がどう出ようとも関係なく、国民全体に広く負担を求めようというのが今の首相の答弁だ」「到底国民からは理解を得られない」と批判。大軍拡をやめれば財源は出てくると述べ、年間所得1億円から税負担率が下がる「1億円の壁」も撤廃すべきだと主張しました。

以上しんぶん赤旗ホームページ2023年4月15日配信記事から抜粋

≪2023年4月12日 第211国会衆院厚生労働委員会第8号議事録 2回目質疑(対総理)抜粋≫

○三ッ林委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。少子化対策の財源について、お伺いいたします。総理は、この間の国会答弁では、少子化対策の財源に関わっていつも初めに挙げているのは、社会保険という言葉なんですよ。決まっていない、決まっていないと言いながら、いつも社会保険という言葉を言われているんですよね。配付資料を見ていただきたいと思いますけれども、政府の税制調査会の資料でございます。社会保険料には逆進性があります。所得に占める負担率は、所得二百万円から二百五十万円台では一六・二%、所得一千万円で一〇・八%、所得一億円では一・六%と、低所得者ほど負担が重く、富裕層ほど負担が軽いというのが社会保険料なんですね。私は、少子化対策の財源を、社会保険料、庶民の負担で出すべきではないと思うんです。総理の認識をお伺いしたいと思いますけれども、社会保険料負担というのは現状でも低中所得者にとって大変重い負担になっている、こういう認識はございますか。
○岸田内閣総理大臣 社会保険の保険料は、原則として報酬や所得に応じて設定されているとともに、国民健康保険等について、低所得者の負担に配慮して、所得に応じて保険料負担を軽減する仕組みとなっていると認識をしております。その上で、先ほど来からお答えしておりますように、今、たたき台に基づいて、こども未来戦略会議において必要な政策強化の内容、予算、財源について検討を深めるとしているところであり、現時点において、特定の財源、これを念頭に置いているものではありません。まずは、この内容を具体化した上で、その内容に応じて、各種の社会保険との関係、国と地方の役割、高等教育の支援の在り方など、様々な工夫をしながら、社会全体でどのように安定的に支えていくか、これを考えてまいりたいと思っています。その際に、歳出の改革、これは大前提であります。また、少子化対策は社会全体の問題、国民一人一人の問題であるという認識の下、社会経済の参加者全体が広く負担していく、こういった視点も重要であると考えております。
○宮本(徹)委員 私が聞いたのは、低中所得者にとって今でも社会保険料は重い負担になっているという認識はあるのかと聞いたんですよ。重い負担になっているという認識はないんですか。なかったら大変な問題ですよ。この間、総理、世論調査を御覧になっていますか。朝日新聞、少子化対策のための国民の負担増はよくない、六〇%。国民の多数は、今でも税金、社会保険料の負担は大変だと、そして物価高の中で大変苦労しているんですよ。こういう中での庶民の負担を増やすというのは、私は国民の理解は到底得られないと思いますよ。総理は、世論調査の結果をどう受け止めているんですか。
○岸田内閣総理大臣 先ほど来申し上げているように、今、予算、財源についての議論を深めているところです。特定の財源について念頭にあるというものではないと申し上げております。社会全体でどのように子供、子育て政策を支えるのか、こうした全体像を示すことが重要であると考えています。
○宮本(徹)委員 これから考えると言いますけれども、考えるに当たって、国民の多くは、世論調査で、庶民の負担を増やしてくれるなということを示しているんですよ。これをちゃんと受け止めて考えるのかということを聞いているんですよ。先ほど小川さんも、社会保険料というのは選択肢から外すべきだとおっしゃっていたじゃないですか。それを外しますと、ここでお約束していただければいいんですよ。なぜ、それが言えないんですか、世論を受け止めないんですか。
○岸田内閣総理大臣 現実の社会の中で必要とされる子供、子育て政策をどのように社会全体で支えるか、こういった議論を進めてまいります。今の段階で特定の財源について念頭にあるものではないと申し上げています。是非、こうした議論を進めることによって、国民の皆さんから理解される、社会全体で支える子供、子育て政策の全体像、こうしたものを示していきたいと思っています。
○宮本(徹)委員 世論調査がどう出ようとも関係なく国民全体に広く負担を求めようというのが、今の総理の答弁ですよね。大軍拡にはどんどんどんどん財源を投入して、こんなのやめれば、少子化対策の財源、どんと出てくるじゃないですか。あるいは、総理は、総裁選のときに、所得が一億円を超えたら税金が軽くなる所得一億円の壁を撤廃するとおっしゃっていたじゃないですか。そんなのちっともやらずに庶民の社会保険料を上げていく、こういうやり方は到底国民から理解を得られない。そのことを厳しく申し上げまして、質問を終わります。