日本共産党の宮本徹議員は30日の衆院外務委員会で、戦争法=安保法制で可能となった平時からの「米軍等武器等防護」に関し、米軍との武力行使の一体化の危険性を追及し、政府が根拠としてきた国際慣習法の問題点も明らかにしました。
南シナ海共同訓練や警戒監視でも運用可能な自衛隊法95条の2による「米軍等武器等防護」は、他国軍の武器装備品を守るための武器使用を認めています。政府は運用について「極めて受動的かつ限定的」「武器使用の5要件(相手が襲撃を中止し、逃走した場合には武器の使用はできない等)を全て満たす必要がある」と説明しています。
宮本氏は、元内閣法制局長官の宮崎礼壹氏が武器等防護について「『事前回避義務』と『事後追撃禁止』を米側も守らなければ、たちどころに(自衛隊による武器等防護は)憲法違反になる」と述べたことを強調し、「米側に説明しているのか」とただしました。
若宮健嗣防衛副大臣は「(5要件について)現在米側に説明しており、理解は得られると思っている」などと述べるだけで、宮崎氏の指摘については答弁できませんでした。
政府は米軍等武器等防護の国際法上の根拠として、イタリア・サンレモの国際人道法研究所の「交戦規定ハンドブック」が定める自衛権の一つ「ユニットセルフ・ディフェンス」を国際慣習法として挙げています。
宮本氏は、政府答弁書がユニットセルフ・ディフェンスについて「国際法上の概念として確立しているわけではない」と述べていることを指摘。「ユニットセルフ・ディフェンスと称して他国部隊を防護した実例を示してほしい」と追及したのに対し、岸田文雄外相は「各国の事情もあり実例の公表は控える」と述べ、実例を一つも示せませんでした。
宮本氏は「法的根拠自体が定まっていないものを国際慣習法として言い張るのはおかしい」と強調し、戦争法の廃止を求めました。

以上2016年3月31日付赤旗日刊紙より抜粋

≪第190回 衆院外務委員会 2016年3月30日 議事録≫

○岸委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。我が党は、日・カンボジア航空協定、日・ラオス航空協定及び日・フィリピン社会保障協定は、いずれも賛成です。社会保障協定について一点聞きます。我が国と社会保障協定がある国は今十八カ国ということになっておりますが、未締結のままになっているのが三つあります。我が国が国会で批准してから、イタリアとの協定では六年以上、インドとの協定は二年以上たっても未締結のままということになっておりますが、この二カ国の発効に向けた見通しについてお伺いしておきたいと思います。
○梨田政府参考人 お答え申し上げます。イタリアにつきましてはおっしゃるとおり平成二十一年七月、インドにつきましては平成二十五年十二月に国会の御承認をいただいておりますが、イタリアにつきましては先方の協定締結に伴う予算措置がなかなか議会に提出がおくれていたという問題、それから、インドは署名後にインド側の年金制度の改正が行われたという問題、それの調整に時間を要しましたが、それぞれ、イタリアにつきましては、昨年の夏、議会の審議を了しました。また、インドにつきましては、ことしの一月に政府間の協議が合意に達しました。以上を踏まえまして、なるべく早期の実施に向けた、現在は最終調整を行っているところでございます。
○宮本(徹)委員 わかりました。早期の発効に向けた努力をよろしくお願いします。話題をかえます。きょうはASEAN各国との関係が議論になっておりますけれども、ASEANとの関係という点では、昨日発効した安保法制も大きくかかわります。法律で新たに可能となった、平時からの米軍等武器等防護について、質問をさせていただきます。南シナ海での共同訓練や警戒監視でも、この適用は可能になっているということであります。三月二十二日の記者会見で、中谷防衛大臣は、この米軍等武器等防護についてこう言っております。制度の適正な運用を図るために、米軍等による本制度に対する十分な理解を得る必要があって、米軍に対して説明、調整を行っていると。裏を返せば、まだ十分な理解は得られていない、調整もついていないということだと思います。国会審議の中で、政府は、自衛隊法改正九十五条の二による米軍等武器等防護については、極めて受動的かつ限定的なものだ、こう説明をしてきました。その中で、五要件が必要だということで、相手が襲撃を中止して逃走した場合には武器の使用はできない、そして、こちら側が武器の退避が不可能な場合に限る、あるいは、正当防衛、緊急避難に当たる場合にしか人に危害を与えてはならない、こういうことを答弁してきたわけです。この武器使用の五要件については、アメリカ側に説明し、理解は得られたんでしょうか。若宮防衛副大臣、きょう来ていただいていますので、よろしくお願いします。
○若宮副大臣 宮本議員にお答えさせていただきます。今議員が御指摘になりました武器等防護等々の件でございます。自衛隊法の第九十五条の二におきましては、同法の九十五条と同様に、武器等の退避によってもその防護が不可能である場合など、ほかに手段のない、やむを得ない場合でなければ武器を使用することはできないこと、また、防護対象の武器等が破壊された場合や、相手方が襲撃を中止し、または逃走した場合には武器の使用ができなくなること、さらに、正当防衛または緊急避難に当たる場合でなければ人に危害を与えてはならないことなどの厳格な要件が満たされていなければならないという、今御指摘にもいただきました極めて受動的かつ限定的な必要最小限度の武器使用が認められているというものでございます。そのために、本条によります警護を要請する米軍等に対しましては、これらの武器使用の要件等を事前に十分に説明いたしまして、これらに合致をしない場合に自衛隊が武器を使用することはないということについて、しっかりとした理解を得ることが必要となろうかと思います。そうした理解が得られるということが、警護実施の前提ということになります。このため、現在、アメリカに対しまして、武器使用の要件も含めまして、制度についての説明をしっかりと行っているところでございまして、アメリカ側の一定の理解が得られていると考えてはおるところでございますけれども、引き続き、本制度の適正な運用を図るために必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○宮本(徹)委員 一定の理解というのは、五要件全部をわかりましたというふうにアメリカ側が言ったということですか。一定の理解じゃよくわからないです。
○若宮副大臣 米軍との調整でございますので、細部については、今、お答えを差し控えさせていただければと思っております。
○宮本(徹)委員 細部を答えなかったら、一定の理解といって、この五要件のうち、一つや二つは認めたけれども、ほかは認めていないという話かもわからないじゃないですか。国会で答弁したことですよ、国会で答弁したことが守られているかどうかというのは、やはり国会で明らかにされなきゃいけないと思うんですけれども、どうですか。
○若宮副大臣 今、議員が御指摘になりましたように、この五要件につきましてもきちっと御説明をさせていただきまして理解をいただき、そしてまた、その後の対応も、しっかりといろいろな御説明等々してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○宮本(徹)委員 理解してもらいたいという話であって、理解してもらったという話じゃないわけですね。特別委員会では、宮崎礼壹元内閣法制局長官もいらっしゃって、こうおっしゃったわけですね。事前回避義務と事後追撃禁止については、アメリカ側も守らなければ憲法違反になるというふうにおっしゃられたわけです。アメリカ側に対しても、事前回避義務、事後追撃禁止については求めているんでしょうか、求めて理解は得られたのでしょうか。
○辰己政府参考人 お答え申し上げます。今おっしゃった武器使用の五要件でございますが、これに対しては、米側にも十分御説明をし、理解を得られていることがこの警護の前提になっております。実際の警護に当たっては、まさにそういうこれまでの自衛隊と米軍との共同訓練等で武器使用に係る認識も深まっておりまして、当然それは米側にも理解を得られるものと考えています。
○宮本(徹)委員 理解が得られるものと考えていますというふうに言うんですけれども、では、アメリカの側も武器は事前回避する、事後追撃はしないということを得られるというふうに思っているということですか。理解は得られていないと思いますけれども。アメリカ側のROE、交戦規則はどうなっているかというと、敵対行為だけではなくて、敵対的な意図に対しても対応すると書いているわけですよ。つまり、行為だけじゃなくて意図に対してやるということは、攻撃がある前に先にアメリカの側からやり返すというのがアメリカのROE、交戦規則になっているわけですよ。だから、アメリカの側がこのROEを変えない限り、宮崎礼壹内閣法制局長官が言っている事前回避義務、事後追撃禁止をのんだということにならないんですよ。そういう話し合いはしているんですか。
○辰己政府参考人 当然、自衛隊法の九十五条の二の武器使用の考え方については、今おっしゃられた五要件を含めまして、米側には御説明をしているところでございます。日米両国の部隊等はそれぞれ異なる国内法令に基づいて行動しますので、当然、ROEが全く同じということではないものでございますけれども、日米間においては、日ごろからの共同訓練などを通じまして、それぞれの武器使用について理解が深まっているところでございまして、整合のとれた対処を行うことができるよう、米側の理解を得ることができると考えております。
○宮本(徹)委員 つまり、日本に警護をアメリカ側が依頼するときはアメリカ側も事前回避義務を負う、事後追撃禁止義務を負う、この話をしているのかという話を聞いているんですよ。
○辰己政府参考人 当然、九十五条の二の考え方は、国会でも御説明しているとおり、五要件がございます。これについては、米側に説明をし、理解を得ることができるものと考えております。
○宮本(徹)委員 結局、同じ答弁を繰り返して、去年の特別委員会でも、宮崎礼壹さんが言ったこの指摘に対しては何も答えなかったんですよ、政府は。日本側はこの五要件について説明する、日本の自衛隊についての五要件の話はしているという話はするけれども、宮崎礼壹さんは、憲法との関係でいえば、自衛隊が防護する以上、武器が攻撃されそうになったら事前回避の義務を負うんですよ、あるいは、攻撃があった場合に、相手側が逃げた場合は事後追撃しちゃいけないんですよ、これをアメリカ側も認めなきゃだめですよということをおっしゃったわけですよ。その話し合いをしているという話はちっとも出てこないわけです。憲法との関係で極めて重大な問題をはらんだままだということを厳しく指摘しておきたいというふうに思います。それで、今の話だと、どの程度アメリカから理解を得られているのかということもさっぱりわからないわけですが、防衛省内でどんな検討を行っているのかというのも含めて、私たち全く見えてこないわけですね。もう一つお聞きしたいのは、防衛大学の准教授の黒崎将広さんが、「国際問題」の一・二月号で、この米軍等武器等防護の規定について、これは米軍等の武器の駆けつけ警護を認める規定と見ることができる、こういう議論を展開していらっしゃいます。例えばと言って、こう言っているんですね。重要影響事態や国際平和共同対処事態において、自衛隊が実施区域における活動を終えた後、同域を離れて帰還中に当該空母が国籍不明の不審船舶または無人航空機から遠距離攻撃を受けたとする。この場合、警護任務を付与された自衛隊の艦船や航空機は引き返して武器等防護のための武器使用により当該空母と艦上機とその乗組員の生命及び身体を守ることは不可能ではないだろうと。こんな議論、国会の中では全然なかったわけですけれども、果たして政府は、自衛隊法九十五条の二の法解釈として、こんなことが可能だと考えているんでしょうか。
○若宮副大臣 お答えさせていただきます。今議員が御指摘になりました論文につきましては、私どもも承知をいたしているところでございますが、この論文といいますのが、黒崎准教授が研究者として独自の立場で執筆をされたものというふうに考えております。もちろん、防衛省としても、それからまた政府としても、正式な見解として取りまとめたものではないということをまず御理解いただきたいと思っております。その上で、自衛隊法の九十五条の二について申し上げますと、同条はあくまでも、自衛隊と連携をして我が国の防衛に資する活動に現に従事をしている、ここのところが大事なんでございます。我が国の防衛ということと、それから現に従事をしているかどうかというところ、その上で米軍等の武器等防護に関係してくるということでございまして、例えば、重要影響事態について申し上げれば、米軍等の部隊が自衛隊と連携して輸送や補給といった活動に現に従事をしているということが、本条に基づく防護の前提ということになります。御指摘の論文の箇所がどのような趣旨で書かれたものかというのは、私どもの方では明らかというところではございませんけれども、自衛隊が活動を終えた後、今ちょうど委員が読まれましたけれども、同域を離れて帰還中に自衛隊が引き返してといった記載を踏まえて考えますと、本条に基づきます、本来の、私どもで昨年成立いたしました武器使用の要件には当てはまらないというふうに考えているところでございます。
○宮本(徹)委員 当てはまらないと明快な答弁をいただきましたけれども、防衛大学校は学校教育法に基づく大学とは違いまして、幹部自衛官を育てる防衛省の教育訓練機関ですよね。そこで、個人が研究論文として発表する分には研究なのかもわからないですけれども、もし、政府見解をも踏み越えた拡大解釈を幹部自衛官の皆さんに教えているとしたら、これは大問題になると思うんですけれども、これは調査が必要じゃないですか。
○若宮副大臣 確かに委員御指摘のとおり、指導に当たっているということであればあれなんですが、一研究者の考え方で論文というものを書いたということでございますので、これは直接の指導に当たったというふうには、明らかでないものですから、この場で何とも申し上げるところはないところでございます。
○宮本(徹)委員 だから、論文でこういう見解で、もしこの中身で幹部自衛官に教えていたら問題になるわけですから、それは確認されたらどうですかということを言っているわけですよ。
○若宮副大臣 今御指摘のとおり、しっかりと確認をしてまいりたいと思っておりますが、今、大学校の中で、では、実際に、昨日から施行になりました平和安全法制にかかわる教育の内容についてはまだ現在検討中ということで聞いてございますので、適切な教育を将来の幹部自衛官に行うべく、引き続き慎重にしっかりとした教育を行っていこうというふうに考えているところでございますので、御了解いただければと思っています。
○宮本(徹)委員 確認をよろしくお願いします。さらに、この米軍等武器等防護について、きょうは国際法上の根拠についてもお伺いしたいと思います。岸田大臣、お待たせいたしました。前国会で質問主意書のやりとりもこの問題でされております。それを見ると、国際法上の根拠については国連憲章や国際条約に明文的なものはない、慣習法だというのが政府の説明でした。その慣習法の根拠として挙げているのは、主意書で出てきたのは二つだけなんですね。日米ガイドラインでおのおののアセットを相互に防衛すると書かれているということと、もう一つは、イタリア・サンレモの国際人道法研究所が二〇〇九年に発行した交戦規定ハンドブックで認められている、この二つだけが例としては書かれております。では、このハンドブックは、何カ国の例を調べて書いたのかというと、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの四カ国の専門家チームが四カ国のROEを調べてつくったということになっております。世界百九十の国がある中で、どうしてわずか四カ国の専門家チームがつくったものしか示せずに国際慣習法と言えるんですか。
○岸田国務大臣 武器等防護と国際法の関係について御質問いただきましたが、まず、国際法上、武器等を武力攻撃に至らない侵害から防護する、これは認められているわけですが、その中にありまして、部隊防衛、ユニットセルフディフェンスにつきましては、各国の交戦規定、ROEにおいて採用されている概念であり、これ自体、必ずしも国際法上の概念として確立しているわけではありませんが、部隊に対する外部からの侵害に対し、侵害が行われた現場で部隊の防衛のために必要な措置をとることを指す、このように承知をしております。そして、根拠として二つしか挙げていないのではないか、一つは日米ガイドライン、及び御指摘のサンレモ・ハンドブック、この二つしか示していないのではないか、なおかつ、サンレモ・ハンドブックにおいては限られた国の例しか示されていないのではないか、このような御指摘がありました。このROEにつきましては、国によって明らかにしている国、していない国、明らかにしている国が限定されているという現実があります。その中で、国際慣習法上認められている例として、このサンレモ・ハンドブックを挙げたわけであります。そして、加えて、それ以外の例を挙げさせていただくならば、ベルギーを本拠とする軍事戦争法学会が多数の国の実務家の参加を得てまとめた二〇一三年の報告書の中において、やはり、このROEを明らかにしている国、米国ですとかオランダですとかノルウェー等の国が部隊防衛の対象には他国部隊も含み得るとの立場を表明している、こうした例もあります。こうしたことを根拠としまして、この武器使用が国際慣習法上認められている、このように我が国は理解し、そして説明をさせていただいた次第であります。
○宮本(徹)委員 オランダとノルウェーが出てきたので、やっとこれで六カ国ですよ、百九十カ国のうち。日本は今まで認めていなかったように、ROE、全部調べたわけじゃないでしょうから、世界で認めていない国もたくさんあるんじゃないかというふうに思いますよ。しかも、先ほどユニットセルフディフェンスについて、大臣自身が、国際法上の概念として確立しているわけではないと言っているわけですよ。国際法上の理念として確立しているわけでもないものが、何で国際慣習法だと言えるのか。物すごい論理の飛躍がある、乱暴だと言わざるを得ないと思います。もう一点お伺いしますけれども、ユニットセルフディフェンスと称して、実際に、ある国が他国の部隊を防護した実例というのは示していただけるでしょうか。
○岸田国務大臣 自衛隊法九十五条の二の規定の立案に当たりまして、我が国としては、主要国政府とさまざまなやりとりを行いました。ただ、公表を前提としたものではありませんので、具体的な内容について我が国から明らかにすることは控えなければならないとは思いますが、ただ、二〇一二年五月に多くの学者あるいは実務者が参加して開催された軍事戦争法学会第十五回総会の報告において、幾つかの国が見解を示しております。米国、ノルウェー、そしてオランダが見解を示しておりますが、その中で、米国からは、部隊は自己を防護できるとともに、自国の他の部隊、要員及び装備を防護することができる、また、任務がある場合には同盟国の部隊を防護することができる、こうした見解が表明され、ノルウェーからは、部隊防衛はノルウェーの部隊には限らない、部隊防衛は同一ミッションにおいて協力する他国部隊をもカバーするものである。また、オランダからは、武力紛争が発生していない状況(個人的または任務外における攻撃、平和維持活動等)においてオランダは部隊防衛の権利を認めている、合同、多国籍部隊を含め、より大規模な部隊から成る部隊は、それがともに一つの部隊として行動している場合には、部隊防衛の行使として相互に防衛できる。こうした見解が示されております。各国の例としましては、こういったことを念頭に考えていくべきだと思います。
○宮本(徹)委員 だから、私が聞いているのは、各国が何を主張しているかということじゃなくて、実際に他国部隊を防護した実例はあるのかということを聞いたわけですよ。それを示せないわけですね。
○岸田国務大臣 先ほどの答弁の冒頭に申し上げましたように、各国とはさまざまな意思疎通を行いました。しかし、具体的な実例については、相手との関係がありますので、公表は控えさせていただきます。考え方を先ほど示させていただいた次第です。
○宮本(徹)委員 実例も示せないわけですよ。私もいろいろ調べましたけれども、国際社会である国が、これはユニットセルフディフェンスをもとに武器使用したんだと主張した例というのは見つからないですよ、私の調べた範囲では。もしあるんだったら示してください。実例も示さずに、幾つかの国がこれはできるんだということを主張していることをもって国際慣習法として成立していると言うことは、本当に乱暴な議論だと思います。国際法的な根拠も、いろいろな学者のものを読みましたけれども、個人的自衛説だとか、部隊防護説だとか、国家的自衛説だとか、諸説あって定まっていないんですね。それは、防衛大の准教授の黒崎さんの論文でも、根拠については定まっていないということも言っているわけですよね。そんなものは国際慣習法になるはずがないというふうに思います。その上で、もう時間がないので、最後に一問だけお伺いしますけれども、国際慣習法、国際法に照らしても、防衛大の黒崎准教授の挙げられた例というのはユニットセルフディフェンスから外れるんじゃないですか。そこは確認したいんですけれども。
○岸田国務大臣 まず、国際法との関係を考えるに当たっては、個別具体的な事例に即して判断する必要があると考えます。その上で、自国の部隊の近傍で共通の任務を遂行する他国の部隊に対する武力攻撃に至らない侵害、さらには他に適当な手段がない場合、そして現場において、そして必要最小限の実力を行使して当該侵害を排除する、こうした要件を満たすものであれば国際法上は問題ないと考えております。
○岸委員長 宮本君、時間が来ております。
○宮本(徹)委員 それだとさっぱりわからないんですけれども、その規定からいけば黒崎さんのは当たらないということでよろしいかというふうに思いますが、時間になっていますので終わります。とにかく、自衛隊法九十五条の二を含めて、今回施行になった安保法は憲法違反明確です。きのうも、国会前に三万七千人もの方が集まって、この法律は廃止しろ、そのためには野党は共同して安倍政権を倒せと声を上げました。私たち、この法律を廃止するために全力を挙げることを表明しまして、質問を終わります。