2016年12月12日 決算行政監視委員会 『五輪経費 国民負担増やすな〝2兆円は論外〟』

p1020720 日本共産党の宮本徹衆院議員は12日、衆院決算行政監視委員会で2020年東京五輪の開催経費について質問しました。立候補ファイルでは7340億円だった開催費が、先月末に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)や組織委員会、都、政府によるトップ級会談では「上限2兆円」と報告されました。
「極めて高い」というIOCのコーツ副会長の発言を示した宮本徹氏の問いに、丸川珠代五輪相は「私も当然、そうだと思う」と答えました。
委員会で「国民に祝福される五輪にするために経費縮減が大事」と説明した五輪相に対して宮本徹氏は、「祝福されるためには都民国民の暮らしに必要な予算が圧迫されないことが前提だ」と主張。1兆円以上もさらに税金で追加負担するのでは都民国民との約束違反だと追及し、立候補ファイルの時点より都民国民の負担を増やさないことを大目標とするよう求めました。
宮本徹氏は、さらなる民間賃金の活用、検討段階での国民的チェックなどを提案。「オリンピック経費全体の予算、決算の全体をチェックする場をはっきりさせる必要がある」との指摘に、五輪相も「大変重要な指摘だ。しっかり進めてまいりたい」と答弁しました。
宮本岳志議員は開催経費の高騰でアフリカではまだ五輪が開かれていない問題を指摘し、「2兆円などとんでもない。6千億円でもできない。いかにアフリカでもできるようにしていくかが世界の流れではないか」と質問。五輪相は「五輪を世界に普及していくことは重要だと考える」と答えました。

以上2016年12月13日付赤旗日刊紙より抜粋

 

≪第192回 衆院決算行政監視委員会 第3号 2016年12月14日 各会派代表質疑 議事録≫

○玄葉委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。質問いたします。国民の最大の関心事は、大会経費の総額が一体どこまで膨らんでしまうんだろうかと、とりわけ東京都民は大変懸念をしております。まず、大会開催経費についての丸川大臣の基本的な認識をお伺いしたいと思います。先ほどやりとりを聞いていましたら、オリンピックファイルよりは幾ばくか膨らむというお話もありましたけれども、先日、IOCのコーツ副会長は、この二兆円という額について、極めて高いということを述べられました。丸川大臣も、コーツ副会長と同じで、極めて高い、この認識をお持ちですか。
○丸川国務大臣 IOCにとっての経費ということについては、別途きちんとIOCに確認をしなければいけない部分があると思っておりますけれども、少なくとも、これだけオリンピックを重ねてきた中で、アジェンダ二〇二〇という持続可能性についての新しい観点を示したIOCが、二兆円はまだ高い、まだ削減ができると言うのですから、私は当然そうだと思っております。
○宮本(徹)委員 当然そうだということなんですけれども、きょうの一番初めの発言でも、祝福される大会にするためには大会経費の抑制が必要だということを述べられました。では、一体どこまで抑制したら祝福される、そういう大会になるというふうに考えられているんでしょうか。
○丸川国務大臣 大会経費について、額については、絶対に払わなければ実現しない額というのは既に競技会場の整備等で一定程度示されているのではなかろうかと思いますが、まだ決まっていないものですから、残る競技会場も決まった上で、それをベースとして積み上げていくことになろうかと思います。二兆円と立候補ファイルの数字の間に大きな開きがありますので、何兆がということは私は今の立場ではとても申し上げられませんけれども、少なくとも、今後、政府として、さらに縮減の余地があるという皆の同意をもとにして、しっかりと削減の努力に参加をしたいと思っております。
○宮本(徹)委員 ですから、祝福される大会にするためにコストを抑制しなきゃいけないというんですが、祝福される基準というのがあると思うんですよ。それは、額というよりも、祝福される大会にするという場合には、どういうことになれば大会経費としては祝福されると思いますか。
○丸川国務大臣 額というよりもとおっしゃったので申し上げますが、額が納得のいくものであるということは一つ重要であると思います。例えば、お金をかけてでも未来に残すべきだという国民の皆様の理解や納得が得られるような施設であったりあるいはシステムであるならば、それは経費として認められ得るだろうと思います。実質的には、中身がどんなものになるのかということを国民の皆様にお示ししながら、ではその中身と値段がつり合うかということ、また、それが後々の、今は子供たちです、未来の大人になる人たちにとってどのような価値があるか、活用の中身も含めて国民の皆様に見ていただくことが重要だと思っています。
○宮本(徹)委員 私は、それよりも、国民に祝福されるものになるためには、やはり大会経費が膨らむことによって都民の暮らしが圧迫されることがないということが、都民、国民に祝福される大会になる前提だと思うんですよね。今、膨らむ予想の額、こんなことがそのまま都民にのしかかっていったら、東京都の大きな借金として残るわけですよね。それは間違いないわけですよ。そうすると、それは暮らしにとっての必要な予算が圧迫されていくということになるわけですよ。そうなったら、祝福される大会にはならないと私は思うんですね。それで、組織委員会のステートメントを見ましたら、立候補ファイルにもともと大会経費全部は盛り込んでいなかったんだ、だから立候補ファイルの金額と今の金額は比較する意味はありませんというふうに書いているんですね。だけれども、こういう話は、都民からすれば、オリンピックを招致する前には全くなかった話なんですよね。ちょっとお伺いしたいですけれども、国は、招致する段階から、立候補ファイルよりも実際の大会経費が大幅に膨らむ、こういう認識はあったのか。これは事務方でも結構ですけれども、招致段階から、立候補ファイルよりも膨らむんだ、こういうことは知っていた、だけれども国民には黙ってきた、こういうことでいいんですか。
○芦立政府参考人 私どもとして、そのような構造にあったということは全く認識いたしておりませんでした。
○宮本(徹)委員 全く知らなかった、極めて無責任な話だと思います。とにかく、招致のときには都民に対してどう説明されてきたのか。コンパクトな五輪なんです、五輪の積立金は四千億円用意してあります、こういう説明がありましたよ。だけれども、七千三百四十億円を超えて、どんどんもっとほかにも漏れているものがたくさんあるんだという話は一切なかったわけですよね。猪瀬さんに至っては、二〇二〇年の東京五輪は世界一金のかからない五輪というふうに言ったわけですよね。猪瀬さんがそうおっしゃっていたのは記憶にありますよね、丸川大臣、二〇二〇年の東京五輪は世界一金のかからない五輪だと言っていることを。
○丸川国務大臣 はい。
○宮本(徹)委員 記憶にあるわけですよ。ですから、都民との約束という点でいえば、やはり世界一金のかからない五輪を目指すというのが本来なきゃいけない姿勢だというふうに思います。招致段階においては、七千三百四十億円よりももっと漏れているものはたくさんあるんだということ、膨らむものがあることを都民には説明せずに隠しておいて、今ごろになって一兆円以上も膨らむんだ、こういう話はやはり都民との約束、信義則に反すると私は思うんですけれども、今の事態について、都民への約束違反だというふうには思われませんか。(発言する者あり)そうですね。国民もですね。おっしゃるとおりです。
○丸川国務大臣 私も都民でございますが、立場からして、国民という目線でお答えをしたいと思います。会場は、実際には今、神奈川、千葉、埼玉、静岡にも広がっておりまして、なおかつ、仮に国のお金を入れるということになりますと、国のお金というのは、国から交付税措置していただかないと行政のベースのサービスができないようなところからもいただいた税金が含まれているわけでございます。東京でやるオリンピックで、まだ静岡、神奈川、埼玉、千葉は会場がありますけれども、それがないという地域からもいただいたお金を仮にオリンピックに入れるということになるならば、それはなぜそうしなければならないのか、もっと言うと東京は何で出せないのかということをやはり説明できる形で、国民に納得のいくように東京都に御説明いただかない限りは国のお金は入れられないんだろう、私はそのように思っております。いずれにいたしましても、内訳の透明度を高めて国民の目にさらす努力というのが必要だと思っておりますので、私の立場からこれに取り組んでまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 やはり都民からしても国民からしても、招致段階の話とは全く違うようになっているわけですよね。私はやはり丸川大臣に、きょうも経費削減の必要性を何度も何度もおっしゃっていますので、ぜひ約束してほしいんですけれども、立候補ファイル時点よりも都民、国民の税金による負担はふやさない、これを大会経費抑制の大目標にすべきだと思うんですが、どうでしょうか。
○丸川国務大臣 都民の負担については、私が今ここで何か申し上げられる立場でないことはわかっていただけると思います。国民の負担については、平成二十三年十二月十三日に東京招致についての閣議了解がありまして、これは招致段階でつくったものでございますが、大会の開催に係る施設については既存の施設の活用を図る、また、新設、改善その他の公共事業については、必要性等について十分検討を行って、多様な財源の確保に努めつつ、その規模を通常の公共事業費の中での優先的配分により対処し得るものとし、国庫補助負担率等国の財政措置は通常のものとすること。また、新設する施設の将来にわたる管理運営については地元の責任と負担を主体として行われるものとすること。国の所要経費については、その必要性等について十分検討を行い、真に必要なものに限って、将来にわたり既定経費の合理化により賄うものとすること。これで全体ではないんですが、主要なところを読み上げますと、こうなります。これを普通に読んでしっかりとやっていくということは極めて重要だと思っておりますので、引き続きそのように取り組みたいと思います。
○宮本(徹)委員 都民、国民と言いましたのは、国の負担の問題だけじゃないですね。やはり都民の大変な負担になる可能性もあるわけですよ。それについても、祝福される大会にするためには、都民にとっても負担がふえないように最大限削減していく努力をしなきゃいけないということだと思うんですね。それがアジェンダ二〇二〇で持続可能性と言っていることだと思います。都民の暮らしを圧迫するようなことになったら、持続可能性ということにならないわけですよ。私は、オリパラへの税金投入をふやさないためには、経費の思い切った削減と同時に、さらなる民間資金の活用も含めて検討していく必要があるんじゃないかと思います。AFP通信の報道で見たんですけれども、リオ五輪の大会運営費用は、百二十億ドルのうち六十七億ユーロが運輸部門を中心とした公共事業で、これは五七%が税金で、残りは民間資金だ、それ以外の大会競技費用は、競技施設建設費を含めて四十一億ドルだ、このうち八割が民間資金で賄われたという報道になっているわけですよね。今、有明について民間資金という検討も東京都で始まっているというのは報道でも出ているわけですけれども、それ以外のところも含めて、やはり税金による、孫、子の代の借金に残るような負担にならないように、税金投入ということをできるだけ避けるためにいろいろな形で民間資金を活用していく、寄附を募ることもやっていく、そういう知恵を出すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○丸川国務大臣 まさに小池都知事がその取り組みを進めておられます。今回、四者協議の中でも数百億削減に向けて一歩踏み出したわけでありますし、まだ何か決定しているわけではありませんけれども、そのような御意向であるということも伝え聞いておりますので、民間活力の活用、またさらなるコストの縮減ということについては我々も同じ方向を向いているという思いでございます。
○宮本(徹)委員 それでは、残された時間が短くなってきたんですけれども、あと幾つか質問したいと思います。一つは、先ほど大臣からも、大会費用については内訳も含めて早く明らかにして、国民の目にさらして点検することが必要だということをおっしゃいました。そのとおりだと思うんですね。ですから、これを早く明らかにする。しかも、コンクリートしてから発表されたら余り意味がないわけですね。やはり検討段階で、今こうなっていますというものを一刻も早く組織委員会に出してもらって、それで国民が点検する、ジャーナリストの皆さんにも点検してもらう、そうするとこれだけ無駄が削れるじゃないかということを社会全体で検証していけるようにしていかなきゃいけないというふうに思います。それともう一点、これから組織委員会、東京都、国で費用の分担というのはさらに詰めていくことになるんだろうということで報道もされておりますけれども、そうやって分担した場合に、オリンピック経費全体の予算、決算のチェックはどうなるのかなという問題があるわけですね。東京都は東京都、国の分は国、組織委員会の分は組織委員会ということで、これはばらばらでやるものなのか。そういうことじゃないと思うんですね。やはりオリンピック経費全体についてしっかりと予算、決算についてチェックできる場を設けなきゃいけないと思うんですよ。これはどうされるんでしょうか。
○丸川国務大臣 大変重要な御指摘だと思っております。組織委員会の武藤事務総長から、三者協議といいますか、JOC、JPCも入っての実際には六者での協議なんですが、これでも事務局の機能を強化するということによってガバナンスを強化したいという御提案がありましたし、全体としてどうなのかということをどのような形で確認していくかということについては、そこでもしっかり合意を得て進めてまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 時間になりましたからこれで質問を終わりますけれども、くれぐれも国民、都民の暮らしと両立するオリンピックの大会経費にするんだ、この立場に立って、コスト抑制、民間資金の活用を含めて努力していただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わります。

≪第192回 衆院決算行政監視委員会 第3号 2016年12月14日 自由質疑議事録 宮本徹議員発言部分抜粋≫ 
○宮本(徹)委員 済みません、先ほどのやりとりの中で、事務方で結構ですので、一点お伺いします。七千三百四十億円という立候補ファイルに書いてある数字について、これは大会開催経費の一部だというものだということについて、政府は招致段階では認識していなかったという答弁が先ほどあったと思うんですね。総理までプレゼンテーションに出かけていって招致活動をしたにもかかわらず、国がこのオリンピックファイルに書かれている数字の性格を知らずに招致活動をやっていた、手伝ったというのは極めて無責任だなと改めて思いました。お伺いしたいのは、では、このオリンピックファイルの七千三百四十億円というものの数字にはいろいろなものが入っていないんだ、これはIOCから求められたものを積み上げただけの数字だ、こういうオリンピックファイルの数字の性格について国が認識したのはいつですか。
○芦立政府参考人 私どもとして正式に伺いましたのは、東京都庁の都政改革本部の報告の中で、東京都庁の都政改革本部が事務方含めていろいろ聴取した結果このようなものである、今申し上げたような、そもそも全ての経費が入っていないものであるということが明らかになったという、その報告によってでございます。
○宮本(徹)委員 びっくりしましたね。つい最近まで知らなかったという話になるじゃありませんか。大体この大会経費が膨らむという話はもう一年ぐらい前に、たしかNHKさんですかね、何か、ばっと報道したのがきっかけだったと思うんですが、それまでそういう調査もしていなかったというのは本当にいかがなものかというふうに思います。
○芦立政府参考人 IOCの、必ずしも全ての経費が含まれていなかったのはいつなのかという御質問でございましたので、そうお答え申し上げましたが、当初、この問題が明らかになったときに東京都から説明を受けましたのは、立候補ファイルにおける経費は類似の国際大会から累算したものであって必ずしも積み上げの経費ではないということは、ちょっと申しわけございません、いつの時点かは認識しておりませんが、一年ほど前に政府として承知したのではないかと思っております。