決算行政監視委員会提出資料① 東京外かく環状道路パンフレット
決算行政監視委員会提出資料② 2017年2月26日付赤旗日曜版より
決算行政監視委員会提出資料③ 2014年4月27日付赤旗日曜版より

日本共産党の宮本徹議員は3月30日の衆院決算行政監視委員会で、東京外かく環状道路(外環道)工事の入札で事実上の談合が疑われている問題を取り上げ、国による調査を求めました。
問題の工事は、外環道の中でも世界最大級の難工事といわれる中央ジャンクション(東京都三鷹市周辺)地中拡幅工事。国の委託を受けた中日本高速、東日本高速両社発注の4件は、1社が1件しか受注できない仕組みです。この仕組みで、大手ゼネコン4社がそれぞれ幹事社の四つの共同事業体(JV)が、受注を分け合うことになっていると、事実上の談合を疑わせる情報が寄せられています。(「赤旗」日曜版2月26日号で報道)
「受注方式が不可解だ」として調査を求めた宮本氏に対し、石井啓一国交相は「受注者が適切に対応する」と述べるにとどまりました。国交省の石川雄一道路局長は、談合情報があった際に開かれる中日本・東日本両社の公正入札調査委員会について、開催されたか「承知していない」と答えました。
宮本氏は、外環道の事業費約1.6兆円に対し税金が1兆円余が投入され、発注両社の株は100%国保有だと指摘。国が責任をもって業者を調査・指導するよう求めました。

以上2017年4月3日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2017年3月30日 第193回衆院決算行政監視委員会第1号議事録≫

○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。きょうは、談合情報が寄せられております東京外環道、関越―東名間についてお伺いしたいと思います。この区間は十六キロメートルですけれども、住宅街の真下を大深度地下方式で、直径十六メートル、五階建てのビルに相当するようなトンネルを上り下り二本掘るという大工事です。ことし二月から本線の地下トンネルの掘進工事が開始されました。新たに談合情報が寄せられたのは地中拡幅部というところです。資料をお配りしております。資料一をごらんいただきたいんですが、この地中拡幅部とは、地下の本線と地上のジャンクション、インターチェンジを結ぶランプがつながる部分であります。地中深いところでトンネルを切り広げる難工事だというふうに言われております。ここは、トンネルだけで直径三十メートル、止水域を入れると四十メートルから五十メートルの巨大な構造物になると言われております。国交省などが設置した東京外環トンネル施工等検討委員会はこう言っています。世界でも類を見ない規模の、技術的困難さを伴う工事だと言って、中央ジャンクションの南側、中央ジャンクションの北側及び青梅街道インターチェンジの地中拡幅部は東名ジャンクション部と比較してもより技術的難易度が高い施工が求められるとしております。これはどういう意味でしょうか。
○石川政府参考人 お答えいたします。東京外郭環状道路、関越から東名までのインターチェンジ及びジャンクションにおきまして地中で分岐、合流を行う計画となっていますことから、三車線の本線シールドトンネルとランプシールドトンネルを地下四十メートルより深いところで非開削施工でつなぐ必要がございまして、この接合部分を地中拡幅部と呼び、全線で八カ所の地中拡幅部が計画されております。このシールドトンネル及び地中拡幅部の施工技術等についての確認、検討を行う目的といたしまして、委員御指摘の学識経験者、関係機関から構成される東京外環トンネル施工等検討委員会、委員長は今田徹東京都立大学名誉教授でございますけれども、平成二十四年七月に設置いたしまして、これまで十三回の委員会を開催し、検討を進めてきたところでございます。委員御指摘の委員会の考え方の中で、世界でも類を見ない規模の、技術的困難さを伴う工事とされているところでございます。この中で、中央ジャンクションの南及び北、青梅街道インターチェンジの地中拡幅部の六カ所については、委員会において約一年前、平成二十八年三月二十四日に標準的な工法についての考え方を取りまとめました。取りまとめにおきましては、中央ジャンクションの南及び北、青梅街道インターチェンジの地中拡幅部は東名ジャンクションの地中拡幅部と比較して地山の透水性が高く、地山の自立性が低い地盤での工事となるため、より技術的難易度の高い施工が求められるとされているところでございます。以上です。
○宮本(徹)委員 つまり、地盤の透水性が高くて自立性が低い、砂なんですよね。粘土層が中央ジャンクションの南側にはほとんどない、こういう指摘もされています。住民からは、博多の陥没事故のようなことが起きるんじゃないか、こういう不安の声も上がっているわけであります。国交省の別の文書では、世界最大級の難工事だと。ゼネコン関係者からも、技術的にこれは実は確立していないんだ、こういう話も聞こえてくるわけですよね。東名ジャンクションの地中拡幅部の工事は既に施工者が決まっておりますが、東名ジャンクション以外の地中拡幅部の工法というのは決まっているんですか。
○石川政府参考人 お答えいたします。東京外環トンネル施工等検討委員会が、平成二十八年三月に、中央ジャンクション及び青梅街道インターチェンジの地中拡幅部について工法の考え方を取りまとめ、公表しているところでございます。委員会におきましては、地中拡幅部にシールドトンネル同士が分岐、合流するための大きな空間をつくる必要があることから、まず分岐、合流部を大きく覆った上で、その内部の掘削を進めていくといった施工手順を整理しているところでございます。その施工手順ごとに民間企業が有する技術について検証を行い、施工時の安全性や品質の確保、コスト及び工期の縮減等の観点から、標準的な工法についての考え方を整理しているところでございます。例えば、分岐、合流部を大きく覆う、外殻部と称していますけれども、この工法につきましては、民間企業が有する技術において、シールドトンネルと同じ方向に施工を進めていく工法と、シールドトンネルを囲むように円形に施工を進める方法の二つがありますが、これまでの実績等を考慮し、安全性の確保やコスト及び工期の縮減等の観点から、シールドトンネルと同じ方向に施工を進める工法を標準的なものとして整理しているところでございます。現在、委員会において整理された標準的な工法についての考え方に基づきまして、中央ジャンクションの地中拡幅部の詳細設計及び工事について入札手続を進めているところでございまして、今後、詳細設計を行いながら具体的な工法についての検討を深めてまいりたいと考えております。以上です。
○宮本(徹)委員 まだ最終的な工法も決まっていないというお話なんですね。それで、今、この中央ジャンクションの地中拡幅部については、NEXCOの中日本と東日本が四件の発注をしております。資料の二ページ目を見ていただきたいと思うんですが、この四カ所について、ゼネコン関係者から私どもの発行しておりますしんぶん赤旗日曜版の編集部に談合にかかわる情報が寄せられております。これは二月二十六日号で報じましたが、トンネル本線は、そこに書いてあるとおり、大成、清水、鹿島、大林組とそれぞれ受注しているところが決まっているわけですが、地中拡幅部の工事について、四工事とも本線トンネル受注の大手ゼネコン四社が幹事社を務めているJVがそれぞれ受注することになっているという情報が寄せられております。つまり、この図でいえば左上、大成JVがトンネルを掘っているところ、ここにくっついている地中拡幅部は大成建設が受注する、同じようにほかのところも対応するところが受注する、こういう情報が寄せられております。きょうは大臣に来ていただきましたけれども、この談合の報道を受けてどう対応されているんですか。
○石井国務大臣 談合等不正行為の疑いがある情報がある場合には、発注者が適切に対応すべきものでございます。本件につきましては、発注者である高速道路会社において各社の談合情報対応マニュアルに基づき対応されることとなるわけでございます。
○宮本(徹)委員 発注者といっても、もともと国の事業ですよね、外環道は。しかも、発注者である中日本も東日本も、株式は一〇〇%国が、財務大臣が保有していることになっているはずですよ。国交省はそれでいいんですか。
○石井国務大臣 国土交通省といたしましては、高速道路会社に対しまして談合等の情報について発注者として適切に対応するよう指導しているところでございます。本件につきましても高速道路会社が適切に対応するものと考えております。
○宮本(徹)委員 NEXCO中日本、東日本の談合情報があった場合のマニュアルを見ましたら、公正入札調査委員会事務局へ直ちに通報し、事務局は速やかに委員会を招集し報告を行うと書いているんですけれども、委員会は開かれたんですか。
○石川政府参考人 お答えいたします。承知をしておりません。
○宮本(徹)委員 余りにもひどいですよ。事業費一兆六千億円のうち税金が一兆円ですよ。その大半は国ですよ、東京都も一部持ちますけれども。それだけの事業で談合情報が寄せられているのに、事業者が適切に対応すると思いますと言って、では委員会を開いているのかと聞いたら、承知もしていないと。こんな姿勢でいいんですか、大臣。問題じゃないですか。
○石井国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、国土交通省としては、談合等の情報について各道路会社に対して発注者として適切に対応するよう平素から指導をしているところでございます。高速道路会社が適切に対応するものと考えております。
○宮本(徹)委員 平素から指導しているって、今聞いたら承知もしていないというふうに答えたじゃないですか。何の指導もしていないんですよ。具体的にどう指導しているのかというのは、きょうの私の指摘も受けて、さらに指導をやらなきゃいけないんじゃないですか。どうやっているかをつかむべきじゃないですか、大臣。
○石井国務大臣 我々では、平素からしっかりと、談合情報等があった場合には適切に対応するように指導しているところでございます。
○宮本(徹)委員 全く承知しないまま、ほったらかしにしているという話ですよ、今。それが適切な指導なんてよくも言えますよ。行政監視委員会をわざわざ国会が開いていることの意味を大臣は重く受けとめていただきたいというふうに思います。しかも、この発注方式が極めて不可解なんですよね。今回の入札方法は、価格競争ではなくて、技術提案・交渉方式というふうになっています。私、NEXCOの手続開始の公示を見ましたが、これを見ますと、入札参加者から提出された技術提案書を評価して、技術評価点が最上位であるものが優先交渉権者になると書いているんですね。ところが、次にこうあるんですよ。先行工事で優先交渉権者に選定された単体または特定JVの構成員を含む特定JVは原則として後行工事の優先交渉権者に選定しないものとして取り扱うと書いているんですね。これはちょっと図を見ていただければわかりますけれども、合流と書いている方が先行工事、分岐と書いている側が後行工事というふうにされているわけですね。つまり、合流という側を受けた側は分岐という側については受注することが原則的にできないとなっている。私、これは本当に不思議だなと思って、先ほど一番初めに国交省からも紹介がありましたけれども、世界でも類を見ない規模の、技術的困難さを伴う工事だと言っているわけですよね。その難工事をやるんだから、住民の安全を考えたら、技術評価点が高いところ、一番安全に工事をやれるところ、ここが一つとったら、なぜほかのところはやっちゃいけないとなるんですか。ほかもやってもいいじゃないですか。私、全く理解できないですよ。何でこんな不可解な発注方式をとっているんですか。
○石川政府参考人 お答えいたします。公共工事の品質確保の促進に関する法律におきまして、仕様の確定が困難な工事に対し、技術提案の審査及び価格等の交渉により仕様を確定し予定価格を定めることを可能とする技術提案の審査及び価格等の交渉による方式、これを技術提案・交渉方式と呼んでおりますが、これが新たに規定されたところでございまして、この技術提案・交渉方式では、これは技術提案・交渉方式の運用ガイドラインにおいて規定されておりますが、発注者が最適な仕様を確定できない工事、仕様の前提となる条件の確定が困難な工事に適用できるとされております。中央ジャンクションの地中拡幅工事につきましては、大深度地下部の透水性が高い帯水層という厳しい地盤条件下で本線トンネルとランプトンネルを接合する施工となること等から、これらの適用条件に合致するため、有識者の意見を踏まえ、技術提案・交渉方式を適用することとしたものでございます。この有識者の方々は、東京外環トンネル施工等検討委員会の一部の先生に加えまして、諸外国の事情にも精通いたしました入札契約制度の専門の先生にも入っていただいております。この技術提案の選定に当たっては、提案される技術がこれまでに前例のない新たな技術を活用した具体の施工方法となることから、単一の施工方法ではなく複数の施工方法を選定し、工事の確実性と安全性を高める必要があると考えております。このため、地盤条件が異なる中央ジャンクションの北側、南側それぞれの工事におきまして入札公告に技術提案が同一の内容で応募している場合は、先行工事で優先交渉権者に選定された単体または特定建設工事共同企業体の構成員を含む特定建設工事共同企業体は原則として後行工事の優先交渉権者に選定しないものとして取り扱うと規定しているところでございます。
○宮本(徹)委員 さっきの話、聞いてもさっぱりわからないですね。何で、一番技術点が高いところが初めに優先交渉権者になったら、ほかの工事をその業者はとることができないんですか。今の説明は何の説明にもなっていないですよ。大臣、今の説明で納得されましたか。住民の安全を考えたら、最も安全性が高いところが次の工事は手を挙げられない、二番目とか三番目のところしか手を挙げられない、こんな難工事だと言いながら何でそんなふうになるんですか。これはゼネコンから寄せられた談合情報と同じような話になってくるんじゃないですか。大手ゼネコン四社に受注させるためにこんな不可解な発注方式をとっているんじゃないかという疑念を持たざるを得ないんですが、大臣は、今の道路局長の答弁を聞かれて納得されましたか。
○石井国務大臣 当然納得したところでございますが、今局長から答弁したとおりでありますけれども、今回、世界的にも非常に難しい技術ということで、提案される技術はこれまでに前例のない新たな技術を活用した具体の施工方法となることから、単一の施工方法ではなく複数の施工方法を選定し、工事の確実性と安定性を高める必要があるということで複数の選択肢を求める。ただ、複数を選んだとしても、それぞれについては東京外環トンネル施工等検討委員会できちんと審査した上で、安全性を確認した上でやってございますので、何かほかの提案が安全でないということには当たらないということであります。ただ、もう一つ追加して申し上げますと、一回とったJVであっても、技術提案が別の内容で提案していただければそれは可能となる。だから、さまざまな技術を適用するという趣旨で、一回とったところが同じ技術でまた提案した場合はそれは遠慮していただく、こういう趣旨でございますので、十分納得性のあるものだと思っております。
○宮本(徹)委員 複数の技術でやらなきゃいけない必然性なんてどこにもないんですよ。一番安全な技術でやるというのが住民の安全を考えたら当然のことですよ。なぜその考え方をとらないのか。こうすると、やはり私はこの談合情報との関係が頭に思い浮かんでくるわけですよ。赤旗に寄せられている談合情報は極めて具体的で、入札参加者名も全部出ております。この四カ所の図にある工事は、どこも大手ゼネコン中心のJV二社と中堅ゼネコン一社、三社の押しなべて同じ組み合わせになっているわけですね。例えば、中央ジャンクション南側でいいますと、右側の本線南行きというところは、鹿島JV、大林組JV、あと中堅の前田などのJVですよ。左側の北行きは、鹿島JV、大林組JV、あと中堅の西松などのJVです。極めて具体的に情報が寄せられています。この発注方式では合流部からまず先行工事ということになりますから、談合情報では、これはまず鹿島がとる、そうすると左側の分岐側は大林か中堅ゼネコンのJVになりますが、技術評価点で恐らく大手の大林だということを言われているわけですよね。中堅ゼネコンの一社がなぜ参加しているのか。これは、最後の二つになったときに一者入札にならないために、形を整えるために参加しているのではないか、こういうふうに言われております。ちょっと時間がないから紹介しませんけれども、北側も全部、入札者の名前まで談合情報が明らかになっているんですよね。ここまで明らかになってきている、明確な情報が寄せられているわけですから、本線の受注企業と地中拡幅部の工事に手を挙げている企業が一致しているかどうかぐらいは、大臣、調査するように指示してくださいよ。
○石井国務大臣 公正取引委員会からは、公取の審査活動に支障が生じないよう、個別案件への対応状況については内密にするよう発注機関に要請がなされているところでございます。高速道路会社の具体的な対応についてはお答えできないところであります。
○宮本(徹)委員 すぐに調べられることですからね。すぐに調べることを強く求めておきたいと思います。時間になりましたから、これで質問を終わります。