建設アスベスト訴訟 司法の指摘を受け止め、補償制度の創設に踏み出せ

 24日に行われた衆院決算行政監視委員会で、「建設アスベスト訴訟」について取り上げました。
 今年2月に行われた札幌地裁の判決の中で「当裁判所としては、国家賠償法に基づく法的責任を負う被告のみならず、被告企業を含む石綿含有建材の製造販売企業らが、建築関係企業らとともに、本件被災者らを含む建築作業従事者らのこうむった石綿関連疾患の発症による被害を補填するための何らかの制度を創設する必要があると感ずるが、これについては、立法府及び行政府による政策判断を待つほかない」としています。この、判決文を紹介し、「いたずらに裁判を長引かせるのではなく、司法からのこの指摘を真剣に受け止めて、国として何らかの補償制度の創設に踏み切るべき」と、厚労省に迫りました。
 堀内厚労大臣政務官は、「国及び建材メーカーを被告とする複数の訴訟が係争中であり、国の主張は引き続き裁判の中で明らかにさせていただく」と答弁。
 宮本氏は、本人原告668人のうち、すでに半数以上の方が亡くなられていること。ハンセン訴訟のときは、控訴せずに和解したことを指摘し、「人道的な見地でこういう問題は考える必要がある。大臣も含めてもう一度検討すべき」と再度迫りました。しかし、堀内政務官は「国の主張は引き続き裁判の中で 明らかにさせていただきたい」と繰り返すばかり。
 もうちょっと血の通った答弁をしていただきたいと思わずいってしまいました。アスベスト訴訟では、国とメーカにより補償制度の創設を求める請願署名に、自民党から共産党まで多くの議員が紹介議員になっています。そのことを指摘し、真剣に検討するよう求めました。