以下2018年2月14日付赤旗日刊紙より抜粋

日本共産党の宮本徹議員は13日、衆院本会議で所得税法などの「改正」法案及び国際観光旅客税法案について質問に立ちました。
宮本氏は、給与所得控除の上限見直しによって所得税の増税対象を年収850万円超に引き下げる所得税法「改正」は「サラリーマン増税」だと指摘。国際観光旅客税(出国税)創設も併せて盛り込む今回の税制「改正」は「個人向けの増税のオンパレードだ」と述べました。
新たに賃上げや先端設備に投資した企業の法人税を減税する制度を盛り込んでいることについて宮本氏は、「庶民への増税の一方で、大企業への減税を重ねるのは、税の公平性を欠く」と批判。超富裕層の収入の多くを占める株式譲渡益や株式配当への課税強化、応能負担の原則に基づいた法人税・所得税改革を求めました。安倍晋三首相は「国際競争でたたかえる事業環境を整備することが極めて重要」などと答弁し、法人税減税を正当化しました。
宮本氏は、トランプ米大統領が法人税の大幅減税を決めるなど各国が法人税引き下げを競うことで財源を失うことになるとして「法人税引き下げ競争に歯止めをかけるべきだ」と追及。安倍首相は、法人税制の整備は「各国の責任に属する事柄」であり「今後の動向を注視する」と述べるだけで、これまでの答弁を後退させました。
出国税は、1回の出国につき1000円を徴収し、旅行環境や観光資源の整備などに充てるとしています。2018年度予算案で60億円の歳入を見込んでいます。
宮本氏は、出国税の創設は「国民的議論や合意がない」と批判。「使い道があいまいで無駄遣いの温床になる」と指摘しました。

安倍晋三首相は13日の衆院本会議で、あらためて対北朝鮮「圧力」の強化を主張し、韓国の平昌(ピョンチャン)で開かれている冬季五輪を契機に再開された南北間対話などの平和的な問題解決の動きに背を向けました。日本共産党の宮本徹議員への答弁。
宮本氏は、平昌での日韓首脳会談(9日)で、安倍首相が文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領に対し、米韓合同演習は延期すべきでないと主張したとの報道に言及し、「平和の祭典」の五輪を機に再開された南北間対話の動きに「なぜ冷や水を浴びせるのか」と批判。ペンス米副大統領が北朝鮮との直接対話に言及したとの報道も示し、「こうした動きをどのように受けとめているのか」とただしました。
答弁で安倍首相は、首脳会談で「北朝鮮のほほ笑み外交に目を奪われてはならない」「あらゆる方法で圧力を最大限までたかめていかなければならない」と指摘したと説明。米韓合同演習を延期すべきでないと文大統領に求めたことも否定しませんでした。

≪2018年2月13日 第196回本会議第5号 議事録≫

○副議長(赤松広隆君) 宮本徹君。
〔宮本徹君登壇〕
○宮本徹君 日本共産党の宮本徹です。所得税法等改正案及び国際観光旅客税法案について質問します。(拍手)今、安倍政権のもとで、税への国民の信頼が大きく揺らいでいることを指摘しなければなりません。森友学園への国有地の八億円の値引きの根拠を会計検査院は確認できませんでした。国会が求め続けてきた森友学園側と国との交渉内容を記した文書は、今ごろになって提出されました。ところが、安倍政権は、虚偽答弁がはっきりした佐川国税庁長官を適材適所だと擁護し続け、安倍昭恵氏の証人喚問も拒否しています。十六日から確定申告が始まります。総理、森友疑惑がこのままなら納税はしたくない、こういう国民の声をどう受けとめますか。安倍昭恵氏と佐川国税庁長官の証人喚問を強く求めます。安倍政権のもと、格差と貧困が拡大しました。今求められるのは、格差と貧困を正し、暮らしを応援する経済政策、税制改正です。ところが、来年度の税制改正の内容は、個人向けの増税のオンパレードです。総理、与党の選挙公約には、サラリーマン増税も、出国旅客に税を課す国際観光旅客税創設もなかったのではありませんか。出国税の創設には、国民的議論も国民的合意もありません。観光財源確保のためといいますが、使い道も曖昧で、無駄遣いの温床になるという批判があるのではありませんか。重大なのは、サラリーマン増税です。法案は、所得再分配機能の回復の観点から各種控除の見直しを行ったといいます。しかし、増税の対象となる年収八百万円台は、高所得者層ではなく、中間層なのではありませんか。この間、給与所得控除の上限の見直しで、増税となる収入ラインが一千五百万円超、一千万円超、八百五十万円超と引き下げられてきました。次は七百万円になると不安が広がっています。総理は、このラインを更に引き下げるつもりでしょうか。やるべきは、庶民増税ではありません。株の譲渡益や配当で巨額の収入を得ている超富裕層への課税強化こそやるべきです。証券優遇税制を廃止し、税率を一〇%から二〇%に戻す際、投資意欲が減退する、経済に悪影響という批判も一部にありました。しかし、現実には、株式市場への悪影響などなかったのではありませんか。高額な株式配当、譲渡益など、証券税制の税率引上げに早急に踏み出すことを求めます。総理、所得再分配機能の回復を口にしながら逆進性の強い消費税を増税するのは、全くつじつまが合いません。消費増税は、低所得者を一層追い込みます。教育、社会保障の財源は、応能負担の原則に基づいた法人税、所得税の改革でこそつくるべきです。安倍政権は、黒字の大企業に対しては、法人税率引下げを繰り返し、租税特別措置による優遇を次々拡大してきました。研究開発減税は最大で四割の税額控除に拡大、本法案では、所得拡大促進減税も最大二割の税額控除に引き上げ、AIなどへの投資で更に二割の税額控除です。この三つの措置を併用すれば、法人税の実効税率は一体最大どこまで下がるんでしょうか。総理、庶民への増税の一方で大企業への減税を重ねるのは、税の公平性を欠きます。税の透明化を図るために、租税特別措置によって巨額の減税の恩恵を受けている企業については、企業名と減税額を公表すべきです。本法案は、三%の賃上げをした企業に減税するといいますが、総務省行政評価局も、賃上げ促進税制の効果は説明が不十分だと指摘しております。この間、大企業の内部留保は巨額に膨らんでいます。租税特別措置の適用額トップはトヨタです。そのトヨタの利益剰余金は、この四年で約五兆円もふえています。総理は、大企業は減税しなければ賃上げができない体力だとお考えなのでしょうか。本法案は、賃上げに最も苦労している赤字の中小企業、小規模事業者には何の支援にもなりません。総理、社会保険料減免や適正な利益を含む取引価格となるよう、大企業と中小企業の公正な取引ルールづくりに真剣に取り組むべきではありませんか。さらに、政治の責任で、正社員化、均等待遇、最低賃金抜本的引上げこそ進めるべきであります。トランプ政権が法人税の大幅な引下げを決めました。法人税引下げ競争に拍車がかかれば、各国が税源を失い、しわ寄せが国民に行くことになります。総理、法人税引下げ競争に歯どめをかけるために力を尽くすべきではありませんか。本法案は、国際課税の強化として、海外の通販業者などが日本国内に倉庫などを所有している場合に課税します。しかし、日本で売上げの大きいアマゾンなどは米国企業です。米国は、OECD諸国で唯一、BEPS防止措置実施条約に保留を表明しております。日米租税条約では、倉庫があるだけでは課税できません。総理、税逃れの大穴を防ぐために、米国にBEPS条約への加盟をあなたが先頭に立って求めるべきではありませんか。もう一つは、税の使い方です。総理は、空母の保有について、具体的な検討を行ってきた事実はありませんと本会議で答弁いたしました。しかし、予算委員会で小野寺防衛大臣は、昨年から護衛艦「いずも」での新種航空機の運用に向けた調査研究を行っていることを明らかにしました。この新種航空機とは、F35Bではないのですか。そうであれば、攻撃型空母を保有できないという政府の見解を覆すことになるのではありませんか。最後に、日韓首脳会談について伺います。総理が米韓合同演習は延期すべきでないと主張したと報道されています。平和の祭典であるオリンピックを機に南北間の対話が再開し、対話による解決の努力が強められる中、なぜ冷や水を浴びせかけるのか。けさの報道によれば、アメリカのペンス副大統領は北朝鮮との直接対話に言及しました。総理はこうした動きをどう受けとめますか。明確な答弁を求めて、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宮本徹議員にお答えをいたします。森友学園への国有地売却に関する疑念についてのお尋ねがありました。森友学園への国有地売却に関しては、今後ともしっかりと説明をしていかなければならないと考えています。国有地は国民共有の財産であり、その売却に当たっては、国民の疑念を招くようなことがあってはなりません。私としても、国有財産の売却について、業務のあり方を見直すことが必要と考えており、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討しているところです。なお、国会における審議のあり方については、国会においてお決めいただくことだと認識しております。国際観光旅客税の創設等についてお尋ねがありました。観光財源の確保については、一昨年の観光ビジョンや昨年の六月の未来投資戦略二〇一七に明記し、政府内で検討を進めてきました。その後、与党の税制調査会において御議論いただいた結果、三十年度税制改正において国際観光旅客税を創設することとなりました。税収の使途に関しては、三十年度予算では、例えば、瞬時に顔を認証して入管審査を通過するゲートの整備など、先進的でコストパフォーマンスの高い施策に充当することとしました。また、三十一年度以降については、民間有識者の意見も踏まえつつ検討を行い、大きな効果が発揮できるよう使い道を決定してまいります。その上で、行政事業レビュー等をしっかり活用して、効果的かつ効率的に使用されるように取り組んでまいります。なお、さきの衆院選における公約においては、高次元で観光施策を実行するために必要となる追加的な観光財源の確保に取り組むこと、経済社会の構造改革を踏まえた個人所得課税改革を行うことを掲げており、今回の措置はこの方向性に沿って検討されたものです。給与所得控除の見直しについてお尋ねがありました。給与所得控除については、主要国の概算控除額と比べて過大となっていること等を踏まえ、控除が頭打ちとなる給与収入を八百五十万円超に引き下げることとしたところです。どの程度の所得層が中間層であるかについて一概に申し上げることは困難ですが、今般の見直しでは、子育て世帯等に配慮することにより、九六%の給与所得者は負担増とならない見込みとなっております。給与所得控除を含め、今後の個人所得課税のあり方については、平成三十年度与党税制改正大綱において、個人の負担に直結するものであることから、累次の改正の影響も見きわめつつ、国民の理解を得ながら、引き続き丁寧に議論を進めていくとされているところであり、丁寧に検討する必要があると考えております。金融所得課税についてお尋ねがありました。金融所得課税については、平成二十六年から、上場株式の譲渡益等について、税率を一〇%から二〇%にしたところです。これにより、高所得者ほど所得税の負担率が上昇する傾向が見られ、所得再分配機能の回復に一定の効果があったのではないかと考えています。金融所得に対する課税のあり方については、平成三十年度与党税制改正大綱において、家計の安定的な資産形成を支援するとともに税負担の垂直的な公平性等を確保する観点から、関連する各種制度のあり方を含め、諸外国の制度や市場への影響も踏まえつつ、総合的に検討するとされているところであり、丁寧に検討する必要があると考えています。所得再分配機能や応能負担等についてお尋ねがありました。低所得者の教育負担の軽減を含め、社会保障の安定財源については、税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく安定していること、勤労世代など特定の者への負担が集中しないことから、消費税がふさわしいと考えております。消費税率の一〇%への引上げに当たっては、子育て世代、子供たちに大胆に投資するとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当するほか、低所得者対策として軽減税率制度を実施することとしております。御指摘の再分配機能の回復については、これまで安倍内閣において、所得税や相続税の最高税率引上げ、金融所得課税の税率の引上げ、給与所得控除の見直しを講じてきたところです。平成三十年度税制改正においても、基礎控除について、所得二千四百万円超から逓減し、所得二千五百万円超から消失する仕組みに見直すこととしており、これは所得再分配機能の回復に資するものと考えております。大企業の租税特別措置についてお尋ねがありました。御指摘の研究開発税制は、大企業を優遇するものではなく、将来の経済成長の礎となる企業の研究開発投資を後押しするものであり、利用件数を見ると、中小企業も含め、幅広く利用されています。また、今般の税制改正では、過去最高の企業収益を賃上げや設備投資につなげていくため、賃上げや投資に積極的な企業や革新的なイノベーションに挑戦する企業の税負担を引き下げることとしています。一方、収益が拡大しているにもかかわらず賃上げ等に消極的な企業には優遇税制の適用を停止するなど、税収中立の考えのもと、めり張りをつけた内容としており、ただ単に大企業に対して減税を行うというものではありません。その上で、平成三十年度に大企業に一律に適用される国、地方合わせた法人実効税率は二九・七四%であります。三つの租税特別措置は政策目的が異なるため、諸外国と同様、併用可能であることから、理論的には、最大で、研究開発税制で総額型や高水準型といったあらゆるタイプの試験研究を行った場合に法人税額の四割、今回の賃上げ及び投資の促進に係る税制で法人税額の二割、情報連携投資等の促進に係る税制で法人税額の二割を控除することが可能となります。しかしながら、租税特別措置の適用は個々の企業によってまちまちであり、実際の控除の割合がどの程度になるかさまざまであるため、企業の実質的な税負担を一概に申し上げるのは困難であります。なお、これらは生産性革命実現に向けた日本経済の成長に必要な支援であり、単にそうした仮定の企業の税負担を前提に税の公平性の議論をするのは、必ずしも妥当ではないものと考えています。一方で、租税特別措置については、不断の見直しを行っていくべきものであり、こうした改正の成果を見きわめてまいりたいと考えています。なお、租税特別措置の適用を受ける企業名を公表すべきとの御指摘については、競争上の不利益が生じるおそれがあることから、個別企業名を公表することについては慎重であるべきと考えています。所得拡大促進税制の効果、企業収益と賃上げの関係についてお尋ねがありました。所得拡大促進税制については、内閣府の試算によれば、二〇一二年度との比較で、二〇一六年度までに一・五兆円近い賃上げ効果があったと推計されており、御指摘の行政評価においてもこの推計結果は否定されていないと承知しています。現在、過去最高の収益を上げる中でも企業は厳しい国際競争にさらされ、収益の活用に当たってもシビアな投資判断が求められています。こうした中で、企業収益をしっかりと賃上げにつなげていくためには、政府として、国際競争で十分に戦える事業環境を整備していくことが極めて重要です。今回の税制措置は、国際的に企業の税負担を軽減する動きが強まる中、このような観点から、賃上げや設備投資に積極的な企業に対して法人税負担を国際的な水準にまで引き下げるものです。今回の措置により、厳しい国際競争のもとでも、企業に三%以上の力強い賃上げを促すことで、四年間続いてきた今世紀最高水準の賃上げの流れを一層強化していく考えであります。赤字の中でも頑張る中小企業、小規模事業者への支援についてお尋ねがありました。賃上げを進め、経済の好循環を全国津々浦々に浸透させていくためには、全国で三千三百万人を超える従業員を雇用している中小・小規模事業者の生産性向上が必要不可欠です。その実現に向け、来年度から、赤字など厳しい経営環境のもとで新たな設備投資にチャレンジする中小・小規模事業者の皆さんを後押しするため、自治体の判断により、固定資産税をゼロにする新しい制度を設けます。さらに、設備投資や販路開拓、IT導入を支援するため、ものづくり補助金やIT導入補助金、持続化補助金を活用しながら、中小・小規模事業者の生産性向上を後押ししてまいります。加えて、下請取引の適正化に向けた取組や事業承継税制の抜本的拡充など、あらゆる政策を総動員することで、赤字の中でも頑張る事業者を含め、中小・小規模事業者の皆さんの生産性革命をしっかりと実現してまいります。そのことによって、四年連続の賃上げの流れをさらに力強いものとし、また、日本全国へと広げていく決意であります。賃上げと中小企業に関連したお尋ねがありました。正社員や均等待遇については、非正規から正規への転換などを行う事業主へのキャリアアップ助成金などを通じ、今後も正社員転換や待遇改善を進めてまいります。さらに、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消に向けて、同一労働同一賃金の実現など、働き方改革に取り組んでいきます。最低賃金については、時給で、安倍政権前の十年間は八十円の引上げにとどまっていましたが、安倍政権発足以降の五年間で約百円引き上げました。引き続き、年率三%程度を目途として引き上げていき、全国加重平均で千円を目指してまいります。また、大企業と中小企業の間で公正な取引が行われるよう、関係法令の厳格な運用、業界ごとの自主行動計画の策定やフォローアップなどを通じて、引き続き、取引条件の改善に取り組んでまいります。今後とも、大胆な税制、予算、規制改革、あらゆる施策を総動員することにより、賃金アップの勢いを力強いものとしてまいります。なお、社会保険料の事業主負担は、働く人が安心して就労できる基盤を整備することが事業主の責任であるとともに、事業主の利益にも資するという観点から事業主に求められているものであり、社会保険料の事業主負担を公費で肩がわりすることは適当ではないと考えています。法人税引下げ競争についてお尋ねがありました。一般論として申し上げれば、税率を含め、法人税制をどのように組み立てるかは、基本的には各国の責任に属する事柄であると考えています。各国においても、法人税収は財源調達の上で重要な役割を担っていると考えておりますが、いずれにせよ、各国がどのような経済政策をとるかについては、今後の動向を注視してまいりたいと思います。国際課税の強化とBEPS防止措置実施条約についてお尋ねがありました。国際的な租税回避の防止については、日本はこれまで、OECD、G20によるBEPSプロジェクトでの議論を主導し、例えば、日本が議長国を務めた伊勢志摩サミットにおいても、その合意事項を各国が足並みをそろえて着実に実施していくよう、首脳宣言に盛り込みました。BEPS防止措置実施条約についても、より多くの国が参加することで真価を発揮することから、日本としては、米国を含む未参加国に対して署名を呼びかけているところです。政府としては、国内における取組を進めるとともに、国際社会と協調し、租税回避の防止に向けて不断に取り組んでまいります。護衛艦「いずも」についてお尋ねがありました。これまで、政府として、護衛艦「いずも」の空母化に向けた具体的な検討を行ってきたとの事実がないことは、累次答弁しているとおりです。他方で、今後の防衛力のあり方については、さまざまな検討を不断に行っているところであり、この点も政府として累次申し上げているところです。例えば、護衛艦「いずも」の将来の活用方策に関する基礎的な調査研究や情報収集などは、防衛省においてかねてより行ってきているものと承知していますが、いまだ調査研究の途上であるとの報告を受けております。現時点では、具体的な内容について申し上げることは差し控えたいと思います。いずれにせよ、攻撃型空母を含め、性能上専ら他国の国土の壊滅的な破壊のためにのみ用いられる、いわゆる攻撃的兵器を保有することは許されないとの政府の見解には、今後ともいささかの変更もありません。防衛計画の大綱の見直しに当たっては、専守防衛は当然の大前提とした上で、従来の延長線上ではなく、新たな課題や対応策について幅広く検討していく考えであります。日韓首脳会談と米韓合同演習及びペンス副大統領の発言についてお尋ねがありました。北朝鮮の核、ミサイルの脅威に対処する上で、米韓合同演習は、日米合同演習及び日米韓の防衛協力と並び重要な柱となっています。北朝鮮は、平昌五輪の前日に、平壌で大規模な軍事パレードを行いました。そこでは、昨年日本の上空を飛び越えて発射された二発の弾道ミサイルや、我が国のEEZ内に撃ち込まれたICBM級弾道ミサイルと同じものと見られる弾道ミサイルを含め、四種類の弾道ミサイルが登場しました。日韓首脳会談では、私より文大統領に対し、北朝鮮は、平昌五輪を機に南北対話を進める一方で核・ミサイル開発を継続しており、北朝鮮のほほ笑み外交に目を奪われてはならない旨指摘し、率直な意見交換を行いました。文大統領とのやりとりの詳細については差し控えますが、北朝鮮に政策を変えさせ、核・ミサイル計画を放棄させるため、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていかなければならないこと、日韓、日韓米で、それぞれ緊密に連携していくことについて完全に一致しました。なお、ペンス副大統領のインタビュー記事に関する御指摘がありましたが、ペンス副大統領とは、訪日の際に加えて平昌でも、今後の方策につき綿密にすり合わせを行っており、北朝鮮の完全、検証可能、不可逆的な非核化に向け、圧力を最大限まで高めていくとの方針につき、完全に一致しています。(拍手)