≪2018年2月28日 第196回本会議第7号 議事録≫

○議長(大島理森君) 宮本徹君。
〔宮本徹君登壇〕
○宮本徹君 日本共産党の宮本徹です。私は、日本共産党を代表して、所得税法等一部改正案に断固反対の討論を行います。(拍手)昨年に続き、国税法案の審議では、税への信頼を大きく揺るがせている森友学園への国有地払下げ問題が大きな議論となりました。今国会で新しく全体が公表された二〇一六年三月のものとされる音声データでは、学園側弁護士が近畿財務局に対して、希望としては一億五千万円より低い金額で買いたい、はっきり述べております。先方から幾らで買いたいといった希望があったことはないという佐川国税庁長官の当時の答弁は、全くの虚偽答弁だったということじゃありませんか。新しく公開された法律相談の文書を見ると、森友学園側は、くい掘削過程で出た家庭ごみは国の指示で埋め戻されたごみだと主張しております。地下深くの新しい埋設物なるものは国のつくり上げたでっち上げであることは、いよいよ明白であります。森友学園側の言い値に合わせて、存在するはずのない地下九メートルまでのごみをあったことにし、国有地価格を値下げして売却したことは、もはや明らかであります。いいかげん、破綻した答弁を繰り返し、真相究明に背を向けるのはやめるべきであります。税への国民の信頼を取り戻すためには、森友学園疑惑の徹底究明が必要不可欠であります。安倍昭恵氏と佐川国税庁長官の証人喚問を強く求めるものであります。次に、本法案に反対する理由を述べます。第一に、本法案が、大企業優遇税制を一層拡大するからです。安倍政権が拡大した研究開発減税に加え、本法案の賃上げ促進税制、投資連携減税を最大限活用すれば、法人課税の実質負担率は一一%にまで下がることが、委員会の審議で明らかになりました。既に、トヨタの実質税負担率は一七%です。庶民には消費税増税を重ねながら、さらなる大企業減税を拡大することは、税の公平性に著しく反すると言わなければなりません。経済産業省の委託調査で、所得拡大推進税制を利用した一部上場、二部上場企業の大半が、この税制とかかわりなく賃上げを行っていることが明らかとなっております。そして、同調査では、減税されたキャッシュの利用先のトップは、内部留保となっております。血税の無駄遣いになっているではありませんか。体力のある大企業に減税する財源があるのなら、赤字法人も含め、中小企業の支援にこそ回すべきであります。安倍政権のもとで、法人税率の引下げ、租特の拡大、これは深刻な法人税の空洞化を引き起こしております。大企業は史上最高の利益の更新を続けていますが、国と地方の法人税収は、リーマン・ショック前より五兆円ものマイナスとなっております。本法案は、一層、法人税収の空洞化につながる危険があります。反対理由の第二は、超富裕層への優遇税制を放置したまま、給与所得控除の縮小で中間層へ増税を行うものだからであります。財務省の作成した法案説明資料では、増税となる年収八百五十万円以上は高所得者層だと記されております。しかし、かつて政府は、年収七百万、八百万円は中堅所得者層だとし、勤労世代のやる気と活力を十分発揮してもらうために極めて重要であると、減税を行ってきました。年収八百五十万円は、一体いつから高所得者層になったのか。これまでの説明と全くつじつまが合わない。御都合主義ではありませんか。税負担の垂直的公平にやるべきは、株の譲渡益や配当で巨額の収入を得ている超富裕層への課税強化です。証券優遇税制を廃止し、税率を一〇%から二〇%に戻した際、株価の変化は見られなかった、政府は答弁いたしました。金融所得課税の税率引上げにちゅうちょする理由は何一つありません。早急に取り組むことを強く求め、反対討論とします。どうもありがとうございました。(拍手)