航空自衛隊に「幹部会」(航空自衛隊連合幹部会)という組織があります。規約をみると、「相互の親睦」「会員の相互扶助」「修養けんさん」「遺族の支援」「広報」などの事業をおこなっています。

 「幹部会」の規約では「正会員は、幹部自衛官及び幹部配置特技職に指定された事務官等とする」と、幹部自衛官の全員が対象となっています。防衛省によると、「幹部会」は任意団体であり、「航空自衛隊連合幹部会への強制加入を指示したとされる空幕長通達は存在しない」とのことです。現在、1万人の対象者のうち、460人が入会していないとのことです。実態は強制加入になっているのではないかという指摘があるなか、防衛省は航空自衛隊と相談して、年一度ある幹部会の集会で、隊長に、「幹部会は任意の組織であることを徹底する」ことにしたとのことです。幹部自衛官全員に伝わることが必要です。

また、航空自衛隊では、毎年、幹部自衛官に、訓練や体育とならぶ業務の一環として論文の執筆が求められています。

2017年度でいえば、二種類あります。ひとつは、航空教育集団司令官からの通達で「3佐以下の幹部自衛官」に対して、3佐、1尉は「幹部教育の現状及び問題点を考察し、後輩幹部を「薫陶化育」するための、自己の所信を述べよ」。2尉、3尉は「空自組織に必要な価値観について考察し、空曹士隊員への精神教育並びに服務指導において着意すべき事項を述べよ」というもので、400字づめ8枚以上10枚以内。
もうひとつは、航空開発実験集団司令官の通達で、2佐〜3尉が対象です。佐官は、「〜及び開発集団の将来展望(平成29年度版)をふまえ、信頼される人材を育成するにあたり、先輩が後輩を指導育成する組織風土を根付かせるための具体的方策について述べよ」。尉官は「〜及び開発集団の将来展望(平成29年度版)をふまえ、幹部としてのの責任、自覚及び心構について考察し、これらを高めるための具体的方策について述べよ」。というもので3000字(基準)の手書き。

 訓練や体育は勤務時間の中で明確になっていますが、幹部論文の執筆は通達にもとづく業務ですが、勤務時間のなかで明確な形でここで書いてくださいという時間が確保されているわけではありません。業務の合間に時間がなければ、サービス残業となります。しかも、自衛隊には残業手当という概念はありません。必要な業務というのなら、勤務時間の中にしっかり時間を確保する必要があります。