財務省の太田充理財局長は16日の衆院財務金融委員会で、同省の決裁文書で政治家の名前を記述したものについて、学校法人「森友学園」との国有地取引に関する文書以外で「基本的には無い」と述べました。日本共産党の宮本徹議員への答弁。
宮本氏は、政府が改ざんを認めた14の決裁文書のうち、改ざん前に政治家や安倍晋三首相の妻・昭恵氏の言動が記されていた「普通財産の貸付けに係る特例処理について」(特例承認の決裁文書)を取り上げ、「森友学園以外の特例承認の決裁文書で、政治家や総理の妻が記されているものはあるか」と質問しました。
太田局長は「陳情・問い合わせという形で国会議員の名前が出ているものは基本的には無い」と答弁。昭恵氏の関与を隠すために改ざんした疑いがいっそう高まりました。
宮本氏は「特例中の特例だ」と批判しました。さらに昨年、当時の佐川宣寿理財局長が、国有財産の処分・管理に「相手方の役職や、相手方がどういう方と関係しているかは関係ない」と答弁したと指摘。財務省本省が作成・決裁した改ざん前の同文書には、安倍首相の名前を含む学園と改憲右翼団体「日本会議」との関係が加筆されていたとして「森友案件だけ“相手方がどういう方と関係しているか”を書いたのは、特例を承認するために首相や首相の妻の名前が必要だったからとしか考えられない」と強調しました。
さらに、同文書の決裁者の間では「“安倍首相夫妻案件だ”という共通認識があったのではないか」と追及しました。決裁者の一人だった古谷雅彦理財局審議官(決裁当時、同局総務課長)は「首相夫人の名前が入っていることについて、特段の問題があると思って決裁したわけではない」と答えました。
宮本氏は「異例の決裁文書を“問題ない”と思う感覚は相当おかしい。安倍夫妻が関わっているからこそ承認しないといけなかったのではないか」と批判。異例の決裁文書をつくった背景に政治的な圧力があったのではないかとして、真相究明に力を尽くすと表明しました。

以上2018年3月18日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2018年3月16日 第196回財務金融委員会第7号 議事録≫

○小里委員長 質疑を続行いたします。宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。まず、私も初めに、けさの毎日新聞の報道について大臣に認識をお伺いしたいというふうに思います。改ざん事件に続いて、今度は、虚偽報告の作成を近畿財務局が促したということがけさの毎日新聞で報じられ、夕刊、先ほど朝日新聞というお話がありましたけれども、東京新聞でも同内容が報じられております。森友学園の国有地売却問題で、八億円の値下げにつながった地中ごみを試掘した業者が、ごみは実際より深くあると見せかけた虚偽の報告書を作成した、そして、学園や近畿財務局側から促されたということです。麻生大臣、近畿財務局が業者に虚偽の報告を作成するように促したということですが、この報道についてどう受けとめられていますか。
○麻生国務大臣 この御指摘の報道、これは毎日新聞だそうですけれども、この相手方の一部の関係者の発言というのをもとにこれは書かれておるということなんだと思いますので、そういうようなものである以上、ちょっとコメントは差し控えざるを得ないですよ。相手方の一方的な話なので、お答えを、それ以上のコメントのしようがありません。
○宮本(徹)委員 改ざん文書の報道が三月二日に朝日であったときは、麻生大臣はこの場で、事実であればゆゆしき事態だと答弁されました。今回の問題については、虚偽報告を、虚偽の報告書を政府の側が、近畿財務局の側が業者に作成を促していたと。事実だったらこれは大変問題だと思いますが、その認識はございますか。
○麻生国務大臣 仮定の質問にはお答えできないというのは常に申し上げてきたとおりなので、今の話に関しましても、私ども、けさの毎日新聞の話の事実の確認が全くできておりませんので、今この場でお答えするということはいたしかねます。
○宮本(徹)委員 三月二日のときはなぜゆゆしき事態と言えて、今回の事態はゆゆしき事態と言えないのかというのが私にはさっぱり理解できないんですが、これは大変大問題だと思いますよ。しかも、先ほど今井議員からお話がありましたけれども、私たち野党が、この問題については、三メートルより深いところにはごみはないじゃないかと。そして、昨年来、音声データも出てきました。三メートルより深いところにはごみはないと業者が言っているのに、国の側から、三メートルより深いところにあることにしよう、そういうストーリーを考えているんだと、ストーリーを提案して、口裏合わせもやっていた、こういうことも明らかになっているわけですよね。先ほど、太田理財局長は、この問題について調査するかどうか検討させていただくというお話がありましたけれども、これは、検討だけじゃなくて、やらなきゃだめなんじゃないんですか、調査をしっかりと。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、基本的には、これは国土交通省とも協議をした上でということだと思いますし、相手方の業者との関係は、今、基本的に、土地の上にある建物、それの処理ということで一定の関係にあります。そういう関係の中で、どうするかということはよく検討させていただきたいというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 だから、検討して調査をするとなぜ言えないんですか。
○太田政府参考人 先ほど申し上げたような状況のもとでというふうに申し上げました。先ほど他の委員に御答弁申し上げたと同じ状況でございますので、同じことを御答弁申し上げるということになります。
○宮本(徹)委員 はっきり調査するというふうに言えないところに、真実を知りたくない、真実をあくまでも隠したいという姿勢が透けて見えてくるんですよ。会計検査院は、きょう、海江田委員の質問に対して、今回の森友問題について、再検査を実施していくということを表明をされました。これは大変大事なことだと思いますが、会計検査院が再検査をするに当たって、私は、この間、今国会でも新しく我が党が明らかにした音声データ、さらには今国会に向けて財務省が初めて提出した法律相談の文書、こういったものも全部踏まえて再調査をしていただきたいというふうに思います。なぜなら、会計検査院の今の報告書に記されていることと法律相談の文書の中身が違うわけですよね。会計検査院の報告書には、三月十一日に学園側から報告があったのは、貸付合意書に記載されていない新たなごみがあった、こういう報告があったと記載されていますけれども、先日、私、この委員会でも指摘しましたけれども、近畿財務局の法律相談書には、そういう主張は学園側はしていない、国の指示によって埋め戻されたごみだ、そういう主張を森友学園側はしております。ですから、この間出てきた全ての材料を踏まえてしっかり再調査していただきたいと思いますが、改めて御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○戸田会計検査院当局者 お答え申し上げます。新たにわかりました事実、それから国会での御議論等々を踏まえまして検査をやっていきたいというふうに考えてございます。
○宮本(徹)委員 しっかり調査していただきたいと思います。本来ならば、財務省自身が、これだけ音声データも出ていて、きょうの新聞報道にあるように、業者の証言も新たに出てきているわけですから、率先して調べなきゃいけないということを厳しく申し上げておきたいと思います。その上で、公文書改ざん、国政調査権じゅうりん事件について質問いたします。麻生大臣にお伺いしたいと思いますが、今回の公文書の改ざん事件、そして国政調査権じゅうりん事件、この中で、決裁文書を書き直させられたとメモを残して近畿財務局の職員が自殺されるという事態まで起きているわけですが、今回のこの改ざん事件、国政調査権じゅうりん事件について、麻生大臣は御自身の責任についてどう認識されていますか。
○麻生国務大臣 これは、予算委員会等々でたびたびお答えを申し上げておりますけれども、決裁を得た行政の文書というものにつきまして書きかえを行うというようなことは、これは極めてゆゆしきことなんであって、まことに遺憾である、そういうことを申し上げて、私といたしましては、深くおわびを申し上げなければならない、そのように申し上げてきております。今後、この進行中の捜査というものに全面的に協力するとともに、これは財務省として引き続きさらなる調査というものを進めて、我々としては、原因究明等々をきちんとやると同時に、再発防止というものが一番大事なところだとも思っておりますので、そういった検証をきちんと踏まえて、私としてはその責任というものをきちんと全うしていかねばならぬと考えております。
○宮本(徹)委員 おわびをして再発防止に努めるということだけで済ませるというのが麻生大臣のお考えなんでしょうか、これほどの事態を引き起こして。その点、改めて認識をお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 私としては、こういった不祥事が起きておりますので、その不祥事に対応してきちんとした原因究明をやる、その上で再発防止を図るというのをきちんとやって、その責任というものをきちんと全うしていかなければこの問題の解決にならぬのであって、やめてどなたかにお任せしますなんという種類の話ではないのではないか、きちんと自分でそこのところをけじめをつけなければならぬところなんではないかと思っております。
○宮本(徹)委員 自分でけりをつけなきゃいけないというお話ですけれども、けりをつけた上での判断というのはどうなさるんでしょうか。
○麻生国務大臣 私どもとして、今その前の段階にやっておりますので、終わったらどうするということをお話しできる段階にはございません。
○宮本(徹)委員 戦後の日本の政治の中でも、国会が国政調査権を発動して提出を求めた政府の文書が改ざんされた文書だったということはなかったわけですよね。ですから、そういう事態が、麻生大臣、五年間大臣をやられたもとで、財務省の中で起こされるということになったんですから、そこはしっかりと責任をとっていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。その上で、この改ざんについていつ知ったのかということをお伺いしたいと思いますが、三月二日の審議の際は、この報道があった際に、改ざんがあったのかなかったのかということについてずっと否定も肯定もしないという答弁が大臣からも太田理財局長からも続いたわけですね。ということは、その時点で、改ざんがあった、あるいは改ざんの可能性があったというのは、大臣も太田局長も共通認識だったということなんじゃないですか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。当時、今もですけれども、捜査を受けている立場でございましたので、告発を受けてという立場でございましたので、そういう状況でお答えすることは差し控えるという答弁を申し上げておりました。ただ、三月二日の審議の中で、国政調査権を背景として、国会の審議、国会の要請というふうに承りましたので、一方、捜査が最優先だということもありますけれども、一方で国政調査権を背景とした国会からの要請ということを踏まえて、その後、ある意味で、捜査の影響を十分配慮しつつではありますが、そこをある意味で越えるところを御指示をいただいて、こういう作業を行ったということでございます。
○宮本(徹)委員 日経新聞の十三日夕刊にこう書いてあります。特捜部は、政治家の名前などが削られていると指摘し、職員に経緯の説明を再三にわたり求めた、特捜部からの事情聴取の内容は本省にも報告されていたということですね。報道されているわけですよね。私は、職員が事情聴取を受けている、その内容について、大臣だとかあるいは理財局長だとか、いろいろなところに情報が伝わっていたというのが自然な話だと思うんですね。だから、あの三月二日の時点で報道があったときに、いつものように新聞の報道ですからとかと言わずに、あったともなかったとも言わない態度に終始したのかなというふうに思います。その点についてはまた今後も追及していきたいと思いますが。それから、もう一点お伺いしたいのは、十四の決裁文書のうち、特例承認の決裁文書について、一本は本省が起案した文書ですから、本省の電子決裁文書を管理するシステムに残っていたということを太田理財局長は先日報告されておりました。これは上書き保存されるという仕組みじゃなくて、更新履歴がたどれるものだという話でした。六日の本委員会の理事懇への説明では、文書については、捜査を理由にして、直ちに確認できない状況というふうに説明されていたわけですけれども、これはうそだったという話じゃないですか。本省の電子決裁文書の管理システムにずっとあったという話ですよね。きのうの答弁を聞いていましたら、理財局長は、調査の過程でそのシステムのことを知り得たと言っておりますが、一体何月何日に理財局長はお知りになったんですか。
○太田政府参考人 一生懸命調査をしておりましたのでということですが、一つ一つについてそれが何月何日でというような形での調査の状況ではございませんでした。とにかく早くやらないといけないということで調査をしていたというのが現実でございました。
○宮本(徹)委員 しかし、この電子決裁文書を管理するシステムがあるというのは、多くの職員が知っているわけですよね。そして、特例承認の文書のうち一個は本省が作成したものというのも、理財局では当たり前にみんなが知っている話なわけですよね。私は、調べようと思えば、二日の報道を受けたら、その日のうちにこれは確認できる作業だったというふうに思いますが、二日のうちに調べなかったんですか。
○太田政府参考人 先ほども御答弁を申し上げましたとおり、まず関係する職員に聴取をして、その聴取を踏まえてということで、その次の者が、必ずしも一番、二番という順番ではありませんが、基本は、まず聴取をしないと、何が起きていて、どこにどうなっているかということはわからないということは現実でございました。その上で、今ほど委員がおっしゃっている、確かに、一元化のそのシステムの中に、調査の結果気がつくんですが、電子決裁というのが、今基本的にいろんな意味で電子的に普及はしております。普及はしておりますが、つくるときに、そういうシステムあるいは電子的にやるというのはなされているんですが、まだまだ普及していないと言われれば、お叱りを受けますけれども、現実に、一方で、電子決裁あるいは電子的にやりつつ、一方で、その書類、書類といいますか、物の整理あるいは管理をしているのは、残念ながらまだ旧来システムが残っておりまして、基本的に紙で管理をしているものですから、紙優先で物を考えていて、そういう意味でそれに気がつかない、そういうシステムをよく詳しくないというのはけしからぬと言われれば、それはもうおっしゃるとおりだと思っていますけれども、そういう意味で、その電子システムあるいは一元化システムのところに云々というところには非常に気づいていなかった、誰も気がついていなかったというのは、残念ながら事実であります。それが調査の過程で気がついているのは事実でございます。
○宮本(徹)委員 いや、誰も気づかなかったというのは、本当に信じられないですね。けさ義家委員が、そういうシステムがあるのに何で調べないのかなという話も言われていましたけれども、およそ今の説明は、与党も含めて納得できない説明だと言わなければならないというように思います。そして、次に、誰の指示で改ざんを行ったのかという点についてお伺いしたいと思います。大臣は、記者団とのやりとりの中で、理財局の一部の職員により行われた、そして、佐川氏の判断の前の段階だと思う、こういうふうに記者団に話されています。一方、太田理財局長は、きのうから、佐川局長の関与の度合いが大きいと答弁されているんですね。大臣が言っていることと太田局長が言っていることが随分違うなというふうに思うんですが、大臣は何を根拠に佐川氏の判断の前の段階とおっしゃり、太田局長は何を根拠に佐川さんの関与が大きいと言われたんですか。その違いはどこから来るんですか。大臣から。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。基本的には、誰がどういう責任を持ち、どれだけのことに関与していたかというのは、人事当局の処分、あるいは最終的には捜査ということかもしれませんが、そういうことを含めて見きわめないといけないというふうには思っております。我々として、現時点で調べ得る限りのところで調べた結果として申し上げておりますのは、基本的には、なぜこういうことが行われたかということは、二月下旬から四月にかけて行われたわけですが、二月、三月のそれまでの国会答弁、それが誤解を受けないようにするためにということでございました。それを前提として、当時の理財局のトップは佐川前局長であり、今ほど申し上げましたような理由から、当時の国会答弁を担当しておったのは、これも主として佐川局長ということから、佐川局長の関与というのは大きかったのではないかということを、職員からの聞き取りも含めて、そういう御報告を申し上げているということでございます。
○麻生国務大臣 基本的に、今、太田理財局長から申し上げたとおりですけれども、私どもとしては、少なくとも、この二月から四月にかけての話が始まったときに、理財局の中で、佐川局長の答弁と内容が違うようなことになってきたというようなことに気がついて、それに合わせて事が始まったのではないかと。これは申し上げておきますけれども、まだ捜査の途中でありますから、私どもとして、確定したことを申し上げているわけではありません。しかし、そういったことからスタートしたのではないかと思っております。しかし、巷間、いろいろな、よく言われておりますように、この間、主たる答弁者は予算委員会等々いずれも佐川局長でしたから、そういった意味では、主たる答弁者が佐川局長ということになろうと思いますので、したがって、関与の度合いが非常に大きかったのではないかという話を、今、太田局長の方がしておりましたけれども、その点では私も同様に考えております。
○宮本(徹)委員 大臣は、三月十二日の段階では、佐川氏の判断の前の段階だと思っているというふうに記者団に話されているんですよね。ですから、何で急に言うことが変わったのかなと。何か急に、佐川元局長一人の責任にぐっと収れんさせていくためにそういう話になってきているんじゃないかというふうに思ってしまうわけですよね。一体全体、ほかから、官邸から指示がなかったのかとか、佐川さんにも来ていただいて、これはしっかりと国会で明らかにしなければいけないと思います。委員長、佐川元局長の証人喚問を求めたいと思いますが、お取り計らいをよろしくお願いします。
○小里委員長 理事会にて協議いたします。
○宮本(徹)委員 そして、あとは、何のために改ざんを行ったのかということなんですね。改ざん前の文書を見ますと、籠池氏、森友学園と安倍総理夫人の関係が記されておりました。そして、籠池氏が日本会議の関係者であり、日本会議国会議員懇談会の役職を安倍総理が務めていることも記されておりました。改ざん前の文書を見たら、この森友案件が安倍夫妻の案件というのが一目瞭然というものになっております。先ほど来、太田局長は、政府の答弁が誤解を招かないように、答弁に合わせて決裁文書を書きかえたという説明をされておりますが、日本会議の記述だとか安倍総理夫人の記述だとか、この記述があることがどの答弁との関係で誤解を招くというふうに考えられているんですか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。今回御報告申し上げた資料七十八ページのうち六十二ページ分で書きかえが行われておりました。その書きかえを全体を捉えて文言から見る限りということで、今ほど申し上げたような理由を御説明してございます。それで、一つ一つということではございませんが、今ほど宮本委員が御指摘をされた部分は、確かに、政治家の先生の名前、あるいは安倍総理夫人の名前も出てきますが、基本的にそれは経緯といって整理をしている部分が、そうでない部分もたくさんあるんでございますが、全体として物すごく大きく簡略化しているというか、ほとんど削除されているという格好になってございます。それ以外のところにも、実は、経緯といって割と詳しく書いてあるところが、基本的にやや削除されているという格好でございまして、要すれば、いろいろな意味で、それまでいろいろな答弁をしていたこととの関係等々を考えて、これから先、これを言うと、書きかえをしていること自体が本当にとんでもないことでございますので、その説明をするのは、何とも申し上げようがないんですが、そういう意味での、そのときの議論、あるいはそれから先の議論まで含めていろいろな今後の議論を、ある意味で誤解を受けないようにということで、そういう部分を全体として削除している部分が大きいということだと思っております。特定のどこかのことだけを捉えてということではなくて、そうであればその部分だけでございますので、全体としてそういう形をしているというふうに認識をしております。
○宮本(徹)委員 全く今の説明を聞いても、国民は理解できないと思いますよ。どう考えても、昨年二月十七日の安倍首相の答弁、私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員もやめる、これがあったから削除したんじゃないんですか。この二月十七日の安倍首相の答弁、私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員もやめる、この答弁も念頭に入れて文書の改ざんが行われたということでいいわけですよね。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。政府の答弁というのは、当然でございますが、総理大臣、あるいは大臣、あるいは政府の役人というのがございます。ただ、今回の書きかえ、大変申しわけないことなんでございますが、その書きかえの全体をごらんいただくと、大変細かいといいますか事務的なと申しますか、そういうところもたくさん、非常にある意味では気を使ってというと本当に申しわけないことなんですが、ある意味で書きかえをしている、そういう状況でございます。そういう中で、そういう部分については、それは、昨年の通常国会以来、森友学園をめぐってはさまざまな御議論があり、特に、きょうも御議論があったようなこと、あるいはいろいろな、例えば価格のお話ですとか、そういうことについては、それは主として当時の佐川局長が答弁をしておりましたので、そういう意味で、そういうことを踏まえてこういう書きかえが行われたというふうに私どもとしては思っているということを申し上げております。
○宮本(徹)委員 総理の答弁も入っているということですから、確認ですけれども、当然、二月十七日の総理の、私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員もやめる、この答弁も入っているということで、いや、その場でうなずくだけでもいいですよ。もう時間が余りないですので、イエスかノーかで。
○太田政府参考人 全体として政府の答弁と申し上げております。委員の御質問は、二月十七日の総理答弁を特に捉えて、その部分だけを捉えているような御質問のように受けとめますので、そういうことではありません。
○宮本(徹)委員 その部分を削除しているからじゃないですか。じゃ、逆に、聞きますけれども、それで、本当に、この書きかえの資料を見させていただいたときに、私は大変衝撃を受けましたよ。一体全体、財務省はどういうことを決裁文書に書いて仕事をしているのかという点で、ショックでした。一体全体、安倍総理夫人の言動や日本会議についての記載が特例承認の決裁文書に必要なものなんですか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。午前中の質疑でもございましたが、もともとの書きかえ前の文書が、本当にいろいろな意味で適切であったかという御議論はあるというのは承知をしております。その上でということでございますが、今ほど委員から御指摘のありました特例承認のところにそういう資料がついているということは、特例承認だけが、一件、実は本省の決裁でございます。その他は近畿財務局の決裁でございます。近畿財務局というのは地方支分部局でございますが、本件をめぐる国会の議論でも幾つかのところで出てまいりましたけれども、基本的に国会対応は本省の仕事、そういうことで私どもはやっております。そういたしますと、地方支分部局である近畿財務局からすれば、基本的にこれを本省の決裁をもらわないといけない、そうすると、本省は国会対応をしているんだから、国会周りなり、そういうことも含めてきちんと情報を上げないといけないというふうに思ってそういうことをやっておったということだというふうに思ってございます。
○宮本(徹)委員 全然説明になっていないですよ。日本会議の文書を書き加えたのは本省自身じゃないですか。本省自身の特例承認の決裁文書に、近畿財務局にもなかった日本会議の話、安倍総理の話を書き加えているじゃないですか。今の説明は全く話になっていないですよ。大体、総理夫人が学園の方針に感涙したことだとか、安倍昭恵夫人と一緒に写っている写真を提示したことが、特例承認するのに一体どういう関係があるんですか。全く関係ないんじゃないですか。私、ちょっとお伺いしたいんですけれども、財務省は、特例承認というのはいつもこういうふうにやっているのかなと思うんですけれども、森友学園以外にも特例承認というのはいろいろな案件であったかと思いますが、森友学園以外の特例承認の決裁文書で、政治家や総理夫人というのは記されているものというのはあるんですか。
○太田政府参考人 基本的には、今回のこの森友学園について、書きかえ前のものについては、経緯のところで、お問合せというか陳情というか、そういう方の、先生の秘書の方の名前、そういうものが出ておる、そういう経緯になっておるものでございます。その他のもので、今の委員の御質問は、そういうものがあるかということですが、そういう意味での陳情といいますか問合せといいますか、そういう形で国会議員の先生の名前が出ているというようなものは基本的にはございません。それは、国会の議事録が実はついているものがございましたので、そこは、国会の議事録をつけていると、それは当然ですが先生方の名前が出ているんですが、今回のようなものとはそういう意味では全然違うので、そこはそういう意味で御答弁をさせていただきたいと思います。
○宮本(徹)委員 つまり、特例承認の中の特例じゃないですか。一般的に特例承認する際だって、財務省は、政治家の陳情の話や、安倍総理夫人の話や、あるいは日本会議の役員として安倍総理がかかわっている、そういうことを書かないわけでしょう。ほかの特例承認の文書には書かない、ございませんと話がありました。まさに、今回、これを安倍夫妻案件だということで特例承認するためにこのことを書いたということなんじゃないですか。私、去年の国会で、例の写真の提示の問題について質問を佐川さんにしたことがございます。そのとき、佐川局長が何と言ったかといいますと、「私どもは、国有財産の管理、処分に当たりまして、その相手方の役職にどのような方がついているかとか、あるいはその相手方がどういう方と関係しているか、そういうこととは関係なく、法令に基づき、適切に国有財産の管理、処分を行っているところでございます。」と答弁されました。しかし、相手方がどういう方と関係しているかということを、特例承認の決裁文書にこれの件だけ書いているじゃないですか。何で相手方がどういう方と関係するのかというのをこの件だけわざわざ書いたんですか。
○太田政府参考人 基本的に、経緯を詳しく書こうということで書いたんだというふうに思います。その経緯は今ほど委員が御質問ありましたとおりでございますが、それは、国会議員の先生なり、あるいは総理夫人なりのことも出てまいりますけれども、その他経緯は大変詳しく書いている、そういう経緯がつくってあると。その部分だけのように捉えられると、それは何となく世間に与える印象が違うような気がするものですから申し上げますが、大変経緯を詳しく書いている、そういうものであったというふうに思ってございます。
○宮本(徹)委員 経緯を詳しく書いて、特例承認の決裁をするために、なぜ安倍総理夫人や安倍総理の名前が必要なんですか。全く説明になっていないですよ。この件を、ふだんやれないような、やったことがないような、特例承認するためにはその名前が必要だった、そういうことしか考えられないじゃないですか。国民に説明できないことをやっているんですよ。きょうは、この特例承認の決裁に名前を連ねている古谷審議官にも来ていただきました。古谷審議官は、当時、理財局の総務課長としてこの特例承認の決裁文書をサインをされておりますが、これは当然、最後まで全部読まれたということでよろしいんですね。
○古谷政府参考人 お答えいたします。当時、私は理財局の総務課長として決裁をしております。先ほど局長からもお話がありましたとおり、事案の内容を把握して、そして決裁をしたところでございます。
○宮本(徹)委員 そうすると、この文書を全部読まれた、事案を把握しているということですから、当時十八人の方々が決裁に名を連ねられていますけれども、この森友学園の案件というのは、当時の理財局の決裁をされた方々の中では、安倍夫妻案件だ、安倍夫妻がかかわる学園の案件だ、こういう共通認識があったということでよろしいですね。
○古谷政府参考人 今のお尋ねは、資料にお名前があるからということだと思いますが、先ほどから局長が申し上げているとおり、いろいろ詳しく、るる経緯が書いてございます。それの一つということでございまして、特段何か、総理の御夫人の名前が入っていることについて、私ども何か意識があったということはなかった。特段の問題があれば私ども決裁をとめておりますので、そういうことで決裁はしておりません。
○宮本(徹)委員 いやいやいやいや、恐ろしい話ですね。ふだんの決裁文書にはそういうものは書いてございません、特例承認の決裁文書にも書いてもございませんというのが太田理財局長の答弁だったんです。それが、この特例承認については安倍総理そして安倍総理夫人の名前が書かれて、決裁するのに何もおかしいと思わなかったんですか。これが普通だと思ったんですか。どうなんですか、そこの認識は。
○古谷政府参考人 先ほども申し上げましたけれども、特段の問題があると思って決裁をしたわけではございません。
○宮本(徹)委員 問題があったじゃなくて、これは安倍夫妻がかかわっている案件だから、承認しなきゃいけないと思って承認していったという経過なんじゃないんですか。大体、何も問題がないという感覚自体が、私は相当おかしいと思いますよ。決裁文書に、わざわざ理財局がつくった部分の決裁文書に安倍総理の名前まで入れてつくったわけですよ。そういう仕事を財務省はやるところなんですか。ふだんはやっていないけれども今回はやらざるを得なかった。何かあったんじゃないですか。もう一点お伺いしますけれども、この文書を起案したのは、国有財産の審理室ですか、の方ですが、この決裁文書を起案する過程において、古谷審議官は、政治家の関与や安倍昭恵総理夫人に関する記述について、何らか相談を受けるということはありましたか。
○古谷政府参考人 総務課長として何か相談を受けたかということでございますか。そういった記憶はございません。
○宮本(徹)委員 もう一点お伺いしますけれども、古谷審議官は決裁文書を読まれたということですけれども、今回の決裁文書の改ざんに気づいておられましたか。
○古谷政府参考人 総務課長の後、私は他省庁へ出向して、夏、理財局の審議官になりましたけれども、国有財産ではなく、国庫とか国債の担当をしております。ですから、もちろん、報道されている内容は、一般的な、一人の人間として承知しておりますけれども、詳しくそういったことを全部、海外出張などもありますし、全部を追っかけているわけでもありませんので、そういう意味で、書きかえといったことについて知っていたかとか気づいていたかということであれば、私も、その報道を見て、その後の調査結果をもって、そういうことだったかと認識した次第でございます。
○宮本(徹)委員 最後に一問だけ、富山理財局次長にも来ていただきましたので、お伺いしたいと思います。富山次長は、古谷審議官の次の総務課長を理財局でやられていたと思います。当時、この特例承認の決裁文書について何か御存じだったでしょうか。引継ぎを受けたでしょうか。安倍夫妻のかかわっている案件だ、こういうことでの引継ぎなりなんなりはあったんでしょうか。その点だけお伺いします。
○富山政府参考人 お答えいたします。当時の古谷総務課長からの引継ぎはございましたけれども、本件についての引継ぎはございませんでした。
○宮本(徹)委員 時間になりましたのでこれで質問を終わりますけれども、私は本当に、安倍昭恵夫妻が関与しているということを理財局自身がつくった決裁文書の中にわざわざ書いて、そして特例承認をしていた、ほかにはないやり方をしていった。これが国民に知られてはまずい、そして総理の答弁もあるからということで文書の改ざんをしていった。これが事の真相じゃないかというふうに思います。徹底的に、この問題、真相究明のために力を尽くすことを申し上げまして、質問を終わります。