宮本徹議員は23日の衆院財務金融委員会で、賃貸シェアハウス投資で、被害者を出さないための法制化を含めた規制強化を求めました。
オーナーにシェアハウスを建築させて一括して借り上げるサブリースを展開する「スマートデイズ」は、家賃収入を30年間保証するといいながら、わずか1~2年でビジネスモデルが破綻し、現在では住居人がいてもオーナーに1円も家賃が支払われません。宮本氏は「オーナーは億を超える負債に直面している」として、被害対策を問いました。
川口康裕消費者庁次長は「サブリースの貸主も消費者とみなすことができる場合がある。今後、貸主へ注意喚起をしたい」と答弁。宮本氏は「普通のサラリーマンが勧誘をうけている。国民に周知すべきだ」と求めました。
宮本氏は、賃貸住宅管理業者登録が任意登録のためスマートデイズは登録していない指摘。法規制の具体化に踏み込むべきだと訴えました。
簗和生国交省政務官は「有識者委員会検討を続けている」と答え、宮本氏は「被害を生まないために、もう一歩踏み込むべきだ」と強調しました。

以上2018年3月28日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2018年3月23日 第196回財務金融委員会第9号 議事録≫

○小里委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。近年、日本の保険会社による海外の保険会社の大型MアンドAが増加しております。海外で事業を拡大すれば、国内の生保、損保は海外子会社のリスクも背負うことになっていきます。例えば、三井住友海上のグループ会社の決算資料を見ました。二〇一七年度第三・四半期までの決算を見ると、国内の自然災害によるインカードロスは六百六十億、それに対して、アメリカのハリケーンだとかメキシコ地震、カリフォルニア山火事など海外の大口の自然災害のインカードロスは一千二百七十七億ということで、海外の自然災害が大きなものが起きれば、国内の保険会社の経営にも影響していくということになろうと思います。もし仮に東日本大震災クラスの自然災害が海外子会社がある国で起きるということになれば、その補償金額は膨大な、莫大なものになるわけです。そうすると、国内の親会社にも深刻な影響というのが想定されると思います。きょう金融庁にお伺いしたいのは、保険会社の海外子会社のリスクについてどのように検査監督しているのか、海外子会社のリスクが国内の保険会社の経営に一切影響を及ぼすことはないと見ているのか、その点、お伺いしたいと思います。
○越智副大臣 御指摘のとおり、近年、大手損害保険会社を中心に、積極的な海外事業展開の動きが見られております。海外に事業展開する損害保険会社においては、海外の子会社を含めたグループ全体での保険引受けリスクについて、保有するリスクを他の保険会社に移転する再保険の活用も含めて、適切に管理することが重要であると考えております。そういう中で、金融庁では、例えば本邦損害保険会社が海外子会社の保有するリスク量を把握し適切に管理しているかについてモニタリングを行っております。そして、それとともに、海外子会社のリスク管理が適切に行われているかについて、海外当局との連携を通じて、当庁としても把握を行うなど、海外事業におけるリスクが適切に管理されるよう、検査監督に努めているところでございます。
○宮本(徹)委員 本当に、海外での大規模な災害で国内の損保会社、生保会社が大変な被害をこうむったら、今度は国内の保険加入者に対して大きな被害が出ることになりますので、しっかりとそこのリスクの監督をやっていただきたいと思います。そして次に、先日に続いて、一千名とも言われる大きな被害を出しておりますスマートデイズなどのシェアハウス投資をめぐる問題について、きょうも伺いたいと思います。きょうは、消費者庁、国交省にも来ていただきました。スマートデイズのシェアハウス投資案件では、一括借上げで三十年間家賃保証と契約書には書かれていた。でも、現実には、一ないし二年でビジネスモデルは破綻して、現在では、住居人がいるにもかかわらず、一円もオーナーに家賃が支払われない異常事態が発生しております。消費者庁にお伺いしますが、今回のシェアハウス投資の被害者は普通のサラリーマンが多いわけですね。電話がかかってきて勧誘されて投資したという方も多くいるみたいですけれども、一名当たりの負債は億を超えております。このままでは人生が大もとから変えられてしまうということに直面しているわけですが、こうした被害を出さないための啓発の取組というのは抜本的に強めなきゃいけないと思いますが、その点の認識をお伺いしたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。貸し主が同種の行為を反復継続的に行っていない場合、これはサブリース契約の貸し主についても、消費者安全法あるいは消費者契約法などにおいて消費者と見ることができる場合があるというふうに認識しております。それを受けて、対応ということでございますが、一つは、消費生活センター等の消費生活相談員に研修するということでございまして、これは、国民生活センターの研修におきまして、賃貸住宅管理業を適切に行える者の登録制度、これは国土交通省と連携をいたしまして、この制度に係る情報を消費生活相談員に提供する機会を新たに設けたところでございます。これに加えまして、サブリース契約の貸し主、建物所有者でございますが、これを対象に注意喚起を行いたいと。これはまだ行っていないわけでございますが、行いたいと考えております。具体的には、国土交通省とともに、サブリース契約の貸し主を対象といたしまして、契約期間中に賃料が減額されたりあるいは解約される可能性があるなど、サブリース契約のリスクの内容、そうしたリスク等を貸し主となるオーナーが十分理解してから契約をすべきことなどを示した注意喚起を行うということをしたいというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 それだけだと不十分だと思うんですよね。普通のサラリーマンが、今電話がかかってきて、こういうのに投資しませんかとやられているわけですから、こういうものというのは大変リスクがあるんだということを広く国民に周知するという取組もあわせてやっていただきたいと思います。国交省にも来ていただきました。ことしの二月二十日に業界団体に向けて「サブリースに関するトラブルの防止に向けて」という通知を出しておりますが、この通知の発出というのは、今回のスマートデイズなどのシェアハウス投資の問題があったからということでよろしいわけですね。
○簗大臣政務官 お答えいたします。国土交通省では、サブリースにおける家賃保証をめぐるトラブルの防止等のため、平成二十八年九月に、将来の家賃の変動等の条件を重要事項として説明することなどを内容とする賃貸住宅管理業者登録制度の改正を行うとともに、関係団体への通知の発出や広報等を通じ、機会を捉えて指導強化等に努めてきたところでございます。御指摘の通知につきましては、スマートデイズの事案に見られるような、サブリースに関するトラブルが発生していること等を踏まえ、改めてこうした賃貸住宅管理業者登録制度の趣旨の徹底を図るために関係団体に対して発出したものでございます。具体的には、サブリースに関するトラブルの防止に向けて、登録制度におけるルールの遵守を図るとともに、未登録業者に対しては、速やかな登録の検討及び未登録の間においても登録業者と同様の業務執行を行うことなどの指導を行ったところでございます。
○宮本(徹)委員 今、賃貸住宅管理業者登録制度のお話がありましたけれども、これは任意の登録制度なんですよね。ですから、今回、犠牲者、被害者をたくさん出しておりますスマートデイズだとか、あと小さな会社もたくさんありますけれども、こういうものについては未登録ということになっております。任意登録ですから、登録してくれ登録してくれと言っても登録せずに、計画倒産の形で逃げていくということも可能になっているわけですよね。ですから、今の登録制度だけでは、スマートデイズの今回のシェアハウス投資案件のようなものは被害を防げないというのは明らかだと思います。やはり、被害を出さないために、何らかの法制化も含めて、この分野の規制を突っ込んでやる必要があるんじゃないかと思いますが、そういう検討についてされていますか。
○簗大臣政務官 先ほど申しましたように、まず、サブリースにおける家賃保証をめぐるトラブルの防止等のためには、オーナーに対して将来の家賃変動等の条件について十分に説明することが重要であると考えており、国土交通省においては、登録制度の改正や関係団体への通知発出等を通じ、指導強化等に努めてきたところでございます。加えて、年度内に、サブリースに係る標準契約書を改定し、契約における家賃の変動や改定に係る事項の明確化を促すこととしております。さらに、今後、消費者庁と連携をして、オーナー等を対象に、サブリース契約に関する注意点などについて注意喚起を行っていく予定です。そして、御指摘の法規制等に関しましては、登録制度の改正に際し、改正後の登録制度の普及状況等を踏まえ、検討を継続すべきと整理され、現在、実務家、学識者等で構成する第三者の有識者委員会において検討を継続しているところでございます。
○宮本(徹)委員 これだけ大きな被害が出ているわけですから、検討継続というところから一歩踏み込んで、やはり法規制に向けてぐっと踏み込んだ対応を進めていただきたいというふうに思います。それから、金融庁にもお伺いしたいと思います。金融庁の金融レポートでも、昨年十月出したもので、こう書いてありました。アパートローンの借り手に対し、リスクを適切に評価し、わかりやすく伝える顧客本位の業務運営を確保する必要がある、こう書き込まれているわけですが、現実には、スルガ銀行のシェアハウス投資への融資のようなことが行われていたということです。一体どういう監督を行っていたのかなと思ってしまうわけですけれども。この金融レポートにあるとおり、アパートローンの借り手に対し、リスクを適切に評価し、わかりやすく伝える、これをきっちりできる場というのは、今回のケースなんかでいえば、やはり銀行の果たす役割というのは本当に大きいと思うんですよね。そこを、仲介業者の側は、スマートデイズだとかは、これがいかにもうかるのかということを、せっせせっせとバラ色に描いて話をするわけですけれども、お金を実際貸すところの銀行は、いや、これはこういうリスクがあるものなんだよというのをしっかり言えば、被害は相当食いとめることができるんじゃないかというふうに思います。金融レポートで書いてあるとおりの取組を、全ての銀行で徹底的に、銀行で融資を受ける方々をしっかり守る、国民を守るために、取り組む必要があると思いますが、その点どうでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。アパート、マンション向け融資に関しては、委員御指摘のように、昨年十月の金融レポートにおきまして、我々が一部の地域銀行に対して実施いたしましたアパート、マンション向け融資の実態調査、この結果を踏まえて問題提起を行いました。具体的には、賃貸物件の収益シミュレーションの精緻化といった規律ある審査体制の構築、あるいは、融資実行後の賃貸物件の空室、賃料水準、収支状況等の期中管理の充実、それから、そういうものを踏まえまして、借り手に対するリスク説明を充実するといった問題提起を行ったところでございます。この金融レポートにおける問題提起を踏まえまして、我々の今事務年度の金融行政をどういうふうに行っていくかということを記述した金融行政方針におきましても、こういった問題提起に従ったモニタリングというものを強化、継続していくということを明記しているところでございます。数次にわたる要請を行っているわけでございますけれども、御指摘のシェアハウス融資に関する報道があったことも踏まえまして、本年三月の地域銀行との意見交換会におきまして、改めて、顧客に対する十分な説明が行われているか、もう一度地域銀行が点検を行うように要請したところでございます。いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、今般のこのシェアハウス関連の御指摘、御議論も踏まえまして、今後とも、地域銀行におけるアパート、マンション向け融資の動向、それから借り手への説明状況について、適切にモニタリングしてまいりたいというふうに考えています。
○宮本(徹)委員 しっかりやっていただきたいと思います。この問題は、所轄の官庁が幾つもわたるわけですよね。不動産業界への指導については国交省、銀行に対しては金融庁、消費者を守るのは消費者庁になります。それぞれ権限もあればノウハウもあると思います。どうすればこうした被害を防ぐ実効策を更に強めることができるのか。そして、もし被害者が出た場合はどう救済するのか。こういうことを総合的に対策を進めていくために、ぜひ、国交省、金融庁、消費者庁、連携をとって、チームをつくって、さらなる実効ある対策の検討をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 今、それぞれのところから話がありましたけれども、これは、何も今回の話じゃなくて、これまでも何回となくやってきて、やはり、人間、欲をかくとそういうことになるんですよね。僕はつくづくそう思いますよ、今回の話を聞いていて。被害者の人たちの話を聞いたけれども、僕は、これは一人、たまたまそれにひっかかった本人を知っていたものですから、欲をかいてやったろう、こんなうまい話があるわけないだろうがと言ったら、自分でもそう思いますと。だったら自分でしっかり諦めろという話はしましたよ、私のことですから、仲がいいから。私は、だけれども、この種の話というのは、うまい話を持ってくる話というのは、やはり気をつけて見ないとだめなんですよという話を、これはオレオレ詐欺に限らず、もう全てそうですよ。僕はそういったものなんだと思っているんですけれども。この種の話に関して、私どもの監督できるところはきちんとやっていきますけれども、それでもやはりそういったことが出てくる可能性というのは常に考えとかないかぬのであって、やはり、こういったようなことに関しては、こういう話がありますよという話が新聞に出てみたり、いろいろな形でネットに載っかってみたり、こういうところで議論になってみたりするということが、その人たちにとっては、こういう話が来たら、あっ、これはもしかしたら、あの話を聞いていたなというようなところにならないと。なかなか自分でぽっといこうという気になられたりすると、何となくそちらにずっと寄っていくというのが、やはり人間の欲が出てくるところなんだとは思っておりますけれども、いずれにしても、こういったものは、我々として、できる限りのことをやっていくというのは、各省庁、皆同じ気持ちでやっていかないかぬところだと思っております。
○宮本(徹)委員 人間、欲は誰もがあるわけですけれども、しかし、被害者の皆さん、麻生大臣が言われるように、自分を責めていますよ。何でこんなものにだまされちゃったんだろうというように責めていますけれども、でも、一番悪いのはだました側ですから、だまそうとする側ですから。やはりそれを、しっかりとそういうことが起きないような取組を強めていっていただきたいというふうに思います。残された時間で、最後、太田理財局長に本日も来ていただきました。なぜこうした改ざんが起きたのかということを考えた場合に、やはりどう考えても、この案件が安倍夫妻案件として扱ってきたことを隠したかった、そしてこの問題について森友学園側に便宜を図っていったこと、価格の値下げを説明のつかない方法でやったことを隠したかった、そう考えざるを得ないというふうに思います。ちなみに、きょう、野党三党は籠池氏に接見をしましたが、籠池さんは、改ざん前の文書に書かれている昭恵氏の発言については、確かにそういうふうにおっしゃっていたというふうに証言されていた、それから、籠池さん自身が、森友学園の問題については昭恵氏にこういう状況になっていますということを何回か報告していたということもおっしゃっていたということです。ですから、明確に安倍御夫妻の案件として、安倍昭恵夫人の力もかりながら籠池さんはこれを進めようとしていたわけですし、そのかかわりを財務省の側も近畿財務局の側も認識していたということだというふうに思います。それで、時間がないので、先ほど議論を聞いていてあれっと思ったんですけれども、この間、安倍総理や昭恵夫人の話をなぜ書いたのかということを私が聞いた際に、太田理財局長は、国会対応は本省だからだということと詳しい経緯を書いたんだというお話を、この間、説明をされてきました。ところが、先ほど議論を聞いていましたら、官房長は、書きかえ前の文書がどういう意図で書かれたのかはこれから必要に応じて確認していきたい、書いた本人に必要に応じて確認していきたいというふうにおっしゃいました。ということは、まだ、書きかえ前の文書、なぜここに安倍総理が書かれたのか、昭恵夫人が書き込まれたのかというのは、当時の室長や課長には確認をされていないということですか。太田理財局長のこの間の説明というのは、本人に確認せずに推測として話されていることなんでしょうか。その点だけ、もう時間がないので、お伺いしたいと思います。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。先ほど官房長の矢野がお答えを申し上げましたのは、基本的には先ほどのお尋ねは二つの部分がありまして、要すれば、なぜ書きかえを行ったかということについての意図なりを調べるのかということと、それから、もともとの文書を、どうしてそういう文書を書いたのかということでした。今回の調査は基本的に、なぜこういう書きかえを行ったのかという調査が主目的であります。先ほど官房長が必要に応じてと申し上げましたのは、何で書きかえたのかということを調べないといけない限りにおいて、必要があればその前の部分も、そういう意味で書きかえとの関連において調べなければいけない部分があればそれを調べるということを申し上げているということであります。本人確認云々も含めて、基本的に前のところ云々、推測でと言われるとそこはあれで、本人その者、あるいはその当時いた人たちにある程度聞いた上で基本的に私どもは御答弁を申し上げているということでございます。
○宮本(徹)委員 当時の課長、室長は入っているということでいいですね、聞いている、確認をしているということで。それで終わります。
○太田政府参考人 特例承認というのは本省決裁でございますので、そういう意味で担当したのは国有財産審理室長というのが一番メーンでございますので、そこは当然確認をしてということでございます。
○宮本(徹)委員 終わります。