中期防衛力整備計画を上回る軍拡予算をただしました。

衆議院財金金融委員会提出資料① →概算要求について「中期防衛力整備計画との整合性すら疑問」と指摘した財政制度審議会建議 2014年12月
衆議院財政金融委員会提出資料② →防衛省提出資料。契約と新規後年度負担の急増を示す。防
衆議院財政金融委員会提出資料③ →防衛省提出資料。新規後年度負担の年割額、後年度負担の年割額。
衆議院財政金融委員会提出資料④ →2015年予算案並みの契約をつづけた場合、毎年の武器のツケ払い(歳出化経費)が急増することを示すグラフ
衆議院財政金融委員会提出資料⑤ →緊急経済対策の補正予算に盛り込まれた自衛隊の潜水艦、護衛艦の後年度負担の繰り上げ払い。分割払いを繰り上げて払っても新たな雇用も仕事も生まないもののどこが経済対策か。
衆議院財政金融委員会提出資料⑥ → 2014年12月の財政審の建議に掲載されたグラフ。
衆議院財政金融委員会提出資料⑦ 
衆議院財政金融委員会提出資料⑧

≪189回財務金融委員会2号 2015年3月4日議事録≫

○古川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。委員会での初質問をさせていただきます。麻生大臣はきのうの所信表明で、「日本の財政は極めて厳しい状況にあり、引き続き、歳出歳入両面における最大限の努力を行わなければなりません。」と述べられました。ところが、来年度予算案では、軍事費は戦後最大となっております。きょうは、まず、年末の財政制度審議会の建議をもとに、軍事費について伺いたいと思います。きょうは、資料を配付させていただいております。一番初めに財政審の建議を載せておきましたが、防衛省が昨年夏に出した概算要求についてこう言っております。「二十七年度概算要求における歳出予算、新規後年度負担のような大きな伸びでは、今後とも安定した防衛力整備を継続することは困難であり、中期防衛力整備計画との整合性すら疑問である。」こう批判しております。麻生大臣、財政審がここで指摘している「中期防衛力整備計画との整合性すら疑問」、これはどういう意味でしょうか。
○麻生国務大臣 昨年の八月末に提出をされました防衛関係費の平成二十七年度の概算要求は、対前年比、歳出予算でプラス二・四%、新規後年度負担でプラス三二・四%ということになっております。他方、一昨年末、平成二十五年の十二月に策定されました中期防衛力整備計画、いわゆる中期防では「本計画の下で実施される各年度の予算の編成に伴う防衛関係費は、おおむね二十三兆九千七百億円程度の枠内」とされております。御存じのとおりです。これは、中期防の対象経費の伸び率が対前年比で平均プラス〇・八%となることを意味しております。お尋ねの財政審の建議というのは、平成二十六年十二月二十五日の記述だと思いますが、こうした事実を背景として、防衛省の概算要求における伸び率が中期防におけます伸び率を大幅に上回っていたことを指摘されたんだと思いますが、平成二十七年度、今提出しております予算は、防衛省関係は四兆八千二百二十一億円でありまして、プラス〇・八%となっておりますのは御存じのとおりです。
○宮本(徹)委員 先ほどお話があったとおり、中期防衛力整備計画は毎年平均〇・八%の増、だけれども概算要求は二・四%の伸びだったということでありました。来年度予算案は概算要求からは若干減らしましたが、私は、財政審の言っている「中期防衛力整備計画との整合性すら疑問」という指摘は、二〇一五年度防衛省予算案についても当たるものだというふうに考えております。資料の二ページ目、ごらんいただければと思いますが、防衛省の提出資料です。二〇〇六年度から二〇一三年度までは、物件費、契約ベースで二兆五千億円台から二兆七千億円台を行き来していました。ところが、安倍政権のもとで、二〇一四年度は契約ベースで二兆九千百九十九億円、そして二〇一五年度予算案では三兆二千九百十七億円と急増しております。これに伴って未来へのツケ回しである新規後年度負担も、二〇〇六年度から二〇一三年度までは一兆六千億から一兆七千億円台だったものが、二〇一四年度予算では一兆九千四百六十五億円に、さらに来年度予算案では二兆二千九百九十八億円と急増しております。聞きますけれども、新規後年度負担が急増しているわけですが、一体、どういう兵器を購入する契約を行ってこんなにふえているんでしょうか。
○左藤副大臣 今の御質問でございますが、平成二十七年度予算においては、国庫債務負担行為として契約を予定している主な装備品は、水陸両用車三十両、ティルトローター五機、潜水艦一隻、それからF35A戦闘機ですが、六機でございます。これを挙げております。
○宮本(徹)委員 それ以外にもたくさん買っているわけですけれども、水陸両用戦闘車だとか、ティルトローターというのはオスプレイですよね、アメリカの海兵隊が使うような兵器を含めて、新たな購入の契約をどんどん行っているわけであります。そして、この新規後年度負担の急増は、当然のことながら、二〇一六年度以降の防衛省予算にも大きな影響を与えることになります。防衛省予算では、過去のツケ払いのツケの部分、歳出化経費と言っておりますが、この歳出化経費は、二〇一三年度までは一兆六千億円台だったものが、二〇一四年度予算からは、前年から五百六十億円もふえ、一兆七千百七十四億円になっております。そして、来年度予算では一兆七千百八十二億円というふうになっております。歳出化経費がどんどんふえているわけですが、麻生大臣、この歳出化経費は、二〇一六年度以降はどうなる見通しでしょうか。
○菅原副大臣 毎年こうして積み上げをしているわけですが、二〇一六年度以降というのは、今回、二〇一五年、平成二十七年度予算、審議をいただいておりますゆえにまだ決まっておりませんし、仮定の質問等には答えにくい、答えられないということであります。ただ、その上で、宮本先生御指摘の後年度負担の問題については、いわゆる歳出化経費の割合そのものが今の大変厳しい財政状況の中で経費の硬直化といったようなことにつながるとすれば、災害だとかテロだとか、現下の安全保障あるいは自衛隊を取り巻く環境は非常に日々刻々変わっておりますから、こうした運用等に支障を来すことになります。したがって、この後の議論にもなるかもしれませんが、例えば装備品の調達等についても適切な状況にしっかり持っていく、そうしたことが大切ではないかと考えております。
○古川委員長 宮本君、委員長の指名を受けてから発言してください。
○宮本(徹)委員 失礼いたしました。適切な状況にというお話がありましたけれども、資料の三ページ目を見ていただければと思いますが、防衛省にこれも出していただきました。来年度予算案は私たちは反対しておりますけれども、仮にこの予算でいくと、(4)のところですが、平成二十八年度の後年度負担額、年割額は一兆七千七百四億円、これは二〇一六年度分ということになります。ですから、さらに来年度予算よりも歳出化経費に当たる部分が五百二十二億円もふえるというのが防衛省の見通しということになっております。仮に、来年度予算案と同じ規模で装備の契約をしていったらどうなるのか、同じような割合で新規後年度負担を続けたらどうなるのかということで、防衛省に出していただいた資料をもとにグラフをつくりました。それは、資料の四ページ目を見ていただければというふうに思います。二〇一六年までは防衛省の実際の数です。二〇一七年以降はそれをもとに積み上げた数ということになりますが、四年後には歳出化経費は二兆二千億円近くに急増するということになります。これは間違いないですよね。
○菅原副大臣 これは、防衛省の提出した資料でありますから、このとおりだと思います。ただ、二〇一六年以降については、先ほども申し上げたように、仮にというお話でございますので、御質問にお答えするわけにいかないわけであります。
○宮本(徹)委員 仮にということで私はグラフを出したわけですけれども、それぐらいことしの装備品の購入の規模、契約の規模というのは大軍拡予算になっている。こういうことを続けたら、際限のない軍事費の未来にわたって大膨張につながっていくということだと思います。そういう認識を麻生大臣はお持ちでしょうか。
○麻生国務大臣 私も言われてから立ちますので、あなたも言われてから立つようにした方がいい。今の政権におきましては、もう御存じのように、日本を取り巻いております安全保障の環境が一層厳しさを増しておる、私らはそう考えておりますので、この状況を踏まえて、防衛関係費を増加させざるを得なくなってきているんだ、そう理解をしております。基本的な考え方です。平成二十七年度予算におきましても、平成二十五年十二月に作成をいたしました中期防衛力整備計画の対象となります経費について、同計画に定められております平均伸び率、プラスの〇・八%、約三百八十三億円を手当てしたところであります。政府として、引き続き、この中期防衛力整備計画を踏まえて予算編成を行ってまいりたいと考えております。
○菅原副大臣 大変失礼しました。先ほどの答弁で、防衛省の出した資料より宮本事務所で作成ということでございますから、どおりで伸びているなということであります。したがって、先ほどもお話し申し上げましたように、御指摘の歳出化経費、これが膨れ上がるということは本来的な自衛隊の運用等に支障を来すことになりますから、財務省といたしましても、その必要性や効率化といった余地について十分に検討して、適切な装備品の調達になるよう、かつ持続的な防衛力整備が可能な水準で対応できるように努めていきたいと考えております。
○宮本(徹)委員 中期防を踏まえてという答弁を麻生大臣の方からいただきましたけれども、実際は、当年度予算の見かけをできるだけ小さくするために、ツケ払いという形で後年度負担をどんどんどんどん膨らませているわけであります。これは、どこかで払っていかなきゃいけない、国民に対する大きな負担、国家財政に対する大きな負担になっていくわけであります。安倍政権以前は、十年間、軍事費は削減傾向にありました。安倍政権になってから軍拡にかじを切ったわけであります。麻生大臣、安倍政権以前の十年間はなぜ軍事費を削減し続けていたのでしょうか、理由をお聞かせください。
○麻生国務大臣 私の前の政権を含めまして、国際情勢に対する考え方というもの等々が、今のような状況、緊迫感が上がっているような状況には少なくともなかったという御判断がおありだったんだと思います。私どもの場合は、少なくともそういった意見がいろいろ出されているころでもありましたけれども、それほどいろいろな形で、明確な形でいろいろな脅威が増してくるという状況にはありませんでしたし、防空識別圏がいきなり全く関係なくぽっと決められるとか、そういったようなこともありませんでしたし、私どもとしてみれば、今のような状況が出てくるというのであれば、それに合わせて当然のこととして防衛力の整備を励まねばならぬ、自国の防衛のためには当然のことだと存じます。
○宮本(徹)委員 中期防衛力整備計画は、これ自体は閣議決定なわけですよね。二十三兆九千七百億円程度の枠内にするというのは閣議決定なわけですよ。いろいろ言いますけれども、当初予算だけでも、二〇一四年度は二・八%の増、二〇一五年度は米軍再編費まで含めれば二%の増。先ほど示しましたように、二〇一六年度も後年度負担の伸びだけで五百二十二億円、一%以上の増ということになってまいります。ですから、中期防衛力整備計画の毎年〇・八%、これ自体、私たちは許されない軍拡だと思っていますが、それをも踏み越えるというのが続いているわけですよ。こんな状況では、中期防の二十三兆九千七百億円という枠内を超えるんじゃないですか、麻生大臣。
○麻生国務大臣 言っておられることは基本的にさっきの質問の内容と同じでありますから、お答えもほぼ似たようなことにならざるを得ないと存じますが、少なくとも、私どもとしては、日本を取り巻く安全保障の環境というものを考えたときには、それに合わせて対応していくというのは当然のことなのであって、中期防衛力整備計画の対象となっております経費につきましては、定められた伸び率に合わせて今手当てをし、ことしもそのとおり、〇・八%という形で手当てをして、今回予算の提出をさせていただいておりますのは御存じのとおりであります。今後とも、予算編成というものは、時代時代、いろいろな緊急事態もあろうかと存じますが、私どもとしては、この整備計画に基づいて予算編成を行ってまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 ですから、その二十三兆九千七百億円でやる、中期防でやるとおっしゃられますけれども、今のペースでいえば、必ず超えるペースなわけですよ。もしこの枠内でいこうと思えば、二〇一六年度以降削らない限り二十三兆九千七百億円の枠内にはおさまらないというのは、足し算、割り算すればすぐ出てくる話であります。そういう認識はありますか。
○麻生国務大臣 後年度負担の範囲について、先の話で、単純計算すればという話がございましたけれども、それはそのときになって、今から一年ありますので、それまでの間いろいろなことが考えられますので、今の段階から、かくかくしかじかになるじゃないかという一方的な決めつけの話に、さようでございますと申し上げることはありません。
○宮本(徹)委員 いや、一方的な決めつけじゃなくて、今までの予算を足して割ればわかる話であります。軍事費が増大したら、その分、当然、暮らしのための予算を圧迫することになるわけですよ。大臣も御存じのとおり、今、東京では保育園が足りないと、区役所の前でお母さんたちが、乳飲み子を抱っこしながら、保育園へ入れてくれというふうに声を上げております。特養ホームに入れずに、老老介護も広がっております。こんな中で、閣議決定の二十三兆九千七百億円すら踏み越えて軍拡していくことは絶対に許されないということを申し上げておきたいと思います。そして、脱法的に軍事費をふやしていると私は思っているのが、補正予算です。二〇一三年度の補正予算では一千百九十七億円、二〇一四年度の補正予算では二千百十億円も防衛省予算が計上されております。先日成立した二〇一四年度の補正予算を私も見ましたが、二〇一五年度の概算要求の中身を相当盛り込んでおります。輸送ヘリの改修費やNBC偵察車の取得など、挙げると切りがありません。それで、東京新聞の報道を見ますと、一月十四日付ですけれども、防衛省は、この補正予算分の防衛費というのは、中期防の二十三兆九千七百億円には原則カウントしないんだというようなことを言っていると報道されておりますが、これは事実でしょうか、麻生大臣。
○麻生国務大臣 新聞を拝見しましたが、二十六年度補正予算に計上した防衛関係費予算には、米軍再編関連経費や政府専用機など、その性質上、中期防に含まれていない経費も入っております。これらは、当初予算に計上された場合でも、中期防にはカウントされることはありません、政府専用機ですから。主要装備品の取得などは、当然中期防対象経費の範囲内として扱われることになろうと存じます。
○宮本(徹)委員 では、米軍再編費そして政府専用機は入らないけれども、それ以外は基本的に中期防の二十三兆九千七百億円に、枠内にカウントしていくということを確認させていただいてよろしいですね。
○麻生国務大臣 主要装備品のという点を申し上げたと存じます。
○宮本(徹)委員 主要装備品以外も、防衛力整備にかかわる部分は当然中期防の部分に数えるべきだというふうに私は思います。そして、私、二〇一四年度の補正予算を見て驚いたんですけれども、資料の五ページ目をごらんください、数年前から建造中の潜水艦や護衛艦の建造費の後年度負担分、二十七年度負担分を二十六年度分に繰り上げております。これは一部しか載せていないですけれども、四隻で合計約二百億円分あります。後年度負担分というのは、ただの分割払いなわけです。この単なる分割払いを一年前倒しして支出しても、仕事や雇用を新たに生むわけではないのは当然であります。ところが、一四年度の補正予算の予算書では、「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策の一環」というふうに書かれております。分割払いの前倒しが経済対策になるということなんでしょうか。
○菅原副大臣 御指摘がありました平成二十六年度の補正予算の前に、今お話があった、十二月末にまとめた緊急経済対策をベースに補正も組むわけであります。その緊急経済対策、委員もよく御案内のとおり、中身を見ますと、生活者、事業者への支援、地方の活性化とともに、災害・危機等への対応、そして安全、安心な社会の実現を目指すということが盛り込まれております。現下の日本を取り巻く諸情勢、そしてテロ、昨年連続的に起きた自然災害、こうした環境を見ますと、国民の命、生命を守るということは安倍政権の目下の最重要課題の一つであります。その中におきまして、お尋ねのあった潜水艦等は、この着実な整備によって我が国を守る、国民を守る、その自衛隊の安定的な運用体制を確保するものとして安全保障上の観点から極めて重要であり、経済活動を行うのは国民であります、その国民の安心、安全につながるという意味においては、この緊急経済対策の骨子にのっとったものと考えております。
○宮本(徹)委員 全く経済対策にはならない。危機への対応だ、テロへの対応だということを言いますけれども、別に、これを一年前倒しして払ったからといって、一年早く潜水艦や護衛艦はできるわけでもないわけですよ。全く説明になっていないというふうに思います。念のため御確認しておきますけれども、先ほどの麻生大臣の説明でいえば、さすがにこの潜水艦や護衛艦の建造費の後年度負担分の繰り上げ払いは中期防の枠内にカウントするということでよろしいんですね。
○菅原副大臣 御指摘の、艦艇の建造などの主要装備品の取得等については、中期防の対象として扱われているものと考えております。
○宮本(徹)委員 確認させていただきました。とにかく、私、もう一度指摘しておきますけれども、主要装備品以外の装備も中期防にカウントすべきだということを重ね重ね申し上げておきたいというふうに思います。さらに進みます。財政制度審議会の建議では、さらにこう言っております。一ページ目ですね。防衛装備品に係る経費それ自体の特性として、氷山のような構造となっており、最上部の装備品の取得、建造にのみ焦点が当たりがちであるが、下部にはその後の多額の整備維持費が付随することになっている。このような状況にあって、一般に、後年度における負担が増大した場合、厳しい財政事情のもとでは、経費の硬直化を招き、自衛隊の運用などに支障を来すことになる。したがって、過度な装備品などの調達に走ることなく、持続的な防衛力整備が可能な水準で対応すべきであるとしております。ここで言う経費の硬直化というのは、どういう意味でしょうか。
○菅原副大臣 この場合の経費の硬直化とは、限られた予算の中で、後年度までにおける負担が増大をして歳出先が既に決まってしまうということによりまして、先ほど来お話し申し上げているとおり、安全保障上の昨今の情勢、大災害等が続発した場合、さまざまなことが考えられますから、そうした時々の政策課題に適合した柔軟な防衛予算を編成することが困難な状態にあるということを想定しております。
○宮本(徹)委員 つまり、自衛隊を維持する政府の立場から見ても、後年度負担がぐっとふえることというのは大変な事態だということであります。財政審の資料を六ページ目につけておきました。財政審のグラフでも、整備維持費がずっと大きくふえ続けていることがわかります。今後の見通しですけれども、私は、この整備維持費の部分がさらに大きくふえていくというふうに見ておりますが、これはどうなる見通しなんでしょうか。
○左藤副大臣 お尋ねの増大について、その原因も含めてお答えを申し上げたいと思います。いわゆる整備維持経費は、修理費に相当するものと承知しております。この修理費については、近年の防衛装備品の高度化、複雑化等に伴い、これまで増加傾向にございます。防衛省としては、装備品の定期修理間隔の延伸や、装備品の可動率向上と維持整備業務の効率化を目的としたPBLの適用拡大といった維持整備方法の見直しをすることによって、装備品の修理費の合理化また効率化も進めておるところでございます。
○宮本(徹)委員 兵器が高度化、複雑化して修理にもお金がかかるという説明でございました。兵器自体、年々、いろいろな種類のものも高額になっていっているわけです。我が国の今の財政状況からいったら、もう既に、このグラフは装備が過剰になっているということを示しているというふうに私は思いますが、麻生大臣はそう思いませんか。
○麻生国務大臣 別に思いませんけれども。近年の防衛装備品というものについては、これは御存じのように極めて高性能化しておりますので、昔の武器、そういったようなものとは今の装備品は全く違った極めて性能の高いものになり、かつ複雑化しておりますので、当然のこととして取得価格も高騰する、そして維持管理のコストも必然的に高くなっているということだと思います。厳しい財政事情の中では、必要な装備品というものを確実に取得し、適切な維持、運用を行う、一層の効率化を図る取り組みは不可欠、これは当然のことなんですが、こうした観点から、長期契約制度を導入してもらうことによって一括にやらせてもらうことによってコストの全体を下げる、また、民生品の使用を促す、仕様の見直しをやる等々のことを行うことによって約一千五百三十億円の節減効果が見込まれることとなっております。いずれにいたしましても、防衛関係費につきましては、先ほどもたびたび申し上げてきましたように、日本を取り巻きます安全保障の環境が一層厳しさを増しているという状況を我々は踏まえて、その必要性をしっかり精査いたしますとともに、一層効率化を図ってまいらねばならぬものだと思っております。
○宮本(徹)委員 一層効率化を図りながらと言いますけれども、効率化を図らなければいけないぐらい大変な事態になっているということでもあると思います。防衛計画の大綱では、さらにイージス艦もふやし、潜水艦もふやし、戦闘機もふやしていくということになっております。しかも、今、集団的自衛権の行使を可能とする法案の準備が進められております。仮に自衛隊を海外にさらに出していくということになれば、さらにこの軍事費が膨れ上がっていくことは明白だと思います。現に、ソマリアの海賊対策の派遣期間延長でも、補正予算で多額の支出をしております。今、与党協議が安保法制について行われておりますが、仮に自衛隊の海外派遣を広げれば、隊員の派遣手当、燃料代などでも相当な支出になりますが、軍事費の支出の増大はどれぐらい見込んでいるんでしょうか。
○左藤副大臣 安全保障法制の整備については、現在、昨年の七月の閣議決定に基づいて与党で御議論をしていただいております。政府としては、法律案の提出に向けて作業中でございまして、現時点では、自衛隊が新たに求められることとなる具体的な任務や役割については確たることは申し上げる段階でございません。このため、新たな自衛隊を派遣することとなる地域や期間、また派遣する部隊の規模などについて何ら決まっていないことから、今お尋ねの件でございますが、お答えをすることは困難でございます。
○宮本(徹)委員 当然そういう道に踏み出すことは許されないわけですけれども、財政にお構いなしに検討されているということですよ。もし海外に自衛隊を出していくことになれば、軍事費はますますふえていく、国民生活のための予算をさらに圧迫していくことは明白であります。昨年の閣議決定に基づいて海外で戦争する国づくりを進めれば、軍事費は、中期防の二十三兆九千七百億円をさらに大きく踏み越えていくことになります。二〇一五年度予算案、先ほどお話がありましたように、オスプレイ、水陸両用戦闘車を初め、本格的な海外展開能力を持つ軍隊のような装備を購入し、集団的自衛権行使を可能とする閣議決定を兵器の面、装備の面で進めるものとなっております。軍事費が過去最高になり、後年度負担が急増している大きな原因はここにあります。海外で戦争する国づくりを進めることは、我が国と世界の平和を脅かすだけでなく、財政状況をさらに深刻化し、社会保障や教育予算を一層圧迫することになります。先ほどお話もありましたけれども、麻生大臣が総理だったときは防衛費を削減いたしました。そして、麻生大臣が外務大臣だったとき、国会答弁の中でこういうこともおっしゃられておりました。戦後の、軍事費を抑えて、経済的繁栄を希求してきた政策は当たってきた、こういう議事録も残っております。麻生大臣、今こそ軍事予算の縮小を進めるべきではないでしょうか。
○麻生国務大臣 たびたび申し上げますように、国家の安全保障というものは、自国だけで平和、平和と言っていれば平和が訪れるほど単純な世界ではありません。御存じのとおりです。したがいまして、その国を取り巻いております国際環境というものに影響されるということははっきりいたしております。昔、五年前、十年前と今の状況とを比較してみてください。極めて厳しいことになっておるという御自覚はおありになると存じます。
○宮本(徹)委員 そういうことを言って軍事費をどんどん増大していくと、閣議決定である中期防だって超えていくことになるわけですよ。やはり軍拡と軍拡の悪循環という方向を断っていく外交努力こそ必要だというふうに私たちはかねがね申し上げているところであります。海外で戦争する国づくりを進める軍事費を削って社会保障と教育に回すべきだということを強く求めて、次の質問に移りたいというふうに思います。次に、子育て支援、とりわけ、この間の税制改正とかかわりがある問題について伺いたいというふうに思います。麻生大臣もきのうの所信表明で、三年目に入った安倍内閣の重要課題として、人口減少の克服に本格的に取り組む、子育て支援など日本の諸課題への対応を強力に推進する、こう述べられました。この四月から、子ども・子育て支援新制度の実施が予定されております。麻生大臣、この新制度で、過去の税制改正の影響で保育料が値上がりする人がたくさん出ます。現在、保育料の額というのは、前年度の所得税ないし住民税の額で決まっている、応能負担ということで決めているわけであります。子ども手当の拡充と引きかえに、所得税は二〇一一年分から、住民税は二〇一二年分から年少扶養控除が廃止されました。そして、所得税、住民税がその分ふえるということになりました。その際、保育料の問題について政府はどういう措置をとったのかということで、資料七ページ目をごらんください、当時、厚労省が自治体宛てに出した通知をつけておきました。年少扶養控除廃止で保育料などが上がらないようにということで、年少扶養控除があるものとみなして税額の再算定をもう一度して保育料を決めていく、こういうことを自治体に対して時の厚労省は求めました。この通知を受けて、ほとんどの自治体が、年少扶養控除があるものとみなして税額を再算定し直して、それに基づいて保育料を決めるということを二〇一四年まで続けてまいりました。この再算定をしなければ、子供が多い世帯ほど、年少扶養控除廃止による増税分が大きいので、保育料が大きく上がることになります。三年前、東京都内のごく一部の自治体がこの再算定を行わず、子供が四人いる家庭で年間二十万円も保育料が上がった、払えないという相談が私のところにも寄せられました。そこで、内閣府に聞きますが、四月からの子ども・子育て支援新制度では、引き続き税額の再算定を行うよう自治体に求めるんでしょうか。
○中島政府参考人 来月から施行させていただきます子ども・子育て支援の新制度におけます保育料につきましては、実は、子ども・子育て会議におきまして自治体関係者の方から市町村の事務負担といったものが重いというお声もいただきまして、従来の旧税額を再計算させていただくという方法をそのままの形で踏襲することはいたしませんで、ただ、廃止前後で極力中立的なものとなるような形で設定をするということにしておるところでございます。
 具体的には、まず、モデル世帯とも言える子供お二人の世帯につきまして、年少扶養控除廃止前とおおむね同じ程度の負担になるように保育料の水準の設定をさせていただくということが一点。それから二点目は、市町村の御判断によりまして、現に入園しておられるお子様が卒園されるまでの間は、再計算を行っていただくことによって従来と同じ保育料としていただくことも可能だという経過措置を講じさせていただいております。そして、その場合は利用料負担が軽減されますので、給付費が膨らみます。その膨らむ給付費についても、所要の国庫負担をさせていただいて支援させていただく、そういう制度の仕組みとさせていただくことといたしております。
○宮本(徹)委員 今説明がありましたように、今度の新しい制度では、今までやってきた年少扶養控除廃止前の税額を再算定することはやらないということであります。極力中立になるようにということのモデル世帯は、今お話がありましたように、二人の世帯ということになります。こうすると、子供が三人、四人という多子世帯は中立にならないわけですね。値上がりするわけですね。三人、四人とお子さんがいる世帯に対して中立になるように、自治体に対して求めていますか。
○中島政府参考人 基本的には、市町村の御判断によって経過措置として再計算をしていただくという形の道もあるということを通知させていただいておりまして、市町村が御判断をいただくことになるという仕組みとしております。また、新制度におけます保育料負担につきましては、別の仕組みとして、三人のお子様が全員小学校就学前の場合には、三人目のお子様については、所得の多寡にかかわらず保育料を無料とするという措置にしておりますので、そうしたケースに該当する場合もあるのではないかと考えておるところでございます。
○宮本(徹)委員 いろいろ言いますけれども、まず一つは、経過措置というのはごく一部に限られるわけですよ。それが終わったらみんな上がるという話じゃありませんか。(発言する者あり)いや、違わないです。土屋さんは余り口を挟まないでくださいよ。しかも、三人目から無料と言いますけれども、それは小学生に上がる前の三人目が無料という話でして、極めてまれなケースですよ。三人兄弟でも、上二人が小学生だと一円の減額もない。四人兄弟で、上三人が小学生なら保育料は大きく値上がりすることは明らかであります。実際、先ほどの説明の中身を、自治体向けに何を出しているのかというのを資料の最後のページに載せておきました。内閣府が出しているFAQで書いてありますよ。旧税額を再計算する扱いはどうなりますかということで、再計算を行うのではなくということで、行うなと事実上言うようなことを出しているわけであります。その結果、自治体がどうなっているのかというので、私、都内の二十三区、二十六市にアンケートを行わせていただきました。今開催中の議会で決める自治体もかなり多くあるんですけれども、既に新年度の保育料を決めた自治体ではどうなっているかといいますと、引き続き再算定を行うという自治体は二割強であります。新たに多子世帯の軽減策を拡充した自治体というのは一割強ということであります。実際、自治体の決定状況を見ても、三人、四人と子供がふえればふえるほど、所得税、住民税の年少扶養控除廃止の影響が今になって出てきて、保育料が上がるということになります。これは子育て支援に逆行するんじゃないでしょうか。
○赤澤副大臣 私、今、金融担当の内閣府副大臣としてきょうこの委員会に出席させていただいておりますが、今の委員の御質問には、子ども・子育て担当の内閣府副大臣としてお答えをさせていただきます。子育て支援の充実という新制度の理念にある意味で逆行するのではないかというお話でありました。ただ、先ほど中島審議官からもお話をしましたとおり、利用者負担額の階層区分の設定に係る年少扶養控除等の廃止前の旧税額の取り扱いについては、制度の実施主体である市町村の判断により、旧税額を再計算して適用する経過措置を講ずることができるようにまずしております。加えて、四月から施行する子ども・子育て支援新制度は、消費税財源を活用して幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実を図ることとしており、一〇%への引き上げを延期する中でも、必要な量の拡充はもちろん、消費税率一〇%への引き上げを前提に実施を予定していた質の向上策を全て実施するために必要な予算を確保したところでありまして、私どもとしては、全体として子育て支援の充実を大きく前進させるものと認識をしております。
○宮本(徹)委員 子育て支援に必要なことは全部やりますと言いますけれども、では、三人、四人とお子さんが多い世帯の保育料を上げるのは、子育て支援として必要なことなんですか。そんなことないですよ。全くおかしな話だというふうに思います。大体、こういう話はどこで決まったんですか、再算定を行わないというのは。
○赤澤副大臣 子ども・子育て支援新制度における利用者負担額の算定方法は、制度の実施主体となる市町村の御意見もいただきながら、子ども・子育て会議で御議論をいただきました。その上で、市町村の事務負担等が、制度が変わるのにずっと経過措置ということだと大変重くなるということで、年少扶養控除等廃止前の旧税額を再計算する方法などにより行うのではなく、改正前後で極力中立的なものとなるよう、利用者負担額算定のための所得階層区分に用いる市町村民税所得割額を設定したところでございます。
○宮本(徹)委員 子ども・子育て会議の議論で決まったということで、国会で決めたことでもなければ、閣議で決まったものでもないということであります。自治体の事務負担が多いということを言いますけれども、実際、今後も、経過措置じゃなくてずっと続けようという自治体もあるわけですよ。なぜかと聞きましたら、やはりそれは子育て支援に逆行するから、自分たちの自治体は経過措置じゃなくてずっとこれからもやりますよということをおっしゃっている自治体もあります。武蔵村山市では、二人の子供がいる世帯の保育料を中立にするという改定をした上で、三人以上子供がいる世帯について再算定を行う。こうやれば、今までに比べれば事務負担の量はぐっと減るわけですよ。(麻生国務大臣「それは自治の問題」と呼ぶ)自治の問題に対して、やるなというふうに、行わないことにするというふうなことを子ども・子育て会議がこうやって自治体宛てに通知を出しているから、私は指摘をしているわけであります。過去の国会会議録を見ましたけれども、当時の森まさこ少子化担当相の答弁でも、子ども・子育て支援新制度における利用者負担は現行の負担水準を基本とするというふうに答弁しているわけですよ。多子世帯ほど負担増になるというのは、この答弁に反しているのは明確じゃありませんか。再算定を引き続き行うなど、多子世帯の保育料が上がらないような手だてを自治体に今からでも求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○赤澤副大臣 御指摘ではございますが、少なくとも、私どもとしては、極力中立的になるように制度設計をした上で、多子世帯について、ふえるような場合については、事務の負担も考慮しながら、自治体の判断で経過措置を講じられる、その場合は国も応分の負担はきちっとおつき合いをするということを打ち出しているわけです。繰り返しになりますが、この子ども・子育て支援新制度に基づく事務は自治事務でございますので、経過措置を適用するか否かは、事務的負担の観点なども踏まえ、加えて、先生御指摘のような、新制度の円滑な実施を図る観点から、それぞれの状況に応じてなされた各市町村の判断を尊重することが適切であるというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 もう質問時間が来てしまったので、麻生大臣にも最後に見解を伺いたいというふうに思っていたんですけれども、子供が多いほど保育料は現在よりふえる、そういう仕組みにしようとしながら、消費税増税は子育て世帯の支援のためだというようなことを言うのはやめていただきたいということを強く申し上げて、私の質問を終わります。
○古川委員長 以上で、大臣の所信に対する質疑は終了いたしました。