日本共産党の宮本徹議員は13日の衆院外務委員会で、東京都羽村市の中学校敷地に米軍のパラシュート降下訓練中の米軍輸送機からパラシュートが落下した事故(10日)に関し、日本政府が事故原因を究明しないまま、わずか2日後の米軍の訓練再開を容認したことを明らかにしました。
宮本氏は、山本朋広防衛副大臣が11日、米側から「事故原因を確認するまでパラシュート降下訓練を行わないと連絡を受けた」と答弁したことにふれ、「原因究明はされたのか」とただしました。
山本氏は、米空軍横田基地(東京都福生市など5市1町)での降下訓練中、「メインと予備のパラシュートが同時に開いたため、切り離したメインのパラシュートが落下した」「同時に開いた原因はひもが絡まったため」と米側から報告を受けたと説明しました。宮本氏は「なぜひもが絡まったのか」と追及。山本氏は、米軍は「引き続き報告を求める」と事故原因が解明されていないことを認めました。
宮本氏は、「羽村市から政府に訓練中止要請や抗議文が出されたことにふれ「しっかり対応しないから自治体から批判があがっている。米軍に対し正々堂々と『原因究明なしの訓練はだめだ』と言うべきだ」と迫りました。

以上2018年4月14日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2018年4月13日 第196国会外務委員会第8号 議事録≫

○中山委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。条約の質問に入る前に、何点かお伺いしたいと思います。四月十日に起きた米軍パラシュートの羽村第三中学校への落下事故について、まず聞きます。翌十一日、国土交通委員会で私が質問した際に、山本防衛副大臣は、その日、十一日の午前に米側から、今回の事故原因が確認されるまではパラシュートの降下訓練は行わないという連絡を受けた、こう答弁されました。ところが、そのわずか数時間後に、米側から、翌十二日から訓練を再開する予定という発表がありました。実際、きのうから降下訓練がやられております。山本副大臣にお伺いしますが、事故原因は確認、究明されたんですか。
○山本副大臣 お答え申し上げます。今、宮本委員からもございましたが、この横田のパラシュート落下事故に関しましては、委員からもう既に他の委員会でも取り上げていただいておりますので、ひょっとしますと繰り返しの答弁のものがあるかもしれませんが、そもそも委員会が違うということで御理解をいただければと思います。まず、米軍の運用に関しましては、地域住民の方々の安全確保が大前提であり、事件、事故はあってはならないと承知をしております。お尋ねの、四月十日に事案が発生、その後中止されていた横田飛行場におけるパラシュート降下訓練は、四月十二日から再開されたと承知をしております。今回の事案につきましては、米軍、米側からは、C130J航空機から降下中、メーンと予備のパラシュートがともに展開したため、降下隊員は、メーンパラシュートを切り離して、予備パラシュートで横田基地に無事に降下をしたと。予備パラシュートは展開時に一部が分離されるよう設計されておりまして、その分離した部分が風に流されて羽村第三中学校に降下したとの説明を受けました。また、訓練再開に当たっては、全てのパラシュートの検査を行ったと説明を受けております。いずれにしましても、米軍の運用に当たっては、地域住民の方々の安全確保が大前提であり、事件、事故はあってはならないものであります。安全の確保については、最優先の課題として日米で緊密に協力をし、安全確保に万全を期してまいりたいと思っております。
○宮本(徹)委員 私は、事故原因を確認されたのかということをお伺いしたわけですよ。メーンとサブのパラシュートが同時に開くということが一体なぜ起きたんですか。
○山本副大臣 米側からは、エアクルーと降下隊員は定められた手順と安全手段に従って訓練を行っていたと報告を受けました。こちらとしましては、手順に従ってきちっと訓練していたのに、ではなぜ事故が起きたのかということを尋ねたところ、ひもが絡まって事故が起きたのだという説明がありました。その後、パラシュートを全て開いて確認をして、また畳み直して安全をきちっと確保した、ひもが絡まることはないということを確認したので訓練を再開したというふうに報告を受けております。
○宮本(徹)委員 なぜひもが絡まったんですか。
○山本副大臣 ひもが絡まったという報告を受けておりまして、そのひもが絡まるか絡まらないか、全てのパラシュートを開いて確認をして、またきれいに畳んで収納して、安全を確保して訓練を再開したという報告を受けております。
○宮本(徹)委員 私、おとといの国土交通委員会でも指摘しましたけれども、同じ事故が四月三日にも伊江島で起きているわけですよね。これも畑に落下しました、パラシュートが。民家から五十メートル離れたところだということですよ。同じ事故が繰り返されているわけですよ。それは、なぜ同じ事故が繰り返されているのか、ここを究明するのが事故原因の究明なんじゃないんですか。
○山本副大臣 お答え申し上げます。もちろん、絡まったということを受けて、米軍は、全てのパラシュートを一旦開いて、絡まる危険性というものをきちっと除去をし、安全を確保したその後に訓練を再開したと承知をしております。
○宮本(徹)委員 だから、何で同じことが繰り返して起きたのか、ここを究明しない限り安全だなんというのは絶対言えないですよ。パラシュートの畳み方だけの問題なのか、あるいは、そのチェックは日常的に余り、いいかげんにやられているのか、いろいろなことを米側に、何で二回繰り返されたのかと。これを究明するのが、日本政府がまず米軍に対して求めなきゃいけないことなんじゃないですか。
○山本副大臣 委員御指摘のように、確かに続けてこういうパラシュートの落下事故が起きておりますので、我々としては、こういった事故は地元の皆様に大変不安を与えるものだ、大変重い問題だと承知をしておりますので、引き続き、米側、米軍に対しては、事故原因の報告をするように強く求めているというところでございます。
○宮本(徹)委員 つまり、事故原因は日本政府としても納得がいっていないというわけでしょう。引き続き報告を求めている、それが今の段階なんですよ。事故原因が確認されるまではパラシュートの降下訓練を行わないと言っておきながら、日本政府ですらまだ報告を求め続けなきゃいけないような状況なわけじゃないですか。事故原因は解明されていないわけですよ。だから、きのうも、地元の自治体は、事故原因及び再発防止策の具体的な説明がないまま訓練が再開されたことは住民の不安を増大させるものだと批判の声を上げていらっしゃるわけですよね。河野太郎大臣にもお伺いしたいと思います。地元の羽村の並木市長から河野大臣宛てに、今回のパラシュート降下訓練を中止してほしいという要請が、抗議文書が出ていると思いますが、今回の、日本政府ですらまだ事故原因の究明を更に求めているさなかに、米軍は訓練を再開した。問題じゃないですか。河野大臣は、今回の問題に対してどういう対応をとられたんですか。
○河野国務大臣 日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟の抑止力は極めて重要であります。他方で、米軍の運用に当たっては、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはならないものでございますので、安全の確保について、最優先の課題として日米で緊密に協力し、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 ですから、安全確保が大前提と言うんだったら、事故原因の究明がないままパラシュート降下訓練を再開するなど、認めるわけには絶対いかないんじゃないんですか、大臣。
○河野国務大臣 米軍と防衛省の間で適切に事故原因の究明が行われ、そして、安全の確保を大前提として、今後、日米しっかり緊密に連携をしてまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 ですから、今、私と山本副大臣のお話を聞いていたらわかりますように、事故原因の究明はまだやられていないわけですよ。日本政府ですらまだ米軍に事故原因を求め続けているという話じゃないですか。この段階では、安全が確保されているというのは日本政府の立場でも言えないんじゃないんですか。
○河野国務大臣 パラシュートの降下訓練は、これは米軍の隊員の安全もかかわっているものでございますから、米軍も当然これをおろそかにして訓練を行うわけではございませんし、我々としても、地域住民の皆様の安全の確保を大前提として米軍が活動をするということが重要だと思っておりますので、そこはしっかり対応してまいります。
○宮本(徹)委員 しっかり対応していないから、地元自治体からも批判が上がっているわけですよ。外務大臣は日本国民の命を守る立場にあるわけですから、それは、米軍に対して正々堂々と、こういう原因究明もやられていないもとでの訓練再開はだめだと言わなきゃいけないと私は思いますよ。そのことを強く指摘しておきたいというふうに思います。訓練は禁止しなきゃいけない。しかも、先日取り上げましたけれども、オスプレイが配備されれば、オスプレイも横田基地でのパラシュート降下訓練をするということを言っておりますので、危険はますますこのままでは高まっていきます。大体、こんな住宅密集地の真ん中にある基地でパラシュート降下訓練をすること自体が間違っていると繰り返し申し上げておきたいと思います。次に、日報隠蔽問題についてお伺いしますが、昨年、国会で、ないと答弁されていたイラク派遣時の陸自の日報が、陸自研究本部それから衛生部などで見つかりました。陸自研究本部でいえば、教訓センターの外づけハードディスクの中にあったということです。そして、陸自研究本部では、今回のイラク派遣以外にも、例えばPKOでいえば、カンボジア、ゴラン高原、東ティモール、ハイチなどへの派遣部隊の日報もあったということであります。陸自研究本部の教訓センターは、なぜこれらの日報をたくさん保有していたんですかね。
○山本副大臣 お答え申し上げます。いわゆる日報とは、行動命令に基づき活動する部隊が作成しました上級部隊への定時報告でありまして、防衛大臣又は上級部隊の判断に資するものでございます。その内容については、各自衛隊の運用を反映した形になるためさまざまなものになり、一概に申し上げることはできませんが、例えば陸自のイラクの日報には、派遣部隊の活動状況、あるいは人員、装備の状況、現地の治安状況といった情報が記載され、上級部隊に報告をされております。今委員のお尋ねにつきましては、詳細な事実関係は現在確認中ではありますが、陸上幕僚監部衛生部においては、イラク復興支援……(宮本(徹)委員「いや、研究本部のだけです」と呼ぶ)陸上自衛隊研究本部におきましては、部隊の運用などの任務遂行の主となる教訓資料を作成するため、保有をし収集していたと考えております。
○宮本(徹)委員 つまり、陸自の研究本部は、日常的に海外派遣の活動の日報を収集して教訓化していく、そのためにずっとやっていたわけですね。陸自研究本部では、このイラク派遣の日報が昨年三月二十七日に見つかっていた、ところが、その三日後、当時の情報公開請求に対してイラク日報はないと回答していたというのが今週の質疑で明らかになっております。この問題については小野寺大臣も調査されるということですが、あったものをないというふうに隠蔽していたということが明らかになっているわけですね。陸自研究本部の隠蔽というのはこれだけなのか、疑いが私はあると思っています。というのは、もともとこの日報問題が初めに問題になったのは、南スーダンの日報だったわけですね。我が党は、南スーダンの日報は陸自の研究本部の教訓センターにあるんじゃないかということを繰り返し繰り返し質問しました。私も一年前、この委員会で質問させてもらったことがあります。本当は南スーダンの日報も陸自の研究本部にあったのではないかというふうに思うんです。昨年、特別防衛監察が行われました。ただ、この防衛監察の結果は、どこにあったのかというのが、その他の部隊というくくりがあってよくわからないんですが、この特別防衛監察の「その他の部隊等」というところでも過去保有四十人、現在保有四人というように書かれておりますが、この中に陸上自衛隊の研究本部というのは入っていますか。
○山本副大臣 お答え申し上げます。昨年、防衛監察本部が実施しました南スーダン派遣施設隊の日報に関する特別防衛監察の結果において、その他の部隊という項目がございます。その内訳を具体的に申し上げますが、陸上自衛隊の通信団、警務隊、中央情報隊、中央業務支援隊、幹部学校、富士学校、武器学校、研究本部、補給統制本部となっておりますので、委員御指摘の研究本部が入っているのかということでございますので、研究本部はその他の部隊の中に入ってございます。
○宮本(徹)委員 つまりそれは、過去保有四十人、現在保有四人のうち、どちらに入っているんですか。過去保有ですか、現在保有ですか、研究本部は。
○小波政府参考人 お答えいたします。ただいまの委員御指摘の点はかなり細かい点ですので、若干ちょっと確認を重ねながらということになるかと思いますけれども。ただいま私どもの山本副大臣がお答えいたしましたのは、この表の中の、九ページの表でございますけれども、陸上自衛隊の「その他の部隊等」の内訳を具体的に申し上げればということで、当然のことながら、この調査時点というのが、公表したのは平成二十九年の七月二十八日でございますけれども、この表の調査時点は、注に書いておりますけれども、ごらんいただければわかるかと存じますが、同年の三月三十一日現在を調査したものでございます。ですから、ただいま副大臣から申し上げました内訳の部隊等は、まさにこの部隊の内訳が何かという点に対して、これらの部隊が入っているということを申し上げたところでございます。この研究本部というのは、ですから、当然のことながら、ただいまは改組されまして教育訓練研究本部となっているところでございますけれども、以上のようなところを申し上げた点でございまして、ただいま恐らく委員から御指摘があった、それらの具体的な数をお知りになりたいという理解でよろしいでしょうか。その研究本部が何名かという。
○宮本(徹)委員 過去保有四十人、現在保有四人のどこに、双方に入っているんですかということをお伺いしています。
○小波政府参考人 お答えいたします。ただいま委員のお尋ねは、実は突然のお尋ねでございまして、そこまで細かい御質問をいただいていなかったものですから、ただいまはっきりと副大臣の方から部隊ごとの内訳は申し上げましたので、今の点につきましては持ち帰りまして、その辺についてお出しできるかどうかについて検討して、対応したいと考えております。
○宮本(徹)委員 小野寺大臣がうみを出し切るということを言っています。去年の国会審議では陸自の研究本部にはないということをずうっと皆さんは言い続けたわけですよね。今回、過去保有か現在保有かどこに入るのかわからないんですけれども、あるという話ですよね。では、過去保有だとしたら、調べていただきたいのは、これはいつ破棄をしたのか。現在保有だったら隠していたということになるわけですし、過去保有ならいつ破棄したのかということなんですよ。研究本部の教訓センターにあるんじゃないかということが国会で問題になってから破棄した可能性が私はあるんじゃないかというふうに思います。これは、過去保有ならいつ破棄したのか、この点も含めて調査していただきたいと思いますが、よろしいですね、防衛副大臣。
○小波政府参考人 お答え申し上げます。まず、ただいま委員の御質問のうちの、ちょっと誤解が一点ございます。このたび研究本部で発見されましたものにつきましては、いわゆるイラクの日報でございますので、そこは混同のないように、でございます。それから、ただいまの点につきましても、ちょっと申しわけございません、かなり細かい表の細かい一部になりますので、私ども、特にこの段階でもうちょっと検討させていただきたいというふうに申し上げているところでございます。もし可能であれば、事前に御通告いただければ、恐らくそれまでに御回答できたと思うんですけれども、今突然この部分についてお尋ねがございましたので、申しわけありません、ただいま私が手元にその資料を持っておりませんし、提出の可否について今この場でお答えできるだけの準備がないということを申し上げた次第でございますので、その点につきましては、申しわけないと思いますけれども、対応させていただきたいと思います。
○宮本(徹)委員 私は、過去保有と現在保有の内訳をちゃんと全部教えてほしいという通告をしたはずですよ。ですから、言えない方がおかしいんですよ。大体、防衛省の調査で、この間、研究本部には、イラク派遣以外にも、初めに言いましたけれども、PKOでカンボジア、ゴラン高原、東ティモール、ハイチの派遣日報があるわけですよ。何でそれより新しい南スーダンの日報だけが表に出てきていないのか。これは、国会の答弁に合わせて、ないということにしようとして破棄したんじゃないか、隠蔽したんじゃないか……
○中山委員長 宮本君、申合せの時刻が来ておりますので、御協力よろしくお願いします。
○宮本(徹)委員 こういう疑いがあるということなんですよ。その点、ちゃんと、この点だけ、調査を必ずするとお約束していただきたいと思います。うみを出し切ると言っているんですから。
○中山委員長 防衛省小波サイバーセキュリティ・情報化審議官、時間が来ておりますので、端的にお願いします。
○小波政府参考人 申しわけありません、ただいまの点については、当然のことながら、小野寺防衛大臣の御指導のもと、ただいま、この南スーダンの日報に限らず、過去の日報に類する、日々報告に類するもの全てを調査の上、日々刻々公表している段階でございますので、先生がお考えになっているようなことではなくて、まさにテクニカルに、今この場に私がその資料を持ち合わせていないということでございます。ですから、大変申しわけありません、持ち帰りまして、検討させていただいて、対応させていただきたいと存じます。本当に申しわけございません。
○宮本(徹)委員 時間になりましたので、条約の質問ができずに申しわけございません。反対討論で述べさせていただきます。終わります。