日本共産党の宮本徹議員は14日の衆院予算委員会で、「加計学園」の獣医学部新設をめぐる安倍晋三首相の答弁と愛媛県が作成した文書との齟齬(そご)を追及しました。
愛媛県の文書には、「先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文科大臣(当時)が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった」と記されています。安倍首相の「加計理事長と獣医学部新設について話をしたことはない」との答弁と真っ向から反します。
宮本氏は、愛媛県の中村時広知事が「職員は文書をいじる必要性はまったくない」と述べていることなどを示し、「愛媛県の文書は極めて信憑性(しんぴょうせい)が高い」と指摘。参考人招致で柳瀬唯夫元首相秘書官は記憶がないとしましたが、宮本氏は「反証は誰もしていない。言っていないというのは首相だけだ」として「首相がウソをついているのか、加計孝太郎氏がウソをついているのか。二つに一つしかない」とただしました。
安倍首相は「加計氏がそういう話をしたとは承知していない」と否定。宮本氏は加計氏の証人喚問を要求しました。
また、梶山弘志地方創生相が、2015年4月2日に藤原豊内閣府地方創生推進室次長(当時)と加計学園側の面談の「記録はない」と答弁したのに対し、宮本氏は、獣医学部新設を目指していた京都側と藤原氏の面談日について昨年内閣府から資料提供があったことを紹介。「総理が関与すれば記憶も記録もなくなる」と批判しました。

宮本氏は、2015年4月2日の首相官邸での柳瀬唯夫首相秘書官、愛媛県職員、学園関係者らによる面会を記録した同県作成文書に言及しました。文書には「加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった」と記されています。

論戦ハイライト

宮本 総理は下村氏の意見を伝えたのか。
首相 加計理事長と獣医学部新設について話をしたことはなく、ご指摘のようなやりとりを行ったこともない。
宮本 否定するなら学園側が“作り話”をしたことになる。総理がウソをついているのか加計氏がウソをついているのか、二つに一つしかない。真相解明には加計理事長の証人喚問が必要だ。
宮本氏は、4月2日の面会では、柳瀬氏の「本件は、首相案件」との発言に加え、当時の藤原豊・内閣府地方創生推進室次長の「要請の内容は総理官邸から聞いており」との言葉も出たとされていることを指摘。梶山弘志地方創生相は「当時の担当者に確認したところ、『要請の内容は総理官邸からも聞いている』という発言はしていない」と否定する一方、「4月上旬に会った記憶はあるという」「記録はない」と答弁しました。宮本氏は、個人の「記憶」より、集団の記録である愛媛県文書の方が信憑(しんぴょう)性があると批判しました。
宮本氏は、内閣府が加計学園との面会記録を「ない」として日付も明かさない一方で、獣医学部新設で同学園と競合した京都産業大学側と藤原氏が複数回、面談した日付は明確に記録されていると指摘しました。昨年7月、宮本氏に対し内閣府担当者はメールで、「京都側と藤原審議官の面談」として16年の1月26日、6月7日、10月5日の少なくとも3回面談を行ったと説明していました。ところが梶山氏は「日時まで特定することは困難」として答えず、委員会はたびたび中断しました。
宮本 なぜ明らかにできないのか。去年の段階で出せたのに、総理とかかわる問題になったら全部隠ぺいするのか。
地方創生相 持ち帰って確認させていただきたい。
首相 後ほど確かめさせてお答えさせたい。
宮本氏は、京産大と藤原氏との面談日付も政府が答えなかったのは、4月2日の加計学園側との面会記録を「ない」とするためのつじつまあわせだと指摘し、「これでは国民の疑念は晴れない」と批判しました。

以上2018年5月15日付赤旗日刊紙より抜粋