日本共産党の宮本徹議員は17日の衆院決算行政監視委員会で、立川自衛隊基地(東京都立川市)で土日もヘリ騒音被害が起こっている問題をとりあげ、事実上の遊覧飛行をやめるよう主張しました。
立川自衛隊基地では土日祝日は訓練飛行が「原則禁止」となっているにもかかわらず、土日に「体験搭乗」が行われ、2013年103回から17年297回へと激増しています。
宮本氏は、「体験搭乗は自衛隊への理解を深めるためだというが、周辺住民は『なんで土日まで飛ぶんだ』『関係者への遊覧飛行のサービスではないのか』と怒っている」と強調しました。
小野寺五典防衛相は、「体験搭乗は部外から要望を受けている。周辺自治体からは要請・苦情も寄せられているので、適切な形で体験搭乗を実施したい」と答弁しました。
宮本氏は、「体験搭乗はもっぱら土日に行われ、周辺自治体は土日に飛ぶなと言っている。両立しない」と批判しました。
小野寺防衛相は、「要望は受け止め、配慮しながら対応する」というだけで、体験搭乗をやめるとは言いませんでした。
宮本氏は、「(飛行場を共用している)警察や消防はやっていない。そんな余裕があるなら防衛費を削れという話にしかならない」と強調しました。

以上2018年5月19日付赤旗日刊紙首都圏のページより抜粋

≪2018年5月17日 第196回決算行政監視委員会2号 議事録≫

○荒井委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。まず、金融担当大臣としての麻生大臣にお伺いします。スルガ銀行がシェアハウス投資問題について社内調査を行って、その結果が公表されました。自己資金確認資料の改ざんといった不正行為の可能性を相当数の銀行職員も認識していたことや、フリーローンのセット販売が行われていたことなど、私がかつて財務金融委員会で指摘した事実がスルガ銀行の側からも確認されるということになりました。今回の事件は販売会社だけでなくスルガ銀行側にも責任があることは、この報告を見ても明らかだというふうに思います。このスルガ銀行が公表した調査結果について、私は、前代未聞の深刻な事件だというふうに思いますが、金融庁の責任も含めて、麻生大臣の受けとめをお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 このスルガ銀行の話というのは、シェアハウスという、なかなか、きょうびよく使われる言葉ですが、余り一般的ではない言葉ですけれども、時間もありますので、シェアハウスというのが御理解いただける前提で。シェアハウスの融資問題というのに関しまして、スルガ銀行が設置した危機管理委員会の調査結果の公表を行ったというのが今言われている話の内容だと承知をいたしております。そこで指摘をされております問題ということに関しましては、スルガ銀行が改めて第三者委員会、この銀行以外の第三者委員会を設置して調査を行うということも承知をいたしております。したがいまして、そうした調査を通じましてみずから根本原因を解明した上で、根本的な改善を図っていくというのがこれは正しい方向なんだと思いますが、私ども金融庁としては、現在実施中の検査におきまして実態把握の結果というものを踏まえた上で、我々としては厳正かつ適切に対応していくということで行政の責任をはっきりしてまいりたいとは思いますが、まずはそこできっちりやっていただくというところからスタートしてもらわないかぬところだと思っております。
○宮本(徹)委員 金融庁が、今、実地検査をやられて、それから行政処分をどう下していくのかというのは当然あるわけですけれども、この間、メディアでも指摘されておりますけれども、金融庁自身は、長官がスルガ銀行の経営を持ち上げてきたという歴史もあるわけですよね。監督責任自体がどうなのかという点も含めて、ぜひ深く検討していっていただきたいというふうに思います。それから二つ目に、予備費の問題に入りますが、二〇一六年度の予備費は、米軍基地の爆音訴訟にかかわる支出が三件ございます。日米地位協定では、米側に起因するものについては七五%はアメリカが負担を行うということになっているわけですが、これまで爆音訴訟の賠償金、二十数件あったと思いますが、アメリカ側は一円も負担していないということが続いております。昨年も当委員会でこの問題を取り上げました。その際、当時の岸田外務大臣からは、大臣のレベルも含めてアメリカに対して働きかけていく、こういう趣旨の答弁がありましたが、こういう取組はその後どうなっているのか。そして、河野大臣自身はこの問題についてどう取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 米軍機による騒音に係る訴訟に伴う損害賠償金の日米地位協定に基づく分担のあり方につきましては、日本政府の立場と米国政府の立場が異なっており、現段階においては妥結を見ておりません。この点、米側とは非公式なものを含めてさまざまな形で協議を行っておりますが、日米間の協議の詳細を明らかにすることは、米側との信頼関係を損ねるおそれがあることから、お答えは差し控えたいと思います。いずれにしろ、日本政府としては、米国政府に対して損害賠償金の分担を求めるとの立場で、今後とも協議を重ねてまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 私がお伺いしたのは、取組をずっとやっているわけですけれども、話合いが進展していないわけですよ。地位協定で定められたものすらアメリカ側が守っていないというのは、本当に大変深刻な問題だと思います。これまで数百億、騒音訴訟では賠償金が確定しておりますが、今度の予備費の中でもありますけれども、嘉手納の爆音訴訟の一審が認めた賠償要求というのは、一件だけで三百一億九千八百万。それこそこれまでの二十数件の爆音訴訟の賠償金に匹敵するぐらいの額が、一審で賠償請求が認められております。裁判所が米軍の騒音については違法だということを言っているわけですよね。そうすると、これは、これだけの額ですから、本当に地位協定に基づいてアメリカにしっかりと払わせなきゃだめだと思うんですよね。そうすると、これまでのレベルの取組ではだめだと思うんですが、その辺の認識はいかがですか、大臣。
○河野国務大臣 日本政府としては、米国政府に対して損害賠償金の分担を求めるとの立場で、今後とも適切な形で協議を重ねてまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 河野大臣御自身も直接ポンペオさんに働きかけるだとか、そういうことも含めて取り組まれますか。そういうこともやるべきだと思いますが。
○河野国務大臣 今後とも、適切な形で協議を重ねてまいります。
○宮本(徹)委員 ですから、みずから私は先頭に立って取り組んでいくということをやらないと。これは地位協定で決まっている話ですからね、七五%アメリカが負担する。それを払わないというアメリカをそのままにしておくというのは、本当に、日本国を代表する外務大臣としてはそういう姿勢では絶対だめだと思いますので、先頭に立って取り組んでいくことを強く求めておきたいと思います。それから、あともう一点きょう質問したいのは、騒音問題にかかわって、地元のヘリの騒音被害についてもお伺いしたいと思います。自衛隊の立川基地で、ヘリの騒音問題というのがございます。武蔵村山の大南地域などでも、ラジオが聞こえない、電話が聞こえない、テレビが聞こえない、昼寝で寝かしつけた子供が起きる、大変な苦痛を味わっている、日常生活が踏みにじられるという状況がございます。そして、地元の自治体との関係では、土日祝日の訓練飛行は自衛隊は原則禁止ということになっているわけですが、ところが、体験搭乗というものが土日に頻繁に行われております。防衛省に伺いますが、この五年間の土日の体験搭乗の回数、そして、体験搭乗には隊員募集のためのものと一般広報として取り組んでいるものがあるというふうに聞いておりますが、この昨年度の内訳についても明らかにしていただきたいと思います。
○高橋政府参考人 お答えいたします。お尋ねの立川駐屯地でございますが、平成二十五年度から平成二十九年度の体験搭乗の回数でございます。現時点において把握している限り、管制の回数で申し上げますが、平成二十五年度が百三回、二十六年度が二百六十二回、二十七年度が二百五十四回、平成二十八年度が二百七十九回、二十九年度が二百九十七回ということでございます。平成二十九年度の体験搭乗数の内訳でございますが、現在把握している限りでございますが、二百九十七回のうち、隊員の募集を目的としたものが百二回、一般広報を目的としたものが百九十五回行われたというところでございます。以上でございます。
○宮本(徹)委員 つまり、平成二十五年は百三回だったものが、二百九十七回。数、間違いないですね。ですから、五年間の間に三倍近くふえております。募集目的のものは変わっていないということで、一般広報目的というのがぐっとこの間ふえて、二百回ぐらいやられているということになっているわけですよね。この一般広報の目的というのは一体何なのか、そして一般広報ではどのような方が体験搭乗されているのか、教えていただけますか。
○高橋政府参考人 お答えいたします。体験搭乗でございますが、防衛に関する知識の普及及び宣伝のため、自衛隊の広報業務を遂行するに当たって特に有効である場合ということで、自衛隊以外の、部外の方々に自衛隊の航空機に搭乗していただきまして、自衛隊の活動について理解を深めていただくということを目的としております。部外の方々でございますが、例示として申し上げますと、駐屯地に協力をいただいている防衛協会や隊友会の方、あるいは立川飛行場周辺の市町村の職員の方々、立川市周辺の自治会連合会の方、あるいは防衛省がお願いしてございます防衛モニター、駐屯地記念日行事の際に、公募、いわゆる抽せん等で選ばれた一般の方々等が搭乗していただいているというところでございます。
○宮本(徹)委員 地元の自治会の方だとか自衛隊の協力団体の方だとか防衛モニターの方だとかを乗せて飛んでいるということですけれども、立川基地は消防庁だとか警察も使っていますけれども、どちらも体験搭乗を土日でやってなんかいませんよ。土日に飛んでいるのは、警察にしても消防にしても、専ら業務のため、災害だとか医療だとかの緊急の際にしか飛んでおりません。ところが、自衛隊だけは土日に体験搭乗というのをばんばんやっている。五年前は、回数からすればほとんどやっていなかったと思うんですよね、この体験搭乗というのは。少なかったと思います。ところが、この間、やっている。一般広報は自衛隊の理解を深めるためと言いますけれども、その下に暮らしている住民からすれば、何で休日まで飛ぶんだ、休日ぐらいリラックスさせてくれよというのが多くの皆さんの思いで、理解を深めるどころか、私は理解の妨げにもなるものだというふうに思いますよ。地元の住民からは、これは事実上の遊覧飛行じゃないか、関係者へのサービスじゃないかという厳しい声も上がっております。大体、国の財政は厳しい厳しいと言っているわけですよね。そして、安全保障環境は厳しいからといって防衛省の予算だけはふやしてきて、ふやした中身は、よく見たら、安倍政権のもとでこの体験搭乗、土日の事実上の遊覧飛行のようなものががあっとふえちゃっているわけですよ。きょうは小野寺大臣にも来ていただきましたけれども、飛行直下の住民の騒音被害についてどう認識されているのか。そして、地元の自治体からは、休日等の業務飛行は、緊急の場合を除き必要最小限とすること、こういう要望が出ていると思いますが、事実上の遊覧飛行となっている体験搭乗は、これはやめるべきじゃないですか。いかがですか。
○小野寺国務大臣 立川飛行場の騒音苦情については、平成二十七年度二百二十七件、二十八年度百七十九件、二十九年度二百四十六件の苦情が寄せられていると承知をしております。なお、立川飛行場周辺自治体であります立川市が市内に所在する場所におきまして航空機騒音を測定した結果によれば、環境基準値のLden五十七デシベルを下回っているものと承知をしています。 防衛省としては、これまでも、地元の負担を極力軽減するための措置として、立川飛行場周辺において、学校等の防音工事の助成などを実施しています。また、体験搭乗については、募集広報を含む防衛省としてのニーズに加え、部外の方々からの要望を受けて実施しているところでありますが、周辺自治体からは御指摘の要請等も、苦情等も寄せられておりますので、防衛省としては、今後も、体験搭乗への要望に引き続きお応えしつつ、周辺自治体からの苦情に対しても配慮し、適切な形で体験搭乗を実施してまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 いや、今の答弁は矛盾しているんですよね。周辺自治体の要望は、土日は緊急のものを除いては飛ばないでくれというふうに言っているわけですよ。体験搭乗は専ら土日にやっているわけですよね。ですから、周辺自治体の要望に応えることと土日にやっている体験搭乗を続けるというのは全く両立しません。どちらをとるのか、はっきりさせてください。
○小野寺国務大臣 要望いただいている内容につきましては、これは私ども、その要望を受けとめながら、配慮して、適切な形で対応してまいりたいと思っております。
○宮本(徹)委員 もう事実上の遊覧飛行ですからね。警察や消防だってやっていないんですよ。なぜ自衛隊だけがやるんですか。これだけ財政が厳しいと。きょう決算行政監視委員会だから言いますけれども、それだけの余裕があるんだったら、防衛費をもっと削ればいいじゃないか、社会保障に回せばいいじゃないか、こういう話にしかならないというふうに私は思いますよ。騒音だけまき散らして、住民からいったら大変迷惑ですから、これは思い切って見直していただくことを強く求めまして、時間になりましたので、きょうの質問は終わらせていただきます。