イージス・アショア レーダー選定に関する防衛省提出資料

 イージス・アショア(陸上配備型イージス・システム)の核となるレーダーについて、ロッキード・マーティン社のLMSSRが7月30日に選定されました。レイセオン社のSPY-6との比較をおこない、LMSSRの方が、基本性能、後方支援の高い評価をえ、経費も安価だということが、選定理由として書かれています。

 昨年来の報道では、日本側は最新鋭のSPY-6を希望していたと流れていました。実際、今年1月、小野寺防衛大臣は、米軍が開発中のSPY-6の試験施設も視察しています。ところが、防衛省発表の「陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)の 構成品選定結果について」では、ロッキード・マーティンのLMSSRに性能も含めて軍配をあげています。

 報道をふりかえると、昨年8月30日のロイターには、情報筋の話として、SPY-6について、「『日本がそれを手に入れるという保証はない』と、別の情報筋は述べた。 米海軍は、日本に新たなレーダーを提供することを支持しているが、BMD技術の開発を担当するミサイル防衛庁からの躊躇によって妨害される可能性があるとの見通しを示した。」(Google翻訳)とあります。

 防衛省の選定結果についての発表文書をみると、どちらのレーダーも日本への提案者は、米国のミサイル防衛庁になっています。米国のミサイル防衛庁の意図で、LMSSRに決まるよう提案資料を作ることが可能だったということです。

 しかし、防衛省発表文書は結論しか書いていないので、検証をおこなうために、防衛省が2社の比較につかった資料や対照表などを資料要求したところ、おどろいたことに、資料の提出をこばんできました。明らかにしたのは選考メンバーの官職名だけ。(上記の防衛省提出資料参照)。これまで様々な資料を防衛省に求めてきましたが、安全保障上の理由などで黒塗りが多い場合もありましたが、資料そのものの提出を拒否されたのははじめてだと思います。これでは、選定過程が公正か、どうかの検証は、国民にはまったくできません。

 最近、防衛省の購入する米国製の兵器は、やけにロッキード・マーティン社製が多いねという声をききます。ちなみに、トランプ政権のもとロッキード・マーティンの幹部が国防総省の政策担当国防次官になっています。はじめからロッキード・マーティン社製になるように、出来レースのような提案を米国側がしてきたのではないかという疑念も耳にします。

 レーダーの選定過程について透明化をはかることは不可欠です。