外務省は、国際連帯税の導入を求める2019年度税制改正要望を財務省に提出しました。10年度から連続10回目となりますが、今回は河野太郎外相が5月の20ヶ国・地域(G20)外相会合(ブエノスアイレス)で国際連帯税の提案を行った後の要望です。運動に取り組んできた市民団体などから、制度実現を求める声が高まっています。
国際連帯税は、貧困や感染症、温暖化等の地球規模の課題に取り組むための安定的な財源を、国境を超える経済活動への課税によって確保するものです。外国為替取引や金融取引、あるいは航空券などを課税対象としています。世界の貧困と飢餓の解決など、国連が掲げた「ミレニアム開発目標(MGDs)」(2000年)の実現に向けた取り組みの中で発案され、現在は国連が新たに掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)(15年)の財源確保策として考えられています。既にフランスでは06年に航空券税が導入され、途上国の感染症対策などに当てられています。航空券税は韓国など14ヵ国に広がっています。
国連では08年に、超党派の「国際連帯税創設を求める議員連盟」(現在会長は衛藤征士郎衆議院議員=自民党)が発足。市民団体と連携し、学習会やシンポジウム、政府への要請や有識者による政策提言など粘り強い取り組みを進めてきました。日本共産党も発足当初から議連に参加するとともに、国会審議でも繰り返し取り上げ、政府に制度創設を求めてきました。先の通常国会では、政府から国際連帯税と同様に航空機利用者に課税する「国際観光旅客税」が、国民的議論抜きに唐突に提案されました。国際連帯税に取り組んできた市民団体からも疑問の声が上がるなか、日本共産党議員は関係者の長年の努力をないがしろにするものだと指摘しました。(2月23日衆院財務金融委員会で宮本徹議員。4月4日参院本会議で山添拓議員)。
7月には国会内で国際連帯税のシンポジウムが開かれ(グローバル連帯税フォーラムと国際連帯税議連が主催)、市民団体、国会議員、河野外相やフランス大使など政府関係者が参加。「日本が議長国を務める来年のG20大阪サミットに向け、連帯税を導入すれば日本の評価も高まる」「日本と行き来の多いアジアで感染症は拡大しており、脅威となっている。連帯税は日本にとっても意義がある」など活発な意見交換がなされました。
今後、秋から本格化する政府・与党の税制改正論議が注目されるとともに、国際連帯税創設を求める世論と運動が求められます。

以上2018年9月4日付赤旗日刊紙より抜粋

※宮本徹衆院議員も、「国際連帯税創設を求める議員連盟」のメンバーとして、取り組んでいます。