衆参両院の議会運営委員会は14日、会計検査院は14日、会計検査院の岡村肇検査官候補の所信聴取を行いました。岡村候補は会計検査院の事務総長で、学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐる会計検査にもかかわってきました。
日本共産党の宮本徹議員は、森友学園をめぐる会計検査院の報告書が、省庁からの圧力でゆがめられた疑惑について質問。日本共産党が暴露した政府の内部文書では、会計検査院の報告書にゴミの撤去費用・処分費用の「金額」を記載されることを国交省や財務省が阻止しようとしたことが記されていることを示し、「出来上がった報告書では、『金額』ではなく、ゴミの埋蔵量の『トン数』で表示された。これは圧力に屈したということではないのか」と質問しました。
岡村候補は「今回の検査については、国民からも批判的な目で見られていることはあろうかと思う」としつつ、「会計検査院が具体的に記述するに足る信頼性のある『金額』を示すには至らなかったことによるもの」と述べました。

以上2018年11月15日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2018年11月14日 第197回 議会運営委員会第6号 議事録≫

○高市委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。経済調査研究レビューの岡村さんのインタビューを読みました。国民の目線に即した検査を一段と強化することが求められると発言されておりますが、国民目線からはどういうことが求められているというふうに考えられているんでしょうか。
○岡村参考人 なかなか一概に申し上げることは難しいと思うのでございますけれども、まずは国会での御議論、これは国民の代表としての国会での御議論でございますので、これについては私ども常時注視させていただきまして、検査の中に生かすようにしているところでございます。私ども、制度として、検査の要請をいただいて検査をするというような制度でございますけれども、そういう要請に至らないものについても、常時、国会での御議論を注視する中で、テーマを取り上げて検査をいたしまして、そういった報告をさせていただいているというような事例は数多くあるところでございます。また、国民の関心という点で一番強いと感じますのは、やはり社会保障に関する関心というのは引き続きずっと強いのではないかなと思っておりまして、その点、私どもの検査におきましても、社会保障というのはずっと重点的な分野として取り組んで、数多くの検査事例を出しているというところでございます。また、この数年、東日本大震災、あるいは、二十四年でございましたか、笹子トンネルの崩落事故というようなものもございました。そういう社会インフラの老朽化というようなものと自然災害、両面から、国民生活の安全性の確保に関する関心も非常に高まっているというふうに考えているところでございまして、こうした面の検査も近年非常に力を入れて取り組んできているところでございます。
○宮本(徹)委員 国民は、税金の無駄遣いがないかと、やはり独立した組織として厳しく行政をチェックすることを私は求めているというふうに思います。さきの通常国会で、森友学園問題にかかわって我が党は、航空局長と理財局長との意見交換概要を明らかにしました。その中で、検査院対応として、森友学園の報告書原案に対して、総額を消すことが重要だ、金額よりもトン数の方がましとあります。そして、次長級折衝をもう一度行った後、第三局長との局長折衝も行っていきたいとある。先ほどは何か、公文書で何か質問を発して返ってくるような話でしたけれども、折衝をやっているんですよね。岡村さんは、この財務省、国交省との折衝にどうかかわってきたんでしょうか。
○岡村参考人 先ほど、公文書で質問、回答のやりとりをするということを申し上げましたが、もちろん、そのほかにも検査対象機関との間で意見交換を重ねているというところでございます。それは、いろいろなレベルで、検査担当者から、今お話のありました次長あるいは局長、一般論で申せばいろいろなレベルで、そういう意見の交換、これは真摯な議論を積み重ねているということでございます。
○宮本(徹)委員 岡村さんは、それを全部報告は受けていたわけですか。
○岡村参考人 検査の過程のことでございますけれども、全部、逐一というようなことではなくて、先ほど申しましたように、いろいろなレベルでいろいろな意見交換が常時積み重ねられているというのが実態であろうというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 でき上がった報告書では、この意見交換概要にあるとおり、ごみ撤去費用の試算は金額ではなくごみの埋蔵量のトン数で表示されるということになったわけですね。これは圧力に屈したということなんじゃないんですか。
○岡村参考人 報告書に金額に関する記載がない、記述がないということの理由でございますけれども、これは、その根拠となる資料が必ずしも十分ではなく、会計検査院が検査の結果として具体的に記述するに足りる信頼性のある金額を示すには至らなかったことによるものでございます。そして、検査報告に掲記すべき内容につきましては、外部からの干渉を受けることなく、あくまで会計検査院の内部における数次にわたる審議、慎重な審議のもと、最終的には検査官会議の議決を経て自律的に決定しているところでございます。
○宮本(徹)委員 外部からの干渉を受けることなくということをおっしゃいますけれども、この意見交換概要を見たら、失点を最小限にするために、表現ぶり、書きぶりを改めさせるんだという話をしているわけですよね。ですから、私は、これはまさに外からの不当な働きかけだったというふうに思いますが、そうは思われませんか。
○岡村参考人 先ほど申し上げましたように、会計検査院が検査の結果として具体的に記述するに足る信頼性のある金額を示すに至らなかったということでございますが、例えば、処分費の単価ということがございました。二万二千五百円というような単価でございましたが、これがどのような条件下で提示された単価であるかなどを示す資料はなく、単価の詳細な内容について確認することはできなかったというふうに記述をしているところであります。こういったような事情のもとで、先ほど申し上げましたように、会計検査院が検査の結果として具体的に記述するに足る信頼性のある金額を示すには至らなかったという判断、これは、内部における数次の慎重な審議のもと、最終的には検査官会議の議決を経て自律的に決定したものでございます。
○宮本(徹)委員 いや、私が聞いたことは、国交省や財務省が失点を最小限にするためにということで書きぶりを改めよというのは、それはやり方としてはおかしいんじゃないですか。そういうことを各省庁がやることはどんどん、いいことですよという話なんですか。
○岡村参考人 検査対象機関との間では、先ほど申し上げましたように、意見交換を重ねているということでございます。その結果につきましては、先ほど申し上げましたように、検査院内部で慎重な審議の結果、自律的に決定しているということでございます。
○宮本(徹)委員 自律的に決定しているということを重ねられますけれども、森友検査チームの責任者のインタビューで、この金額というのは、それが一番の肝やからね、書かれたらダメージがでかいからということで、物すごくここは大事なところだというふうに考えられていたんだと思うんですよね。そして、この森友検査チームの責任者インタビューで、上司の意見で書き直したというのはある、これはどこのことか触れてないですけれども、というのを言っておりますが、この金額を削れというのは上司からの指示だったんですか。
○岡村参考人 一般的に申しまして、検査の担当者としては、価格の適正性について検査をするということになれば、それは価格というもので最終的に示したいということで検査に取り組んでいるということかと思います。一方で、先ほど来申し上げておりますように、やはり金額を示すとなりますと、検査院が検査の結果として具体的に記述するに足りる信頼性のある金額でなければならないということでございますので、その判断の結果、報告書が決定されたということでございます。
○宮本(徹)委員 国民の目線というのであれば、金額で示した方がはるかにわかりやすいということを言っておきたいというふうに思います。最後に、会計検査院の独立性について、今回のこういう内部文書も出てきたことによって疑念を抱かれている、国民から疑念を抱かれているということについての自覚と反省はありますか。
○岡村参考人 今回の検査につきましては、国民の皆様からも批判的な目で見られているということはあろうかと思っております。先ほど来申し上げておりますような、改ざんを見抜けなかったこともそうでございますけれども、もろもろの反省のもとに、改めて、内閣から独立した会計検査機関としての重要な職責を果たしてまいりたいということで一生懸命務めてまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 終わります。ありがとうございました。