日欧EPA承認案などへの宮本徹議員の反対討論

私は日本共産党を代表して、「日欧EPA」及び「日欧戦略的バートナーシップ協定」に反対の立場から討論を行います。
両協定は、農林業をはじめ、国民生活となりわいに深刻な影響をあたえるにもかかわらず、外務委員会では、参考人質疑なし、わずか1回、4時間あまりの審議で採決が強行されました。TPP審議は70時間以上。その1割以下です。入管法案強行に続き、あまりにひどい国会運営です。国会は政府の追認機関ではありません。国権の最高機関を形骸化させている与党は猛省すべきです。
日欧EPAは、乳製品など農林水産分野で、史上最悪の農業破壊協定であるTPPの水準を上回る譲歩をした亡国の協定にほかなりません。TPPでハード系チーズの関税が撤廃されたうえ、日欧EPAではソフト系チーズまで関税が撤廃されます。EUからの輸入が多い豚肉の関税が削減されます。本協定によって、EUから安い輸入品が大量に流入すれば、国産品の値崩れなどを招き、懸命に努力を続けている全国の酪農・畜産をはじめ、大打撃を受けることは明らかです。
政府は、国内対策で、「農家の所得は確保され、生産量も維持される」といいます。しかし、その内容は、生産コスト削減や大規模化を画一的に迫るものであり、小規模・家族農業の切り捨てです。
加えて、本協定は、市場開放の連鎖をもたらします。日豪EPAは、日本が他国の協定で特恵的な市場アクセスを認めた際は、豪州にも同等の待遇を与えるための見直し規定があります。本協定により、豪州から、更なる市場開放を迫られかねません。アメリカのパーデュー農務長官も「日本がEUにあたえたものと同等か、それ以上の市場開放を期待する」と述べています。本協定が、譲歩の連鎖を引き起こすことは明らかです。際限のない市場開放をすすめ、国民の生存基盤である農業を破壊する本協定は容認できません。
また、日欧SPAは、テロ対策や宇宙空間など40分野で協力するとしながら、具体的内容は「今後の検討」に委ねられています。
この10年、日本とEUは、ソマリア沖の海賊対処活動での自衛隊と欧州各国軍との連携など、安全保障分野で関係を深めてきました。政府の「国家安全保障戦略」は、EUとの関係を、NATOとともに「更に強化」する方針を打ち出しており、本協定は、EUとの軍事関連分野での協力を進めるための法的枠組みの一つです。認めるわけにいきません。