2018年12月5日 衆院外務委員会 F35B 維持費も高額 宮本徹議員追及 防衛省「承知せず」

年末策定の新たな「防衛計画の大綱」で導入される米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35B。1機143億円、維持費は毎年10億円以上(30年運用)のF35Aよりも高額になる見通しが指摘されています。
5日の衆院外務委員会で、原田義昭防衛副大臣はF35Bの機体価格は「検討中」とし「米軍が運用するF35A、Bの維持費は防衛省として承知していない」と発言。追及した日本共産党の宮本徹議員は「月内にF35Bを『大綱』に盛り込もうとしているのに、維持費も知らないで買うことだけ決めるのか」と厳しく批判しました。
米国防総省は9月時点でF35Bの取得価格は129億円(1億1550万ドル)、F35Aは約99・9億円(8920万ドル)だと公表していますが、日本に輸出するF35Aは米国内のよりも約1・3倍高くなっています。F35Bは複雑な機体構造のゆえに研究開発コストがかさみ、価格と維持費が高額になる可能性が指摘されています。
政府は新大綱で現有のF15戦闘機約200機のうち約100機のF35への置き換えを検討。すでに導入を進めている計42機のA型と合わせて約140機体制になります。宮本氏は、取得費だけで1兆円を超え、維持経費は4兆円を超えると指摘。「特養ホームや保育園を待っている人もいる。消費税は増税、年金は削減。どうしてそういう時に米国製兵器の爆買いができるのか」と導入反対を訴えました。

以上2018年12月8日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2018年12月5日 第197回外務委員会5号 議事録≫

○若宮委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。まず、オスプレイの横田配備についてお伺いいたします。六月に飛来して以来、傍若無人に訓練を行っております。防衛省や自治体の調査でも、横田基地周辺の騒音が大変ひどくなっております。とりわけ、CVという特殊作戦機のタイプですから、低空飛行訓練、夜間飛行訓練、これが大変多いんですね。中には、無灯火で飛んできて、サーチライトで照らされ恐怖を感じた、こういう話まで私は聞いております。横田基地周辺五市一町以外からも、清瀬市、あきる野市や八王子市などからも、訓練や配備に対して抗議や強い憂慮が政府に対して示されておりますが、河野大臣は、住民や自治体からの批判、懸念に対してどう受けとめているのか、まずお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 CV22オスプレイの横田飛行場への配備に当たって、地元の方々から安全性や騒音などについて懸念が示されていることは承知をしておりまして、真摯に受けとめたいと思います。我が国における米軍の運用に際し、地元住民の方々の安全確保は大前提でございまして、政府としては、CV22オスプレイの日本国内における飛行運用に際しても、地元の皆様に十分に配慮し、最大限の安全対策をとるよう日米で協力していくとともに、地元の皆様の御理解と御協力をいただけるよう、今後とも誠意を持って丁寧に対応してまいりたいと思います。
○宮本(徹)委員 住民に最大限配慮するという話ですけれども、そういう状態じゃないんですよね。例えば、瑞穂町では、住宅からわずか数十メートルのところでホバリング訓練を昼も夜も繰り返すというのがありました。このAさんのお宅、私も行ってお話を伺ってきましたけれども、撮りためた動画もたくさんいただきましたけれども、とにかく騒音でテレビも聞こえない、芝生や小石が飛んでくる、そして、振動でこういうテーブルの上のコップが動いていくわけですよ。防衛副大臣にもきょう来ていただいていますけれども、オスプレイの騒音というのは、数十メートルの距離だったら何デシベルですか。
○原田副大臣 お答えをいたします。CV22の騒音につきましては、現在、横田飛行場に配備されている航空機と比較すると、C12輸送機の騒音よりは大きいものの、現在の配備機種の大半を占めているC130輸送機やUH1ヘリコプターの騒音とほぼ同じである旨、米側から説明を受けているところでございます。防衛省といたしましては、横田飛行場周辺におけるCV22オスプレイ配備後の騒音状況につきましては、引き続き、騒音の実態の把握に努めるなど適切に対応してまいります。
○宮本(徹)委員 私の質問は、数十メートルだったら何デシベルかというので通告しているんですよ。
○原田副大臣 騒音値につきましては、防衛省としては把握はしておりません。
○宮本(徹)委員 把握もせずに、何が住民への配慮ですか。ふざけたことを言わないでくださいよ。百デシベル以上の音をスマホで計測したというふうにおっしゃっていました。家の中でも九十五から百デシベルですよ。百デシベルといったら、電車が通るときのガード下の音ですよね。私も、この話を伺って、防衛省を通じて米軍に抗議させていただきました。そうしたら、そこから二百メートル離れたところでやるようになりましたけれども、本人によると、風は来なくなったけれども、音はそれでも相当な音がしているということであります。このAさん宅は、数年前に新築で引っ越してこられたわけですね。これは防音工事ができますか。
○原田副大臣 お答えをいたします。米軍は、日米安保条約の規定に基づいて我が国において施設・区域を使用することが認められておりまして、同条約上の目的達成のために、訓練等の軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことを当然の前提といたしております。一方、米軍は全く自由に訓練等をやっていいというわけではございません。我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということは言うまでもありません。米側もこの点には十分留意をしていまして、航空機の運用に当たっても、安全面や騒音面の配慮を払うとともに、地元の皆様に与える影響を最小限にとどめるよう努めていると承知をいたしております。いずれにせよ、防衛省としては、引き続き、米側に地元の御懸念や御要望について伝えるとともに、米軍機の運用に当たっては、安全面に最大の配慮を求め、地元の皆様に与える影響を最小限にとどめるよう対応してまいります。
○宮本(徹)委員 聞いたことには答えずに、何か違うようなペーパーをべらべら読まれても、質問時間がなくなっちゃうわけですよ。防音工事はこのお宅の場合はできるんですか、どう対策をとるんですかということをお伺いしているんですよ。
○原田副大臣 お答えをいたします。防衛省といたしましては、航空機騒音について大変重要な問題と認識しておりまして、今御指摘のような騒音を防止し、又は軽減するため、周辺環境整備法第四条の規定に基づいて、飛行場周辺の住宅に対して防音工事の助成を実施をいたしております。住宅防音工事の助成は、防衛大臣が航空機騒音が著しいと認めて指定する第一種区域に、当該区域の指定の際に現に存在している住宅に対して原則として実施をしております。また、第一種区域のうち、特に騒音の著しい区域に所在する一部の住宅については、第一種区域の指定日以降に建設された住宅であっても、予算措置により防音工事の助成を実施をいたしております。この場において、飛行場周辺住民の方に、個別具体的な御相談についてお答えをすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論を申し上げれば、第一種区域内に所在する住宅であっても、第一種区域の指定日以降に建設された住宅である場合や、騒音の著しい第一種区域に建設された住宅のうち、横田飛行場周辺であれば、最も新しいものでも平成六年四月以降に建設された住宅である場合に、現時点において住宅防音工事の助成の対象とはなっておりません。
○宮本(徹)委員 この方は、防衛省に言っても、できませんと断られたというふうに言っているわけですよね。百デシベル以上といったら、もう相当な騒音ですよ。そういう騒音をまき散らしておきながら、防音工事もやらない。安全保障だとか何だとかと話をしますけれども、住民の暮らしも守れなくて何が安全保障なのかという事態になっているわけですよね。河野大臣、私は、こういうオスプレイのでたらめな訓練は中止させて、配備を撤回させるべきだと思いますよ。その上で、次の問題に移りたいと思います。F35の問題についてお伺いしたいと思いますが、まず、G20での日米首脳会談でトランプ大統領は、貿易赤字が巨大だが、それは減ってきたと評価し、日本がF35戦闘機を多く購入することについて感謝したいと表明しました。河野大臣、次の中期防も予算も決まっておりません。一体これはどういうことなんですか。
○河野国務大臣 F35Aにつきましては、平成二十三年に四十二機の取得を決定をしておりまして、防衛省が来年度概算要求においても六機の取得を要求しておりまして、今後の取得が既に決定されているものと承知をしております。トランプ大統領がどのような趣旨で発言をされたか、こちら側からコメントするのは困難でございますが、そういうことを踏まえ、こういうコメントをされた可能性は十分にあろうかと思います。
○宮本(徹)委員 済みませんけれども、次の予算案で六機というのは、六機が多くというふうにトランプさんが思っているんですかね、六機が。そんなことないでしょう。何らかの話合いを安倍さんとやっているんじゃないですか。月内に次の防衛大綱と中期防が発表される予定です。この間の報道では、F35を百機、新たに購入するというのが流れているわけですよね。百機も購入したら、その価格も膨大、その後の整備維持費も膨大にかかることになります。ちょっと確認したいんですが、今自衛隊が購入しているF35Aの一機当たりの価格と一機当たりの維持整備費というのは幾らですか。
○原田副大臣 お答え申し上げます。本年八月末時点のライフサイクルコストの見積りにおいては、F35Aの四十二機の機体取得に係る経費においては約五千九百六十五億円と見積もっております。量産による価格低減や為替の影響等により、取得時期によっては機体の価格は変動いたしますけれども、単純に四十二機で割れば一機当たり百四十二億円になります。また、四十二機を三十年にわたり運用することなどを前提とした場合の運用、維持段階に係る経費については、約一兆二千八百七十七億円と見積もっております。機体ごとの運用状況により、かかる経費は変動いたしますけれども、単純に四十二機で割れば一機当たり三百七億円となります。
○宮本(徹)委員 維持費は一機当たり三百七億円。ちょっと単純計算していただきたいんですけれども、百機購入したら百機の維持整備費は幾らかかるのか。これまで三十二機購入していると思うんですけれども、百機購入したら合計で百三十二機となりますが、百三十二機の維持整備費は幾らかかるのか。単純計算ですけれども、出していただけますか。
○原田副大臣 今後の我が国の防空体制につきましては、防衛大綱の見直し、また次期中期防策定の検討の一環として現在検討中でありまして、現時点においてF35Aを追加調達することが決定しているわけではございません。また、F35Aに関するライフサイクルコストは、四十二機の取得を前提として見積もっているものでございまして、前提となる機数をふやした場合、その運用構想や追加的な施設整備の要否等に応じて運用、維持段階に係る経費が変動するため、単純に算出することはできません。
○宮本(徹)委員 普通に計算だけしていただいたらいいんです。百機と百三十二機、掛け算だけやっていただけますか。
○原田副大臣 繰り返しになりますけれども、今後の我が国の防空体制につきましては、防衛大綱の見直し、次期中期防策定の検討の一環として現在検討中でございまして、現時点においてF35を追加調達することが決定しているわけではありません。
○宮本(徹)委員 算数ができないんですか、計算してくれと言ったんですけれどもね。三百七掛ける百と、三百七掛ける百三十二は、それぞれ億をつけたら幾らですか。
○原田副大臣 また、済みません、繰り返しになりますけれども、防衛大綱の見直し、次期中期防策定の検討の一環として現在検討中でありまして、現時点においてF35を追加調達をすることが決定しておるわけではありませんので、このような状況の中で、仮定に基づいて、単に単純計算であっても、政府から具体的な数値を申し上げることは適切でないと考えておりまして、その点、御理解いただければと思います。
○宮本(徹)委員 単純計算もしないみたいですけれども、三百七掛ける百をしたら三兆七百億じゃないですか。百三十二機だと四兆を超えるわけですよね。べらぼうな維持費もかかっていくわけです。維持費だけで毎年一千三百五十億円かかる、こういう計算ですよ。こうなると、他の予算を圧迫することは明らかですよ。アメリカでは、アメリカの会計検査院が何度もF35の維持費について問題にしてきました。F15よりも維持費が六〇%高い。ことし三月にはもっと衝撃的なニュースがあったわけですね。維持費が捻出できなくて、世界に配備されているF35の半分が飛べない状態だ、こんな事態が起きているわけですよ。大体、この間、防衛省は、アメリカ製兵器の爆買いを進めてきて、後年度負担をふやしてきました。兵器のローンもどんどんどんどんふやしてきたわけですよね。先日、あるメディアの報道では、このローン地獄で、先月、国内企業六十二社に対して支払いの延期までお願いしている、こんな事態まで起きているわけですよ。こういう中でF35を爆買いしていったら、ほかのところまで含めて、国民の暮らしのための予算を圧迫することは明々白々だと思いますよ。特養ホームを待っている人もいる、保育園を待っている人もいる、消費税は増税だ、年金は削減だ、そういうときに、どうしてこういうアメリカ製兵器の爆買いに走るのか。税金の使い方の優先順位が根本的に間違っていると言わなきゃいけないというふうに思います。さらには、報道では、F35Aだけではなく、空母保有を念頭に、垂直離発着できるF35Bも購入するという話が出ております。F35Bというのは、F35Aよりも価格も維持費も高いんじゃないですか。これはアメリカではどうなっているのか、教えてください。
○原田副大臣 お答えをいたします。米国防省によれば、本年九月二十八日のロッキード・マーチン社との契約において、機体及びエンジンの価格として、F35Aは八千九百二十万ドル、日本円にして約九十九・九億円、F35Bにつきましては一億一千五百五十万ドル、約百二十九億円と公表されております。なお、通常戦闘機の取得には、機体、エンジン以外に、ミサイルを搭載するためのランチャーなど、機体を運用するために必要な附属品が必要となりますことから、いわゆる取得価格には当たらないということでございます。また、米軍が運用するF35A及びF35Bの維持費については、防衛省としては承知をいたしておりません。
○宮本(徹)委員 ランチャーなどを抜いた価格で、アメリカでは、F35Bというのは単純に割ればF35Aの約一・三倍かかる。大変高いわけですね。複雑な構造をしているから高いんですよ。複雑な構造だったら、当然、維持費も整備費も相当高くなるというのは、もう火を見るよりも明らかだというふうに思います。維持費については承知していないと。今報道では、きょうも朝、NHKで流れていましたよ、F35Bも防衛計画の大綱に盛り込もうと。月内に決めようとしているものについて、維持費も知らないで、買うことだけ決めちゃうんですか。考えられないですね。私、財務金融委員会でも、中期防の経費の問題を追及してまいりました。今期の中期防では、多くの兵器について、当初の計画単価より実際の単価が膨張しました。先日発表のあった財政制度審議会でも、建議で、この点を問題視して、次の中期防ではあらかじめ計画単価を明示することを求めております。これは、次の中期防では、計画単価はあらかじめ公表されるんですか。
○原田副大臣 お答えをいたします。平成三十一年度の財政制度等審議会の建議においては、多くの装備品について、委員おっしゃるとおり、二六中期防の計画単価が実際の予算単価を上回っておりまして、中期防総額との関係で維持整備費等の他の経費が圧縮され、合理的な運用に支障を来すことになりかねないことから、次期中期防については計画単価を明示すべきであるという指摘がなされておるところでございます。新たな中期防の内容については目下検討中でございまして、具体的な態様をお答えする段階ではありませんけれども、いずれにしましても、防衛装備品の単価を適切に見積もり、価格の低減を通じた調達改革に努めてまいります。
○宮本(徹)委員 今期の費用の膨張から鑑みたら、財政審の指摘ぐらい、まともに検討して応える必要があると私は思いますよ。それから、次の防衛大綱でも、護衛艦「いずも」の空母化と、そこへのF35Bの搭載が検討されていると報道されております。岩屋大臣も、今研究しているところだとおっしゃっておられます。昨年度、防衛省は、F35Bを「いずも」に離発着させるために必要な改修の内容、期間、予算について調査を行いました。DDHの航空機運用能力向上に係る調査研究。ことし四月に公表されたその議事録では、米軍の後方支援実施を目的に、「いずも」の平成三十一年度定期検査での工事を目標に今回の調査研究を実施することとしたとあります。つまり、自衛隊として活用すると同時に、米軍の後方支援としても活用するというのが、今検討されていることだと思います。そこで、お伺いしたいんですけれども、日米新ガイドラインと安保法制で、米軍の作戦行動に発進準備中の戦闘機に対して給油、整備が可能になりました。当時は、米軍のニーズを確認しているという答弁もありました。河野大臣にお伺いしますが、「いずも」級大型護衛艦での米軍機への給油、整備について、米側から具体的にどんなニーズが示されているんでしょうか。
○河野国務大臣 政府としては、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態や国際社会の平和及び安全を脅かす事態に対処している外国の軍隊に対し、我が国として実施できる範囲で必要なあらゆる支援を行うことが重要であると認識をしております。ガイドライン見直し協議が進められた中においては、米側から、このような事態における米軍機に対する補給及び整備を含め、幅広い後方支援への期待が示されたと承知をしております。これは、平和安全法制制定に至る国会の議論の中でも、政府から繰り返し説明してきたものでございます。その際示された期待は、当時の自衛隊全体の能力を踏まえた一般的なものと認識をしております。
○宮本(徹)委員 その後、こういう研究が始まったというわけですよね。F35も含めて、米側から、この間、いろいろいろいろ要求も来ているんじゃないかというふうに思いますが、しかし、自衛隊のF35を積むにしろ、ましてや米軍のF35を積むということになれば、ここから米軍が出撃するということになると、文字どおり、憲法上保有が禁止された攻撃型空母そのものということになるんじゃないですか。違いますか。
○原田副大臣 お答えをいたします。政府といたしましては、従来から、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる兵器を保有することは、これにより直ちに自衛のための必要最小限の範囲を超えることになるため、憲法上許されないと考えてきております。したがって、このような兵器に該当する攻撃型空母を自衛隊が保持することは許されないと考えております。
○宮本(徹)委員 ですから、F35B、米軍もこの間、実戦の運用を始めていますよ。ワスプ級の強襲揚陸艦からアフガニスタンの作戦に飛び立っています。文字どおり、米軍のF35Bを積む、あるいは自衛隊がF35Bを積んでいくというのは、これは憲法上保有が禁止されている攻撃型空母そのものに当たる。攻撃型空母が保有できないというのであれば、こういう防衛大綱をつくることも断じて認められないということを申し上げまして、質問を終わります。