不動産投資で組織的な不正融資を行ったスルガ銀行について、シェアハウス投資以外にも、融資関係書類の改ざんなどの苦情や相談が金融庁に2011年度から寄せられていたことが19日の衆院財務金融委員会でわかりました。日本共産党の宮本徹議員に同庁が明らかにしたもの。早期に対応していれば、被害の拡大が防げた可能性があり同庁の責任が問われています。
同銀は不動産会社と結託し、シェアハウス投資などで顧客の通帳改ざんや不動産価格の偽装などを展開。不動産会社が倒産するなか、顧客は多額の借金に苦しみ、自殺者まで出ています。
宮本氏は、同銀にはデート商法がらみの投資不正があったとの報道を紹介。「どんな相談がどれだけ寄せられていたのか」と質問しました。同庁は、11年度から17年度にかけ、融資関係書類の改ざん、物件価格の割り増し、二重契約など苦情が計40件寄せられていたことを明らかにしました。
宮本氏は、「これだけの情報が金融庁に入っていながら、なぜもっと早い段階で立ち入り検査などの行政処分を行わなかったのか。金融庁の内部調査が必要だ」と追及しました。
スルガ銀行の不正融資で多額の借金を背負った顧客は、債務減額を受けたとしても多額の課税が発生するなど、現在解決策が見当たらず数百人の交渉が暗礁に乗り上げています。
宮本氏が解決を求めたのに対して、金融庁は「元本カットについて、指摘をいただいた税の問題も含めて、税務当局と相談させていただきながら、方針を検討している」と答弁。麻生太郎財務相は「税務関係の問題も含めて、顧客の理解と納得をえて解決するよう、しっかりモニタリング、指導していく」と述べました。

以上2019年2月20日付赤旗日刊紙より抜粋

 

≪2019年2月19日 第198回衆院財務金融委員会第2号 議事録≫

○坂井委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。昨年に続いて、スルガ銀行の問題等について質問をさせていただきます。今月五日に放送されましたテレビ東京の「ガイアの夜明け」で、デート商法で二百万円を投資させられた女性の事案が取り上げられておりました。この女性は、婚活サイトで知り合った会社経営者の男にAさんを紹介されました。Aさんは女性に投資話を持ちかけ、お金のない女性に投資をさせるために紹介したのがスルガ銀行の職員でした。この銀行員は、実際には百万円しかない女性の年収を四百二十万円と偽って、目的も介護費用とした個人向けローンの契約書を作成し、女性にはスルガ銀行から二百万円の融資がなされました。その後、女性は弁護士に相談し、スルガ銀行の側も審査のミスを認めたという話です。驚いたのは、この事案が起きた時期なんですね。昨年五月末という話でした。昨年五月半ばには、スルガ銀行は、シェアハウス投資をめぐる不正融資を認めて謝罪の会見もやっていたわけですよ。その後にこんなことが起きていたわけです。金融庁の立入検査ももちろん実施されている時期であります。まずお伺いしたいのは、金融庁はこの事案、つかんでいましたか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。スルガ銀行に対しましては、昨年検査を開始いたしまして、その検証結果等を踏まえて、十月に一部業務停止を含む業務改善命令を発出しております。その際、検査で検証した内容のうち、当該行政処分の理由となるものにつきましては、「処分の理由」として公表しているところでございます。したがいまして、当該処分の理由として公表しているもの以外の検査の詳細な内容につきましては、お答えは控えさせていただきたいと思います。
○宮本(徹)委員 じゃあ一般論としてお伺いしますが、このような事案が掌握された場合は、金融庁はどういう対応をされるんでしょうか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。一般論で申し上げますと、当庁に寄せられました苦情相談につきましては、相談者の同意が得られたものには、原則、当該銀行に開示し、必要に応じヒアリングを行い、個別案件ごとに事実関係や当該銀行の認識について確認をしております。その上で、更に深度ある実態把握が必要な場合には、銀行法上の報告徴求あるいは立入検査を実施するということになるということでございます。
○宮本(徹)委員 この問題で、どこまでどうやったのかというのはお答えいただけないみたいなんですけれども。銀行融資が絡むようなデート商法では、不動産投資に誘い込まれるというのが非常に多いそうです。現在、このような婚活サイトを使ったデート商法での集団訴訟というのが行われております。訴訟を支援している弁護士の話だと、二〇一四年二月ごろに金融庁にも情報提供していると聞きましたが、これは間違いないですね。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。当時、当該訴訟に関与されておる弁護士の方から、当庁に対しまして、訴訟を提起した旨の情報提供はございました。
○宮本(徹)委員 訴訟を提起したと。その際、今訴訟は三次訴訟までやっているんですけれども、二〇一四年二月ごろは一次訴訟、原告十一名に対して行われた融資のうち、九件で融資をしているのはスルガ銀行だった、こういう話も当時情報提供として受けていますね。
○栗田政府参考人 いただきました情報内容につきましては、現在訴訟が係属している事案でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。
○宮本(徹)委員 でも、間違いなく当事者から私は話を聞いているわけですから、大半がスルガ銀行が融資していたというのは金融庁に伝わっているはずです。当然、当時、金融庁はスルガ銀行に、先ほどの一般的な対応の話からいえば、照会をし事実確認をしヒアリングをし、必要と判断していればさまざまな立入検査ということになったはずだと思いますが、当時金融庁はどういう対応をされたんでしょうか。
○栗田政府参考人 先ほどの繰り返しになりますけれども、個別案件の対応につきましては、コメントを差し控えさせていただきたいと存じます。一般論としては、先ほど申し上げたとおり、苦情相談につきましては、相談者の同意が得られたものについては当該銀行からヒアリングを行うということでございます。
○宮本(徹)委員 ヒアリング程度は行ったのかわからないですけれども、その後、立入検査だとかはやっていないわけですよね。立入検査まではやっていないわけですよね。
○栗田政府参考人 当該訴訟事案の調査を目的とした立入検査というのは行っていなかったと思います。
○宮本(徹)委員 立入検査も行っていなかったわけですよね。この間、大問題になったシェアハウス投資以外にも、スルガ銀行は問題のある融資を過去からかなりかかわってやってきたという話だと思うんですよね。私は金融庁にもかなり前からいろいろな相談が相談室に寄せられていたんじゃないかと思いますが、前の国会ではシェアハウス投資についてはどういう苦情がいつごろから来ていたかというのをお伺いしましたけれども、シェアハウス以外の投資用不動産に関して、金融庁に対してどんな相談がどれだけ寄せられていたのか、年度ごとに教えていただけますか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。シェアハウス以外の投資用不動産融資に関しまして、当庁に苦情相談の記録が残っておりますのは平成二十三年度以降のものでございまして、中身を申し上げますと、平成二十三年度は四件で、内容は融資関係書類の改ざんに関するもの。平成二十四年度は二件で、これも融資関係書類の改ざんに関するもの。平成二十五年度は四件でございまして、内容といたしましては、二重契約、金融商品の抱き合わせ、不動産業者の悪質な行為に関するものでございます。それから、平成二十六年度は三件でございまして、内容は、融資関係書類の改ざん、金融商品の抱き合わせ、不動産業者の悪質な行為に関するものでございます。平成二十七年度は五件でございまして、内容は、物件価格の割増し、二重契約、不動産業者の悪質な行為、不動産業者の経営悪化に関するものでございます。二十八年度は八件でございまして、内容といたしましては、融資関係書類の改ざん、物件価格の割増し、不動産業者の悪質な行為に関するもの。平成二十九年度は十四件でございまして、内容といたしましては、融資関係書類の改ざん、物件価格の割増し、二重契約、金融商品の抱き合わせ、不動産業者の経営悪化に関するものでございます。
○宮本(徹)委員 つまり、残っている資料でいえば、二〇一一年度には既に、スルガ銀行の投資用不動産融資に関連して、融資関係書類の改ざんについての苦情がこの年だけで四件寄せられていたと。シェアハウス投資の問題が表になるよりもずっと前からスルガ銀行は融資関係書類の改ざんをやって、本来、銀行内の基準では、この収入では貸せないような多額のお金を貸し付けているということをやっていたという話であります。顧客が返せなくなって大変なことになるかもわからないという融資はもう二〇一一年段階からやられていたという情報を金融庁はつかんでいたわけですよね。これだけ見過ごせないような苦情が重ねられていたのに、何でもっと早い段階でスルガ銀行に対して立入検査をやろうということを金融庁は判断されなかったんですか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。当局といたしましては、個別の苦情相談案件について、相談者の同意の得られたものは原則として金融機関に伝達し、事実関係や金融機関の認識を確認するなど、情報収集のための一定のプロセスを踏みつつ対応してきたと考えておりますけれども、結果的に今回の問題を察知できなかったことは否めないと考えております。反省すべき点は反省し、今後、より効果的なモニタリングを行っていくために必要な改善を図ってまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 反省すべきことは反省しとおっしゃいますけれども、これだけたくさん、融資関係書類の改ざんというのはそうそうどこの銀行でもやっているような話じゃないと思うんですよね。こういう特異な話が毎年毎年毎年寄せられ続けていたにもかかわらず、なぜやらなかったのかなというのが本当に不思議でならないんですよね。もう一点、シェアハウス投資についてもお伺いしますけれども。昨年の国会では、遅くとも二〇一五年一月からは苦情があったという説明がありました。そのときに中身の説明も若干ありましたけれども、スマートライフの実質的経営者であるS氏は詐欺の経歴がある、家賃相場価格より倍以上の価格の設定で収益シミュレーションを行い、高額のシェアハウスを販売している、サブリースの支払いは現行家賃では回収できず、到底賄い切れない状態、既に業者に対する未払いも多数発生、こういうのが二〇一五年二月にスルガ銀行の方には情報が寄せられているわけですよね。そのことは第三者委員会の報告にも書いていますが、同じ情報がその時点で金融庁にも寄せられていたんじゃないですか。違いますか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。シェアハウス関連融資に関する苦情相談につきましては、平成二十七年度で四件寄せられておりまして、御指摘のような悪質な不動産業者に関するものも含まれていたというふうに認識しております。
○宮本(徹)委員 御指摘のようなというので、それは私が言ったような中身がそのまま、ですから、スルガ銀行に寄せられていた情報と同じものが金融庁にも寄せられていたわけですよね。ですから、もう本当に問題の全貌がわかるような情報をシェアハウス投資の問題でも金融庁は手にしていたということじゃありませんか。私は、これだけの情報が重ねて重ねて重ねて金融庁に入っていながら、その先にもっと早い段階で進まなかったのかというのは不思議でならないんです。大臣も不思議だと思われませんかね。私は、なぜ、これだけの情報がありながら、当時の長官はスルガ銀行を持ち上げ続けた、そして立入検査も行政処分もやらなかったか、一体何でそんなことになってしまったのかということを、やはり金融庁自身の内部調査をしっかりやる必要があるんじゃないかと思いますが、大臣、どう思われますか。
○麻生国務大臣 今ほど参考人からも答弁をさせていただきましたとおりですが、これは、金融庁としては情報収集のための一定のプロセスというものを踏みつつ対応してきたんだと思いますが、結果的に今回の問題というものを、これほど大きな問題になるということを事前に察知できなかったということは否めないんだと思っております。今回のスルガ銀行の問題を踏まえた改善の方向性について、外部有識者の意見も踏まえつつ検討していったところなんですが、具体的には、情報を分析する際に、個別の内容にとどまらず、類似の情報とあわせた傾向を考える、また、事業の急速な拡大、変化などを察知して情報収集、リスク分析を行う体制を整備すること、また、調査の周期が長い先を相対的にリスクが高いというものだと捉えて検査の実施を優先的に検討するといった点についてはさらなる改善の可能性というものを考えていかぬといかぬのだと思いますけれども。いずれにしても、こういった問題を一応銀行に問い合わせた場合は、うちは問題ありません、多分、そう答えられると、それに強制立入りするというのはよほどのことでないとなかなか入りにくいというのが実態なんだとは思いますけれども。
○宮本(徹)委員 銀行に問い合わせて、問題ありませんというのが戻り続けてきたと思うんですね、スルガ銀行の場合は。私も、スルガ銀行が書いたんじゃないかという返事のペーパーを内部資料で手に入れていますけれども。だけれども、問題ない問題ない問題ないと言いながらも、これだけ融資書類の改ざんだとかというのを毎年毎年毎年毎年重なっていたわけですよ。報道を見ていましたら、金融庁の中にも、スルガ銀行の経営実態は危ないんじゃないかと危ぶんで、立入検査の実施を進言した幹部もいたと書いてあるんですよね。報道が正しいかどうかわからないですけれども。ただ、当時の長官は聞く耳を持たなかった、こういう報道もあるわけですよね。一体全体、何でここまで見逃され続けたのかというのは、先ほど大臣からは改善策の話はありましたけれども、当然、改善策は打っていかなきゃいけないと思いますけれども、なぜ見逃され続けたのかという点については、いま一度ちゃんとした調査が必要じゃないかと思いますが、大臣、どうですか。
○麻生国務大臣 これは、金融庁としては、継続的な検査とか監督のあり方につきましては、継続的に事後点検とか必要な改善を行っているところなんですけれども、今回のスルガ銀行の問題を含めた改善策につきましても、これは外部の有識者の方々の意見を踏まえて検討を行ってきたところなんですが、これらを踏まえて得られた話で、先ほど申し上げた改善の方向性は、昨年十月に公表させていただきましたコンプライアンス・リスク管理基本方針に既に盛り込んでおりまして、今後の検査監督に活用していく所存であります。いずれにしても、まずはこれらの改善点を着実に実践して、その上で、さらなる課題が認められた場合には、その都度必要な改善というものを行っていかねばならぬのだと思っております。
○宮本(徹)委員 ですから、先ほどから改善策についてはおっしゃられるわけですけれども、なぜこれだけの情報を見逃してしまったのかという点については、それこそ外部の有識者の皆さんの目で、金融庁自身がどうだったのかというのをちゃんと見ていただく必要もあるんじゃないかというふうに思います。それから、あともう一点お伺いしたいのは、これは十二月にも質問させていただいた点ですけれども、被害者の皆さんの救済の問題です。きょうも午前中に、多くの方が、金融庁の前や、あるいはスルガ銀行の東京支店の前に集まってデモ、アピールをされているという話を伺っておりますが、今、債務者の皆さんがスルガ銀行とADRで交渉していますが、交渉は暗礁に乗り上げているという話を伺っております。一つの問題は、スルガ銀行が、元本減額に応じた場合に発生する損失を会計上の損金扱いにできないと言っている。無税償却できなければ株主からスルガ銀行が訴えられる危険もあり、できない、こういうふうにスルガ銀行側が言っていると。現在、スルガ銀行は税務署と相談しているようですが、結論がまだ出ていないとのことです。それから、もう一つの問題は、これは昨年私ここで言いましたけれども、例えば被害者が八千万円の債務免除をしてもらっても、債務免除益として所得税、地方税含め約二千万円課税される。この税金の問題が大きくて、もし債務免除益ということで課税されればとても納税できないということで、和解に至らないという話を聞いております。前回、大臣からは、顧客の理解と納得を得て解決してもらうようしっかりモニタリングして、必要に応じて対応させていかなきゃいけないという答弁をいただきました。この間、どういう努力をされてきたのか。金融庁として、もっと率先して解決する姿勢が必要じゃないかと思いますが、お聞かせいただけるでしょうか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。昨年十月の業務改善命令におきまして、金利引下げ、返済条件見直し、金融ADR等を活用した元本の一部カットなど、個々の債務者に対して適切な対応を行うための体制の確立を求めたところでございます。現在、スルガ銀行におきましては、シェアハウス等顧客対応室、これは六十名ぐらいの体制でございますが、を設置いたしまして、条件変更などの対応を一元的に検討しているところでございます。現在、外部の方とも相談しながら、元本カットを行う際の統一的な基準というものを策定しております。その過程におきましては、先般来御指摘をいただいております税務の問題も含めて、税務当局とも御相談をさせていただきながら、方針を今鋭意検討しているところだというふうに承知してございます。
○宮本(徹)委員 つまり、税務当局と相談しながらということは、これは債務免除益として課税しないということもあり得るんじゃないかということを相談しているということでよろしいわけですね。
○栗田政府参考人 対応策の具体的内容については、現在検討中でございますので、お答えを差し控えさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、顧客の方々が納得をいただけるような形で解決していただくようにというふうに考えておるところでございます。
○宮本(徹)委員 ですから、顧客の方々が納得するためには、先ほど私言いましたけれども、今の時点では二つの大きな妨げになっている問題がありますから、そこをやはりしっかり金融庁がイニシアチブを発揮して解決していくということで対応していただきたいと思いますし、もし税務当局と相談がうまくいかないという話があるんでしたら、これは、前回も提起させていただきましたけれども、必要ならば法整備も視野に入れて、被害者をしっかり救済するという手だてを考えていただきたいと思いますが、この点、大臣、何かございますか。
○麻生国務大臣 これは、個々の債務者に対する具体的な解決策についてコメントするというのはちょっと差し控えたいところなんですが、いずれにしても、金融庁としては、スルガ銀行が個々の債務者に対して、これは税務関係の問題も含みますけれども、可能な限り顧客の理解と納得を得て解決するということを目指しているかなど、適切な対応をしっかり行っているか等々について、これは我々としてはしっかりモニタリングをして、必要に応じて指導してまいらねばいかぬところだと思っております。
○宮本(徹)委員 しっかり、本当に被害者の皆さんの生活を守る立場で頑張っていただきたいと思います。さらに、次、伺っていきたいと思いますが、スルガ銀行以外の銀行はどうなのかという問題があります。この間、メディアでもいろいろなことが報道されているわけですが、投資用不動産関連投資にかかわって、融資関係書類の改ざんというのは、スルガ銀行以外についても金融庁の相談室に寄せられてきた例というのはあるんでしょうか。
○栗田政府参考人 スルガ銀行以外で、投資用不動産融資に関して、苦情相談につきましては、現在詳細に内容を掌握できているわけではございませんけれども、ほかの金融機関についても苦情相談が一定数見受けられるということでございます。
○宮本(徹)委員 一定数見受けられるということですから、何行ぐらいですかね。
○栗田政府参考人 その点につきましては、現在鋭意精査をしているところでございますので、数を正確に申し上げることは、この場では差し控えさせていただきたいと存じます。
○宮本(徹)委員 メディアなんかでは、幾つか銀行の名前も具体的に流れております。金融庁は、昨年十月二十三日に、銀行、信金を対象に投資用不動産向け融資に関するアンケート調査というのを実施しております。私もアンケートの用紙をいただきましたけれども、四十二項目、詳細に聞き取る中身です。持込み不動産業者上位二十社のリストだとか、そういうことも含めて聞くものになっていますが、このアンケートの目的というのは何でしょうか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。御指摘のとおり、金融庁といたしましては、主要行、地域銀行、信用金庫、信用組合を始めとする幅広い金融機関に対しまして、投資用不動産向け融資に関するアンケート調査を実施しております。スルガ銀行によります投資用不動産向け融資につきましては、顧客がその収入や財産状況に比して過大な債務を負うといった顧客保護上の問題、また、顧客が返済不能になるという信用リスク管理上の問題が生じているところでございまして、金融庁といたしましては、今般のアンケート調査を通じまして、こうした問題が他の金融機関においても生じていないかを検証することとしております。
○宮本(徹)委員 他の金融機関にもスルガと同じような問題がないのかという話だと思うんですが、問題のある融資姿勢だとかあるいは不正融資というのは発見されたんでしょうか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。現在、アンケート調査への回答の精査、分析、また、一部の金融機関に対しましてはそれを踏まえたさらなる実態把握を進めているところでございまして、現時点においてお答えすることは差し控えたいと思います。いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、アンケート調査の回答等を踏まえつつ、深度あるモニタリングを行っていく所存でございます。
○宮本(徹)委員 さらなる実態把握の対象になっている金融機関は幾つぐらいあるんですか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。詳細は控えさせていただきますけれども、提出されましたアンケートの内容から、さらなる実態把握、これを個別に進めているところでございます。
○宮本(徹)委員 数も教えていただけないみたいですけれども、一定数あったのかなというふうに思います。私、これは速やかに調査結果を公表をぜひしていただきたいと思うんですよね。必要に応じて、今、さらなる実態把握ということをおっしゃいましたけれども、立入検査だとか行政処分という手だてをとっていただきたいというふうに思います。とりわけ、今回、持込み不動産業者上位二十社のリストの提供だとか、求めているわけですよね。そういうのが、問題だというのがわかれば、それを公表することは次の被害を食いとめるということにもなっていくというふうに思いますので、さらなる被害を防止するという観点で、速やかに社会に提供すべき結果については公表していただきたいと思いますが、いかがですか。
○麻生国務大臣 これは、今ほど参考人の方からも答弁をさせていただきましたが、金融庁といたしまして、いわゆる投資用の不動産向けの融資に関する問題の有無というものを検証せないかぬということで、幅広い金融機関に向けたアンケート調査を、目下、実施をさせていただいております。結果につきましては、回答の全般的な傾向とか、金融機関におけるリスク管理の向上に役立つと考えられているものを中心に取りまとめて公表する予定にいたしております。また、一部の金融機関に対して、アンケート調査への回答等を踏まえて実態把握を進めているところでありまして、今後とも必要な行政的対応というものを機動的に講じてまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 実態把握だとか全体の傾向の発表というのもあるんですけれども、これ以上被害を出さないという観点からも、つかんだ情報の公表もぜひ検討していただきたいと思いますが、その点はいかがですか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。今お尋ねのとおり、このアンケートの結果を踏まえまして、金融機関、あるいは投資家、利用者に参考になる有益な情報、これを整理した上で公表させていただきたいというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 ぜひ積極的な公表をお願いしたいというふうに思います。時間がもうあとわずかしかございませんが、最後に一問だけお伺いします。先ほど来議論がありますけれども、日銀のマイナス金利の影響もありまして、地方銀行三行が赤字に転落する、そして地域金融機関も、顧客の利益を脇に置いて、アパートローンやカードローンあるいは投資信託の手数料ビジネスの拡大というのにこの間走ってきました。こういう顧客の利益を無視した地域金融機関のさまざまなこの間起きてきている問題というのは、やはりマイナス金利、異次元の金融緩和に大きな原因があったというふうに思いますが、その点の大臣の認識だけ最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○坂井委員長 質疑時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。
○麻生国務大臣 超低金利というものの継続などを背景にして地域銀行の経営環境が厳しいというのは、別に宮本さんに言われるまでもなく、私どもの地域にも同じような問題を抱えております、ありますので、知らないわけではありませんけれども。しかし、例えばスルガ銀行で確認されたような不正行為というのが他の地域銀行にもあたかもあるように考えているわけではありません。きちんとした対応をやっておいていただかないかぬという大前提で考えなきゃいかぬのだと思っておりますので、こういったものは、あくまでも経営管理とか業務運営形態、そこが問題なんだと思っておりますので、少なくとも顧客保護とか法令等を遵守するというのは当然なんだと思っておりますので。私どもとしては、厳しい状況であっても持続可能なビジネスモデルというものをみずから構築する、そういう経営姿勢というものが一番根本になければならぬのだと思っておりますので、適切なモニタリングを通して、地域銀行の自主的な経営というものを今後とも期待してまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 終わります。