日本共産党の宮本徹議員は26日の衆院財務金融委員会で、消費税増税と「軽減税率」制度に伴い、政府が導入を狙うインボイス(適格請求書)制度に関し、小規模事業者を経営難に追い込む恐れがあるとして撤回を求めました。
免税事業者は、消費税の還付を受けられるインボイスが発行できず、取引から排除される危険があるため、多くが課税業者への転換を強いられる恐れがあります。宮本氏は、課税事業者への転換で約2480億円の増収を見込む財務省の試算に触れ、根拠をただしました。
同省の星野次彦主税局長は、370万の免税事業者のうち、企業間取引(BtoB)を行う161万業者が課税対象になると答弁。1事業者当たりの売り上げ550万円に対し利益を150万円と試算し、課税事業者への転換で平均納税額が15万4000円に及ぶことを明らかにしました。
宮本氏は、個人向け販売(BtoC)中心の事業者もBtoB取引をしており「より多くが課税業者を選択せざるをえないのではないか」と指摘。星野氏は「BtoCの中でも確かにいる」と認めました。
宮本氏は、売り上げ500万円の業者が消費税を価格に転嫁できない場合、どう消費税を納めるのかと追及。麻生太郎財務相は「価格に転嫁してもらう」と繰り返すだけでした。
宮本氏は、昨年の日本商工会議所のアンケート調査で、消費税を価格に転嫁できる見込みと答えた事業者数は、小規模事業者ほど少なかったとして「価格に転嫁できなければ身銭をきって業者が払わなけらばならない。税制が中小業者の生活する権利を奪っていいのか」と批判しました。

以上2019年2月27日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2019年2月26日 第198回衆院財務金融委員会第3号 議事録≫

○坂井委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。きょうは、消費税の増税、複数税率化に伴って導入されるインボイスの問題から、まず質問させていただきたいと思います。免税事業者は、インボイスが発行できないということになっております。取引から排除されかねないということで、多くの免税事業者が新たに課税事業者になることが強いられることになってまいります。まず初めにお伺いしたいのは、消費税は、そもそも小規模事業者に免税制度を設けているわけですよね。その理由は何ですか。
○うえの副大臣 お答えいたします。消費税の事業者免税点制度は、前々年又は前々事業年度の課税売上高が一千万円以下の小規模な事業者につきまして、消費税の納税義務を免除する制度でございます。これは、制度の公平性や透明性を著しく損なわない範囲内で、中小事業者の事務負担に配慮し、実務の簡素化のために設けた特例措置でございます。
○宮本(徹)委員 事務負担に配慮してということですけれども、税務大学校の教科書の本を見ますと、小規模事業者の納税事務負担にも配慮する必要があるから、事務負担を軽減する措置を設けることには合理性があると。合理性があるとまで書いているんですね。ですから、この合理性のある制度を事実上適用させないという話になっていくわけですから、極めて不合理な制度にしていくという問題だと思います。財務省の資料を見ましたら、軽減税率の財源として、インボイス制度の導入により二千四百八十億円程度の増収を見込んでいるということになっております。この試算の根拠をまずお伺いしたいんですが、免税事業者のうちどれだけの業者が課税業者になると見ているのか、試算の根拠も含めて、教えていただけますか。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。インボイス制度の導入による増収を見込むに当たりまして、免税事業者の数、約四百八十八万者、これは平成二十七年の国勢調査をもとに出している数字でございますけれども、ここから、農協等に出荷する農林水産業、非課税売上げが主たる事業の事業者を除いた免税事業者三百七十二万者程度に対しまして、BツーB取引の割合でございます四割程度を乗じた百六十一万者程度が課税事業者に転換する計算となっているところでございます。
○宮本(徹)委員 BツーBが四割程度だからというお話がありましたけれども、実際は、BツーB中心の業者以外、BツーC中心の業者でも、取引の中ではBツーBが入ってくるわけですよね。例えばスナックなどの飲食業は、一般に飲みに来るお客さんもいれば、会社の交際費で使われるというお客さんもいらっしゃるわけですよね。そうすると、その社用の客を引きとめようと思ったら、BツーC中心の業者であっても、これは当然、課税業者になって、インボイスを発行できるようにならきゃいけないという話になると思うんですが。ですから、実際は、百六十一万者よりも、BツーC中心の業者も含めて、もっと多くの方が課税業者にならざるを得なくなる、こういうふうに思うんですが、違いますかね。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。インボイス制度導入後、免税事業者が実際にどの程度課税事業者に転換するかにつきましては、免税事業者が置かれる状況はさまざまでございますので、なかなか一概に申し上げることは難しいのかと思います。確かに、顧客が消費者である小売業者、BツーCの中にも転換される方もいらっしゃると思いますけれども、基本的には、小売業者相手の場合ですと、インボイスの発行を求められることがなく、取引から排除されることはないと考えられます。また、納入先事業者が簡易課税を適用している場合、納入先事業者はインボイスなしで仕入れ税額控除を行うことができるため、取引から排除されることはございません。そういったさまざまなケースがございますので、一定の仮定として、BツーBの比率、約四割を乗じて計算したところでございます。
○宮本(徹)委員 BツーCからも課税業者にならざるを得ない方がいるというのはお認めになりました。それで、とりあえずきょうは財務省の試算に基づいてお伺いしたいと思うんですが、今、百六十一万業者が課税業者になるというふうに推計しているというお話でした。麻生大臣、そうすると、財務省の試算では、インボイス制度の導入で、これまで免税業者で、新たに課税業者になった場合、平均すると一事業者当たりどれくらいの消費税を負担することになるんですか。
○麻生国務大臣 これは、今言われております増収見込み額の総額、二千四百八十億円程度というものを、先ほど星野主税局長がお答えをさせていただいた、課税事業者に転換する事業者数の見込み数で割ります。すなわち、二千四百八十万割る百六十一万ということになりますと、十五万四千円程度ということになろうかと思われますけれども。この価格への転嫁を通じて最終的に消費者に負担をいただくということになりますので、消費税というものは。これは、事業者が十五万円ふえるというように勘違いされている方が多いですけれども、払うのは消費者が払うわけですから、その点につきましては、価格に転嫁できるというのが極めてこの際重要なところだと思っております。
○宮本(徹)委員 価格に転嫁できるかどうかというのは後で議論させていただきたいと思いますが、十五万四千円、税負担が生じるということであります。それで、その十五万四千円、消費税が新たに課税されるという場合の、その試算の根拠も確認したいんですが、これは、一体全体、平均的に見て、一事業者当たりです、一事業者といいますかね、この十五万四千円の根拠となっている仕入れ率ですね、あるいは粗利、そして課税売上高はどれぐらいだというふうに見て、この試算を出されたんでしょうか。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。インボイス制度の導入による増収額の見込みに当たりましては、まず、課税売上高ですけれども、所得税や法人税等の申告実績をもとに、免税事業者の課税売上高の平均額五百五十万円程度、それから消費税の申告実績をもとに、いわゆる付加価値率でございますが、これを約三割弱、二八%程度と見込んで試算をしているところでございます。
○宮本(徹)委員 そうすると、粗利は、利益はおよそどれぐらいですかね。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。基本的には、付加価値率二八%でございますので、その率が残るというふうに考えていただければいいかと思います。
○宮本(徹)委員 済みません。ちょっと、私、今計算機がないので、ぱっと暗算すると幾らですか。
○星野政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、売上高五百五十万程度でございますので、約三割、百五十万程度かと思います。
○宮本(徹)委員 つまり、課税売上高五百五十万程度、粗利、利益は百五十万程度、それで消費税の負担は十五万四千円新たにやってくる。私、これは、消費税を価格に転嫁できなかったら大変大変重い負担だと言わなければいけないというふうに思います。先ほど大臣からは、これは全部、消費税、価格に転嫁していただくんだというお話がありましたが、実際問題は、消費税は価格に転嫁できるのかという重大問題がずっとこの消費税はあるわけですよね。経産省の直近の調査でも、消費税を全て転嫁できている、こうお答えになったのは、BツーBで八七・三%、BツーCで七五・四%、残りは、一部転嫁か全部転嫁か、あるいはみずから経営戦略の関係で転嫁していないかという答えになっているわけですね。さらに、BツーCのサービス業でいえば、全て転嫁できていると答えたのは六三%。消費税増税からもう五年近くたつのに、これが政府の調べた状況なわけですよね。消費税を価格に転嫁できずに、お客さんから、相手から預かっていない場合は、これはどうやって消費税を納めるんですか。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。消費税、価格への転嫁を通じて最終的には消費者に御負担いただくことが予定されている税でございまして、事業者の方々が消費税を価格に転嫁できることは極めて重要と考えております。政府といたしましても、消費税率の引上げに際しまして、転嫁対策特別措置法に基づいて、買いたたき等に対して公正取引委員会などが指導、勧告を適切に実施する、社会保障と税の一体改革の趣旨等を国民の皆様に御理解いただけるよう広報を行うなど、省庁横断的な取組を行っているところでございます。現在の状況について、先ほど先生からも御紹介ありましたけれども、昨年十二月に中小企業庁が実施した最新の消費税の転嫁状況に関するアンケート調査によりますと、全て転嫁できていると回答した事業者、事業者間取引では八七・三%、消費者向け取引では七五・四%であった一方で、全く転嫁できていないと回答した事業者は、事業者間取引で二・四%、消費者向け取引では四・二%という状況でございまして。こういう状況を踏まえて、いずれにいたしましても、引き続き、事業者の方々が消費税を価格に転嫁できるよう、消費税転嫁対策特別措置法に基づいてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 私は、転嫁対策をどう進めるのかという質問をしたわけじゃないですよ。転嫁が実際できていない現状があるわけですよね。消費税を価格に転嫁できていなかったらどうやって消費税を納めるんですかというふうにお伺いしているわけです。大臣、どうですか。
○星野政府参考人 繰り返しになりますけれども、消費税は価格に転嫁していただくということを予定している税でございまして、事業者の方々が消費税を価格に転嫁できるように政府としては取り組んでいきたいということでございまして、先ほど数字を御紹介したとおり、適切に転嫁がなされている比率はかなりの程度高いというふうに認識をしております。
○宮本(徹)委員 ちゃんと通告しているんですから、答えてくださいよ。転嫁対策について聞いているわけじゃありません。実際に、転嫁できていない状況が経産省の調査でも明らかになっているわけですよね。消費税が価格転嫁できていない場合は、どうやって消費税を、これは業者は納めるんですか。大臣、経営者ですからおわかりだと思いますが。
○麻生国務大臣 これはもう、事業が、かれこれ二十年たちますからね、五年の話じゃありませんから、最初の話からですから。たった、ついこの間みたいなことを言っておられますけれども、消費税が始まってもう三十年ですから、よく御理解の上で言っておられるんだと思いますけれども。滞納が発生する原因というのは、これは、個々の納税者の、事業者の状況とか資金繰りなど、さまざまな事情によるというのは、いろいろなことがありますから、確たるこれだということを申し上げるわけではありませんよ。ただ、消費税の滞納につきましては、これは、適正かつ公平な、いわゆる賦課というもの及び徴収というものを実現せないけませんので、期限内納付に関する広報、周知等々滞納の未然防止策を徹底する。当然のことだと思いますし、滞納となった場合、個々の事情に即しつつも、法令に基づき適切に滞納処分を行わさせていただくということになろうかと思いますので、消費税滞納の未然防止というものと整理促進というものに対しては、引き続き、進めていかねばならぬと思っております。
○宮本(徹)委員 ですから、滞納した場合は滞納処分ということで納めていただくんでしょうけれども、滞納に至って延滞税が発生したら大変だからということで、消費税を価格に転嫁できなくても、業者の皆さんは納めるんじゃないですかね。納めている方はたくさんいらっしゃると思うんですけれども、消費税が価格に転嫁できていない場合は、どこからその原資を持ってくるんですか、業者の皆さんは。
○星野政府参考人 消費税につきましては、仕入れをして、それで売上げが立ちまして、その差額について消費税を納めていただくということになりますので、そこは御商売をされている中で、適切に転嫁をしていただいて、適切に納税をしていただくということが、それがその制度の予定しているところだというふうに申し上げたいと思います。
○宮本(徹)委員 さっきから同じことしか答えられないわけですけれども、転嫁対策を聞いている話ではないんですよ。価格に転嫁できなくても、皆さんは消費税を納めろというわけでしょう。その場合は、利益があれば利益を削るということですし、利益が出ていなければ、いろんなものを削って削って削って納めるということをやるしかないんじゃないですか。私は、本当にこの消費税の問題というのは根本的な欠陥があると思っていますよ。先ほど大臣は、五年じゃなくて三十年だという話もされましたが、三十年たっても価格に転嫁できないというのが、事業者が残され続けているわけですから、価格に転嫁できない事業者は身銭を切って消費税を納めなさい、これは税のあり方としては根本的に間違っているというふうに思います。日本商工会議所が昨年秋にアンケート調査をやっていますが、消費税が転嫁できる見込みと答えたのは、小規模な事業者ほど少なく、一千万円以下の事業者では約五割。増税されたら価格転嫁できるかと聞かれて、五割ですよ。価格に転嫁できなければ、身銭を切って業者が払わなければならないということになるわけですよね。ですから、インボイス制度を導入して、零細業者がいろんな事情から価格に転嫁できないケース、たくさんあるわけですよ。小規模な事業者ほど多い、BツーCほど多い、あるわけですよね。その際に、価格に転嫁できなくても、身銭を切って納めよという話になっていくわけですよね。これは、先ほどありましたけれども、利益は百六十五万程度の事業者に十五万円、価格に転嫁できなくても納めよという話になるわけですよ。これは余りにもむごい税制じゃないですかね、大臣、そう思われませんか。
○麻生国務大臣 これは、見解が全然違うんだと思いますので。では、納めない人たちばっかりになったときには、消費税は全然入ってこないという前提になった場合、では、きちんと納められている人に対しては公平さを欠くということになる。いろいろなことが言えると思いますので、やはりこれはいただく、きちんとして、そういったルールで決まっておりますので、そういったものをいただかれるように努力をされねばいかぬということで、二%分いただくという、いただけないのであれば売らないとか、それはいろいろな形でその商売をやっておられる方々、商売をなさったことがおありなのかどうか知らぬけれども、そういうものだと私どもは思っております。
○宮本(徹)委員 今まで、一千万円までの事業者については法律として免税制度を消費税については設けてきたわけじゃないですか。それが、今度のインボイス制度導入によって、今まで免税だ、事務負担はかけないよと言っていた事業者まで課税転換せざるを得ないということになるわけですよね。ですから、そういう方々に、消費税が上乗せできなくても身銭を切って納めなさい、こういうことをやって、本当に零細業者の皆さんの生活をやっていく権利を踏みにじるようなことをやるのは、私は絶対間違っていると思いますよ。だって本当に、麻生大臣の周りにも零細業者の方、たくさんいらっしゃると思いますが、頭に思い浮かべていただいたら、本当に全部消費税を価格に上乗せできるのか、上乗せできない方々に、こんな少ない利益から消費税を納めろと言うのか。私は、やっちゃいけない道だと思いますよ。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。事業者免税点制度とインボイス制度の関係についてのお尋ねでございますけれども、まず、事業者免税点制度は、冒頭も申し上げましたとおり、制度の公平性や透明性を著しく損なわない範囲内で、中小事業者の事務負担に配慮し、実務の簡素化のために設けた制度でございますけれども、欧州諸国を始めインボイス制度を導入している諸外国におきましても、日本の事業者免税点制度と同様の制度が設けられているところでございます。インボイス制度は、売り手が買い手に対して正確な適用税率、税額を伝える仕組みとして導入するものでございます。今般、複数税率のもとにおきましても、例えば、売り手が軽減税率で申告し、買い手は標準税率で仕入れ税額控除をするといった食い違いを防ぐことができる仕組みであると考えております。また、インボイス制度によりまして税額が明確になることから、中小事業者にとっても価格転嫁が行いやすくなるといった指摘もございます。他方、インボイス制度を導入すると、免税事業者が取引から排除されるのではないかなどと懸念する声があることは承知をしておりますけれども、先ほども申しましたとおり、例えばBツーC取引を行う小売事業者は、顧客である消費者からインボイスの発行を求められることがありませんので、取引から排除されることはないなど、個々の免税事業者への影響はさまざまであると考えております。政府としては、従来の免税事業者が課税事業者への転換の要否を見きわめながら円滑に対応を決められるように、インボイス制度の導入まで四年間の準備期間を設けることに加えまして、そこから六年間、さらに免税事業者からの仕入れについて一定の仕入れ税額控除を認めることといたしておりますし、また、課税転換をする事業者の事務負担につきましては、レジ補助金を拡充し、インボイスにも対応できるための機能改修に対する支援を行うといったこと、また、簡易課税制度を活用すれば事務負担が大きく軽減されるものと考えておりまして、課税転換する事業者に対してしっかり支援をしてまいりたいと考えております。引き続きインボイス制度の周知広報に努めまして、万全の対応を行ってまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 長々いろいろなことを、聞いていないことも含めて答弁されましたけれども、導入まで四年ある、それから六年間も経過措置をとるという話ですけれども、時間をかけたらこの問題は解決するという話じゃないじゃないですか。どれだけ時間をかけても、消費税の価格転嫁の問題、あるいはインボイスが発行できなければ取引から排除されるという問題、これは解決しないわけですよ。それから、よその国ではやっているという話をされましたけれども、別によその国がやっているからといって、日本までやる必要はないわけですよ。そもそも、こういう、本当に少ない少ない利益の中でも地域経済を支え、町の人たちの暮らしを支えている業者の皆さんを本当に苦しめるような制度を導入しなきゃいけないような複数税率そのものを私は見直す必要があると思いますよ。このことを強く申し上げておきたいと思います。二つ目、ポイント還元について質問させていただきたいと思います。来年度の予算で、キャッシュレス・消費者還元事業に二千七百九十八億円の予算が計上をされております。この目的は、中小企業対策なのか、景気対策なのか、それともキャッシュレス化推進対策なのか。目的は何なんでしょうか。
○石川大臣政務官 お答えいたします。今回実施する予定のポイント還元措置の目的の問いでございますけれども、消費税率の引上げの影響を受ける中小・小規模事業者の支援と、それに伴う引上げ前後の需要の平準化、及び、他の先進国に比べ我が国が立ちおくれているキャッシュレス取引を加速し、生産性向上や消費者利便の向上を図ることとしております。このため、消費税率の引上げ分を単にカバーするだけでなく、更に消費を喚起する観点から、期間を限定して、五%という需要標準化策として十分と考えられる還元率で、キャッシュレス決済で行ったポイント制度を行うとしております。導入に当たってのさまざまな中小企業の皆様への支援に対しましては、後ほどの問いがございましたらお答えいたします。
○宮本(徹)委員 まず、キャッシュレス化推進の効果についてお伺いしたいと思うんですが、今回のこの対策で中小・小規模事業者のうち何%の人が新たにキャッシュレス決済を導入すると見積もっているのか。全体として中小・小規模事業者の何%にまでキャッシュレス決済が普及するというふうにごらんになっているんですか。
○石川大臣政務官 今後何%のキャッシュレスが普及されるのかということでございますけれども、まず、今回のキャッシュレス・消費者還元制度につきましては、消費者への還元に係る費用として千七百八十六億円、端末導入手数料の補助など中小零細企業の皆様へのキャッシュレス対策支援については三百二十九億円、支援策の広報、システム改修費等として六百八十三億円計上しているところでございます。そこで、消費者への還元に係る費用一千七百八十六億円につきましては、対象となる中小・小規模事業者の売上高に対しまして、主要な決済事業者などに対する聞き取り調査も踏まえまして、足元のキャッシュレス比率の伸びなどを乗じて試算しているところでございます。したがいまして、予算額を今回試算するに当たりましては、新規に参加する中小・小規模事業者の数などについて積み上げていないため、お答えしかねるところでございます。いずれにいたしましても、より多くの中小・小規模事業者の皆様に御参加いただけるように、制度の周知を徹底してまいりたいと考えているところです。
○宮本(徹)委員 よくわからないんですけれども、積み上げもせずにどうやってこの予算額が出てきたのか、さっぱり理解できないですね。ポイント還元の額にしろ、さらにはお店が導入を新たにするのに対しても補助の予算をつけているわけでしょう。何の根拠もなく予算額を見積もったんですか。
○藤木政府参考人 お答えを申し上げます。政府として、二〇二〇年代半ばまでにキャッシュレス決済の比率を四割程度という目標を立てているわけでございます。これは未来投資戦略二〇一七等で書いているわけでございますが。したがって、政府の目標としては、取引に占めるキャッシュレス決済の比率ということで掲げてございます。今回の対策につきましても、そういった考え方から、売上高に対してどれくらいのキャッシュレスの取引が行われるかという比率に基づいて試算をしているというところでございまして、具体的な店舗数ということについて今回積み上げているということではないということでございます。
○宮本(徹)委員 いや、驚きですね。キャッシュレス決済の店舗に導入する補助の予算を組んだけれども、その店舗の数は見積りもしていないと。めちゃめちゃじゃないですか。どうやって出てきた数なのかというのが全く説明になっていないと思いますので、後で試算の根拠を出していただきたいというふうに思います。いずれにしても、先ほど話した、政府の目標は四割だから、それに相当するぐらいのものだという話ですから、その程度ということになれば、逆に言えば、初めからキャッシュレス決済に参加できない小規模事業者、零細業者がたくさん残される、そういうことを想定しているという理解でいいわけですね。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。先ほど申し上げました、二〇二〇年代半ばまでにキャッシュレス決済比率四割程度というのは、小売売上高に対する四割程度のキャッシュレスが行われるということでございます。当然のことながら、キャッシュレスの対応をしているお店でも、全てがキャッシュレスで支払われるわけではないということでございますので、今の御指摘でおっしゃるように、四割が対応して、残りの六割が対応していないということではないというふうに思っております。
○宮本(徹)委員 では、零細業者にあまねく普及されるんですか。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。先ほど政務官から御答弁申し上げましたように、今回の事業を含めて、なるべく多くの事業者の方にキャッシュレス対応を進めていただきたいというふうに考えているところでございます。
○宮本(徹)委員 全く何の数の根拠も出てこなくて、議論にならないわけですけれども、恐らく、キャッシュレス決済に参加しない零細業者はたくさん残るというふうに思いますよ。結局、キャッシュレス決済を導入したのも、これも私、昨年の国会でも言いましたけれども、手数料はかかるわけですよね。その手数料を補うだけの売上げの増だとか利益の増がない限り、やはり現金商売を続ける方というのはたくさんいらっしゃるというふうに思いますよ。しかし、今回、こういう制度を、ポイント還元というのを政府が旗を振ることによって、現金商売を続けようとしたら、お客が奪われるわけですよ。ポイント還元制度によって消費者がお店を選別する、その選別から、今まで選ばれたのに漏れるという業者も出てくるわけですよ。そういう中で廃業に追い込まれるところだって出かねないんですよ。そういう、本当に、一つ一つのお店のなりわいがかかった問題だという自覚があるのかというのを私は伺いたいというふうに思いますが、いかがですか。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。まず、キャッシュレス決済を導入することのメリットという観点から申し上げますと、一つは、これはコストの面でございますけれども、例えばレジ締めに必要な手間でございますとか、こういった現金の取扱いに関する直接間接のコストを減らして、店舗の生産性を高めることができるという面もあるというふうに考えておりますし、また、昨今、海外で急速にキャッシュレス決済が普及しているという中で、日本を訪れる外国人観光客の約七割の方が、キャッシュレスがあればもうちょっとお金を使ったというような回答をなさっているというアンケートもございまして、こういった消費拡大というような効果も見込まれるというふうに考えてございます。もちろん、キャッシュレス決済を導入するに当たって、手数料というものが必要になってくるわけでございます。それも、水準に関しては、さまざまな水準があるわけでございますが、そういうものと見比べた上で、それぞれメリットがあるというふうにお考えの事業者の方については、今回の事業においてぜひ導入を進めていただきたいというふうに思っているところでございます。
○宮本(徹)委員 メリットがないところは導入しないという判断をすると。そういう判断をしたら、お客は奪われるということなんですよ。本当に、こういうことを政府がやっていいのかということですよ。ポイント還元制度で、ある意味業者の淘汰を進めるようなことになりかねない、そういう話をたくさん、町を歩いていても聞きますので、警告しておきたいと思いますし、私は撤回を求めたいと思います。そして、先ほど、キャッシュレス化したらいいことがいっぱいあるんだというお話を経産省はやられるわけですが、バラ色な道では決してないですよ。導入コストは政府が補助をするという話です。だけれども、手数料は発生します。さらに、手数料だけじゃないですよね。通信費用なんかもかかるということになるわけですよね。ちょっとお伺いしたいんですけれども、キャッシュレスの決済を導入した場合、今度の制度で、売上げというのは平均的にどれぐらい伸びるとか、そういう計算というのはやられているんですか。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。先ほど申し上げましたように、キャッシュレス導入によってもたらされるメリットというのは、それぞれのお店の状況によって違う。コスト削減にきくという場合もございますし、売上げに期待されるという面もあるわけでございますので、それぞれ、どの程度伸びるかということについて一概に申し上げることは困難であるということでございます。
○宮本(徹)委員 つまり、導入したって売上げがふえるって保証はありませんよということですよね。確認しておきます。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。当然、御商売のことでございますから、キャッシュレスというツールを導入したから必ずふえるというようなことを保証できるという話ではないと思っております。
○宮本(徹)委員 つまり、売上げがふえるわけでもない、そのような保証もできませんと。ただキャッシュレスをやみくもに推進して、お店からすれば、手数料と維持負担だけがやってくるという話じゃないですか。本当に私は無責任な政策だというふうに思いますよ。日本人の中では、やはり現金商売というのは根づいてきているんですから、そこはやはりちゃんと私は見なきゃいけないと思いますよ。結局、中小企業対策といいながら、売上げがふえる保証もありません。どこが中小企業対策なのかという話であります。それから、私が本会議で質問したとき、総理からの答弁でこういうのがありました。QRコードを一枚置くだけで導入でき、事業者の維持コストがほとんどかからないQR決済、こういう話があったんですね。QRコードの決済を導入したら、維持コストは確かにかからない方法もあるようですが、しかし、消費者の側はスマホかタブレットが大体必要になるんじゃないですか。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。QRのコードをお店の方に張っておいて、それを消費者の方に読み取っていただいて決済するという方法のことだと思いますけれども、それは、最近のまさにスマホであったりタブレットであったりの普及を受けて、そういうものが便利であるという消費者の方がふえてきているということに伴って普及しているというふうに考えているところでございます。
○宮本(徹)委員 つまり、事業者の維持コストが安いというふうに言ったQRコード決済の場合は、消費者の側にスマホかタブレットが必要になるわけですよね。これは、持っていない高齢者はたくさんいらっしゃいますよ。そして、高齢者が多い地域、東京なんかでも、昔、大規模に開発された団地なんというのは、もう本当に高齢者が中心という地域もたくさんふえてきているわけですけれども、そういうところの周りにあるお店なんかは、QRコード決済の仕組みを設けたからといって、じゃお客さんがほいほいやってくるかといったら、やってこないわけですよね。ですから、事業者に維持コストがかからない仕組みというのは、地域によっては、お客さんがやってくる道ではないということなんですよね。そして、スマホを持たない高齢者の場合は、Suicaだとかnanacoだとかという形の、現金をチャージして使う決済というのがキャッシュレス決済と考えられると思いますが、こっちは、お店の方の維持コストは、QR決済のようにほとんどかからないというわけにいかないわけですよね。決済手数料以外に、お店の側にアイパッドやタブレットが要ったり、通信施設というのが必要になるわけですよね。それに見合う売上高の増が見込めるかといったら、それは保証できないというのがさっきの話だったわけですよ。麻生大臣、ですから、いろんな決済の仕組みもありますよ。ですけれども、実際一つ一つの決済の仕組みを見ても、手数料がかかる、維持費がかかる、あるいは高齢者には向いていない、こういうどれもこれもいろんな弱点があるというふうに、私もいろいろ話を聞いて思っているんですよね。そうすると、本当にこのキャッシュレス化を推進して、実際は、いろんな施設に導入したけれども、売上げが伸びずに利益が減っちゃった、こうなった場合は、誰が一体今度の制度で責任をとられるんですか。これは大臣が答えてください。
○麻生国務大臣 高齢者は、今までどおり現金でやられたらどうです。何か高齢者が全て除外されるような感じに思っておられるように聞こえますけれども、今までどおり現金でなさったらよろしいということだと思いますが。それから、QRコード等々を利用するお客さんというものが、今までは使えないところが、QRコードが使える、クレジットカードが使えるんだったら、そこの店で買おうという人も来るかもしれぬということだと思いますので。それは、店を商売される方の判断だと思いますが。
○宮本(徹)委員 高齢者は、現金を使われる方がたくさんいらっしゃると思いますよ。大臣のおっしゃるとおりですよ。ですけれども、同時に、キャッシュレスの決済の仕組みを入れたら、手数料そして維持コストがかかるわけですよ。それにふさわしい売上げの増の保証はできないと経産省からも答弁がありました。ですから、利益が減るということが大いにあり得るんじゃないですか、大臣。
○麻生国務大臣 私らは自由主義経済の中で商売をしてきましたのでね。統制経済でもなければ、自由主義経済でやっている、私らは。したがって、そういったもののコストを、かかるということを計算して、それによって利益が、別の売上げがふえるであろうと思って、その設備を入れる入れない、それはその店が判断をされるということだと思いますが。これが私どものやってきた、今までの商売はそういうものだと思います。
○宮本(徹)委員 だから、私は、本当に自由主義経済だというんだったら、自由にした方がいいと思うんですよ。今回みたいに、上から、五%ポイント還元、税金を投入してこういう仕組みを設けるから、大きな問題が私は起きているんだと思いますよ。キャッシュレス決済を導入しなければお客はとられてしまう、キャッシュレス決済を導入したら手数料や維持費がかかって、もしかしたら利益は減るかもわからない。自由主義経済だというんだったら、無理やり税金を投入して、こういう、業者に選びようのない地獄の二択を突きつけるようなことは私はやめるべきだというふうに思います。更にお伺いしますけれども、このポイント還元、政府が税金を注いでやるのは九カ月間ということですが、その九カ月後にどうなるのかという問題もお店にとってあります。キャッシュレス決済を導入して、お客さんが、高齢者は現金で続けているかもわからないですけれども、お客さんがキャッシュレスにかなり、政府の見通しでは変わるということですから、一定のお客さんがキャッシュレスになっています。そうすると、九カ月後にやめようと思ってもやめられないという事態が起きるわけですよね。そうすると、政府のこの補助の期間が終わったら、決済手数料は決済業者と自営業者の間で決まるということになってまいります。現在は、クレジットカードの利用手数料が五%だったり七%だったり、こういう高い負担を強いられている自営業者もいらっしゃいます。飲み屋さんなんかは、結構、七%とかというのも、お話を聞いたりもします。そうすると、この政府の九カ月間のポイント還元の期間が終わった後に、決済業者から手数料の引上げを求められたら業者は大変困ることになるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○石川大臣政務官 お答えいたします。キャッシュレスの手数料の負担について、やはりそういうお声が、重いという指摘があるのは私どもも承知しているところです。このため、今回の制度におきましては、実施期間中に手数料が三・二五%以下である場合に消費者還元の支援を行うという条件でございまして、実施期間終了後の手数料率の取扱いについても、事前に提示することを求めております。今回の制度を通じまして、手数料の比較的安価な決済手段も含めた多様な決済事業者が参加すること、また中小・小規模事業者にその参加決済事業者の情報を丁寧に提供することで、決済事業者間の市場競争が促進をされて、制度終了後も加盟店にとって利用しやすい手数料水準が提供されていることを期待しているところでございます。
○宮本(徹)委員 期待、願望だけ語られるわけですけれども、初めの九カ月間は三・二五以下のところだけですよ、そのうち一ポイントは政府が補助しますよ、だから手数料は二%程度ですよという話ですけれども、九カ月間が終わった途端にこれは少なくとも三・二五までは上がるわけですよね。あるいは、場合によっては、今キャンペーン期間で決済手数料ゼロ%ですと一定期間やっているところもありますよ。そういうところは、そんなゼロ%でビジネスモデルが成り立つはずないですからね、今設備投資だとかいろいろなことをやって赤字を出しているところもありますけれども、一定期間たったら引き上がるわけですよね。いつまでも安い保証というのは、これは私はないというふうに思います。いずれにしても、今回のキャッシュレスの場合のポイント還元という仕組みは、私はどう考えても中小企業対策という名には値しないと思いますよ、大臣。これは、中小企業対策じゃなくて、決済業者支援策であって、キャッシュレス決済の販売促進策にすぎないんじゃないですか。違いますかね。
○うえの副大臣 お答えいたします。ポイント還元事業は、中小・小規模事業者の店舗において、キャッシュレスで決済を行った事業者に対し、ポイント還元を実施することで中小小売店における消費の喚起を後押しすることを目的としています。キャッシュレス取引を普及させることで、中小加盟店にとって、レジ締めの手間の削減等によりまして生産性向上というメリットがあると承知をしております。中小・小規模事業者対策としての性格を有することについて、疑いはないと考えています。
○宮本(徹)委員 それは本当に、ぜひ町の商店の声を聞いていただきたいと思いますよ。本当に、戸惑いの声、憤りの声、私はたくさん聞いていますので、これは見直していただきたいと思います。それからあと、同じキャッシュレス、ポイント還元ですけれども、ちょっと話題をかえますけれども、キャッシュレスのポイント還元の仕組みを設けたことによって、かなりのお店がキャッシュレスを導入するということになると思いますが、今後懸念される問題があります。先週、アマゾンが、アマゾンポイントの還元について、出店している店舗の負担で一律一%のアマゾンポイントの負担を求めるというのを一方的に出店業者に通知をしました。私は、そのメールも、業者の人からこういうのが来たんだというので持っていますけれども、出品者様各位というので、一方的にメールで通知がやってきたわけですよ。けさの閣議後の記者会見で、経産大臣が、これは公取に対して調査をしなきゃいけないという話もされたということも伺いましたが、きょうは公正取引委員会にも来ていただきましたけれども、こういう一方的に出店者の側に対して、出店者側の負担でポイントを負担せよ、そしてアマゾン側が勝手に全部一ポイントつけちゃうわけですよね。こういうのは優越的地位の濫用そのものじゃないんですかね。
○東出政府参考人 委員の御指摘のようなことにつきましては、私ども報道等で承知をしておりますけれども、個別の事案のことでございますのでお答えは差し控えますが、ただ、一般論として申し上げますと、自己の取引上の地位が出店者に優越しているオンラインモール運営事業者、これが、オンラインモール利用の拡大を図るために取引の相手方に対しまして不当に不利益を与えるような仕方で取引条件を変更するというような場合には、優越的地位の濫用ということで独占禁止法上問題が生じるおそれがあるというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 一方的にメールで通知をしているわけですよ、取引条件。重要なお知らせ、お客様のよりよいお買物体験に向けたアマゾンポイントプログラムの変更について、二〇一九年五月二十三日木曜(予定)より、amazon.co.jpにおける全ての出品商品の販売価格に対して最低一%のアマゾンポイントを付与するようアマゾンポイントプログラムを変更いたします、出品者様にはこの変更を御考慮の上価格を設定いただけますようお願い申し上げますと。これは、相談して何かやってという話じゃないですからね。文字どおり一方的に一片のメールの通知で出店者側に負担を求める、こういうやり方は極めて問題だと思いますが、その点どうですか。
○東出政府参考人 繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、個別の問題、個社に対することにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。繰り返しになりますけれども、優越的地位にある者が取引の相手方に対しまして不当に不利益を与えるような仕方で取引条件を変更するということは、優越的地位の濫用ということで独禁法上問題が生じるおそれがあるというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 同じ答弁しか返ってきませんが、けさの会見で世耕大臣がおっしゃったとおり、これはもう調査は開始されるということでいいわけですね。
○東出政府参考人 世耕大臣の発言につきましては、私ども報道等で承知をしておりますけれども、個別の会社に対する対応につきましてはお答えを差し控えさせていただきます。
○宮本(徹)委員 大臣が個別の会社の名前を出してやっているのに、どうしてそれも言えないのかなというふうに思いますが。私、実は、今回のアマゾンのことを見て、今回のキャッシュレス、ポイント還元の問題とこれはつながってくる問題だなと思ったんですよね。実は、今、コンビニも独自のポイント還元、やっているところが結構あります。コンビニによっては、ポイント還元のポイント分の負担はコンビニ本部がやっているところもあるわけですよね。一方で、コンビニ本部が負担せずに、フランチャイズ店に対して、付与するポイント分のお金はオーナー負担にしているところもあるわけですよ。ですから、今回、たくさんの中小業者も含めて、キャッシュレスのいろいろな決済の仕組みのところに加盟店として入っていくということになります。そして、今政府が先頭に立ってポイント還元をやる、負けじといろいろなところがポイント還元をどんどんどんどん打っていく。政府のポイント還元に合わせて、更に、お客の獲得競争のために、独自のポイント還元をキャッシュレスの業者あるいは取引先が、ポイントを付与する側が、ポイントの大もとのところが、加盟店に対して、あるいは出店側に対して求めていくということも大いに起き得るんじゃないか。そういう懸念はあるんじゃないですかね。
○藤木政府参考人 お答え申し上げます。さまざまな小売店あるいはチェーン店において、ポイント還元といったような方法で販売促進が図られるということは一般的なこととしてあり得ることでございまして、そういったことをやって消費を喚起していくということ自身は、それぞれの御商売の判断であるというふうに思っております。ただ、それに当たって、先ほど来公取から御答弁ありますように、優越的地位の濫用等、こういった問題が生じないようにやっていただくということが重要ではないかと思っております。
○宮本(徹)委員 優越的地位の濫用にならないようにやれという話ですけれども、現にもう優越的地位の濫用でどんどんやられているわけですね。コンビニ業界でもやられている、アマゾンでもやられている、それ以外のところでもどんどんどんどんやられているわけですよね。ただ、それが是正されたという話、私は聞いたことがないわけですよ。そういう中でポイント還元競争というのがどんどんどんどん広がるということになったら、これは、結局、体力の小さいところから倒れていくということをもたらす懸念もあるんじゃないですかね。
○藤木政府参考人 先ほど申し上げましたように、いろいろな御商売の競争の中で、販売促進の一つの方法としてポイント還元を行う。売上げ全体にわたって還元を行うという場合もございますし、商品を限って、あるいは期間を限って、さまざまなやり方もあろうかと思っております。また、ポイント還元以外の方法でのさまざまな競争の態様というのもあるように考えておりまして、必ずしもそれが直ちに競争環境をゆがめるということではないというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 競争環境は、この五%ポイント還元を政府がやっている時点で大きくゆがめているというふうに思いますが、本当に小売業界は、今回の制度をきっかけに、過剰なポイント還元競争、値引き競争が起きるんじゃないかと大変懸念されています。その際に本当に一番割を食うのは中小零細業者になっていくということだと思います。本当にこの制度は問題だと重ねて言っておきたいと思います。残り時間が少なくなってまいりました。ポイント還元は、大変消費者の中でも不公平だということが指摘されております。低所得者ほど負担が重い消費税を増税して、その対策として、多額のカード決済が多い人ほど還元されるポイント還元ということになっております。麻生大臣にも一つお伺いしたいんですけれども、麻生大臣の政治団体の報告書を見ますと、飲食店での会合の費用というのも大変見受けられるわけですね。百何万円とかという支出なんかも一晩であったりもしますが、こうした支出は現金で払っているんでしょうか、それともクレジットカードだとか、キャッシュレスでお払いなんでしょうか。
○麻生国務大臣 政治資金団体としてではなくて、個人としての支払いにつきましては、これは現金を使う場合と、クレジットカードを使う場合と、両方あろうと思いますが。
○宮本(徹)委員 個人として支払っているんじゃないと思います。素淮会ですかね、素淮会の政治資金の届出のやつを見させていただきましたけれども、有限会社オフィス雀部だとかにいろいろ書いてありますけれども、多分、あれは個人としての支払いじゃないですよね。政治資金として、政治資金団体として支払っているから載っていると思うんですけれども、それは現金でお支払いなのか、キャッシュレスでお支払いなのか。
○麻生国務大臣 銀行振り込みなんじゃないですかね。
○宮本(徹)委員 そうですか。銀行振り込みでいろいろなものをやられているということですか。わかりました。いずれにしても、いろいろなところに銀行振り込みで払うというやり方は、私は余り食べるときにやったことがないものですから驚きましたけれども。いずれにしても、消費税を増税しながら、高額所得者の方がたくさんの飲食に使う、あるいは高額の宝石を買う、ブランドバッグを買う、これをキャッシュレスでやれば多額の還元が行く。それで、先ほど麻生大臣は高齢者の方は現金でやればいいというお話をされましたけれども、麻生大臣が現金でやればいいという方々に対しては何の還元もない、消費税増税だけがやってくる。格差を広げるものだと言わざるを得ないというふうに思います。もう一問聞こうと思いましたけれども、時間になりましたので、これで終わります。続きはまたあしたやらせていただきます。