防衛装備に最大10年の長期契約を認める防衛調達特措法を5年延長する改定案が8日の衆院安全保障委員会で、自民、公明両党などの賛成多数で可決されました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党は反対しました。
 防衛調達特措法は、財政法で5年以内とされている国庫債務負担行為を、自衛隊の航空機や艦船などの防衛調達については10年まで可能とするもの。今回の改定で2015年制定の現行法の期限をさらに5年延長します。
 日本共産党の宮本徹議員は採決に先立つ討論で、財政法制定時に国会議員の任期をふまえ国庫債務負担行為の年限を3年とした経緯にふれ、10年先まで将来の軍事費を先取りすることは、「国会の予算審議権を侵害し、憲法の定める財政民主主義に真っ向から反する」と厳しく批判しました。
 宮本氏は、長期契約を含む防衛装備の大量調達による財政の硬直化に言及。政府が昨年末に史上最大の軍拡計画を閣議決定し、F35戦闘機などの米国製兵器の大量購入を計画していることを挙げ、「財政のさらなる硬直化を招き、国民生活の関連予算を圧迫することは明らかだ」と批判しました。

 日本共産党の宮本徹議員は8日、衆院安全保障委員会で、護衛艦「いずも」の空母化は憲法違反だと批判しました。
 「いずも」で米軍F35Bの発着訓練を考えているという岩屋毅防衛相に対し、宮本氏は、領有権をめぐり係争中の南シナ海での日米共同訓練や、北朝鮮情勢が緊迫していた当時のような米空母機動部隊との大規模共同訓練への参加は可能かと質問。岩屋防衛相は「日本として主体的に判断していく」と答え、否定しませんでした。宮本氏は憲法が禁じる「武力による威嚇」になると厳しく批判しました。
 さらに宮本氏は、安保法制に基づく重要影響事態や国際平和共同対処事態で、「いずも」から米軍F35Bが空爆に飛び立つこともありうると指摘。岩屋氏は「排除されない」と認めました。
 宮本氏は、1972年に防衛省の久保卓也防衛局長(当時)が、攻撃機を搭載し海外の領域を攻撃する任務を与えられるものは「攻撃型空母に変質する」と答弁していたと指摘し、「いずも」から出撃した米軍F35Bが海外の領域を攻撃すれば、政府自身が憲法上持てないとしてきた攻撃型空母に変質すると追及しました。
 岩屋氏は、「後方支援であり、武力攻撃とは一体化しない」などと答弁。宮本氏は、国際的に通用しない議論であり、日米安保法制下での「いずも」の空母化は、攻撃型空母への変質そのものだと批判しました。

以上2019年3月10日付赤旗日刊紙より抜粋