日本共産党の宮本徹議員は25日、衆院の決算行政監視委員会で、垂直離着陸機CV22オスプレイの危険性について政府の認識をただし、米軍横田基地(東京都福生市など)への配備強行は許されないと迫りました。
 宮本氏は、自衛隊の航空総隊司令部が横田基地に移転(2012年)される際、福生市と防衛省との間で「これ以上の基地機能の強化はしない」との「約束」があったことを示し、「市長との約束を破るのは信義則にもとるものだ」と追及しました。
 中谷元・防衛大臣は「(約束があったとの)報告は受けている」と認めながらも、「地元に対して説明し、理解を求めていく」としか答弁できませんでした。
 米ハワイでのオスプレイ墜落事故(18日)を受け、福生市はじめ橫田基地周辺の住民の不安が高まっています。墜落機と同じ型のオスプレイがすでに配備されているのは普天間基地(沖縄県宜野湾市)。宮本氏が「除去すべき普天間の危険性とは何か」とただしたのに対し、中谷大臣は「市街地のまん中にある」と答弁。宮本氏は、「普天間の『危険性の除去』というなら、同じく住宅密集地にある横田基地の危険性も除去すべきだ」と迫り、「大臣が心を寄せるべきは米国ではなく、基地負担に苦しむ住民だ」と主張しました。
 中谷大臣は、「住民に必要性を説明していく」と繰り返しました。

以上 2015年5月26日付あかはた日刊紙より抜粋

東京民報2015年5・6月号外 

          ≪189回 決算行政監視委員会 2015年5月25日議事録≫

○石関委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。二〇一三年度の一般会計予備費は、NSCの設置などに予備費を支出しております。この間、NSC、国家安全保障会議が司令塔となって、地球規模で日米の戦争協力体制づくりが進んでおります。その一環として、今月、横田基地にオスプレイ配備が通報されました。きょうは、オスプレイの横田配備について質問します。岸田大臣は、先日の外務委員会での私の質問に対して、地元の懸念が存在することは承知していると答弁されました。地元の懸念とは何でしょうか。
○岸田国務大臣 お尋ねの地元の懸念につきましては、例えば、これは二〇一三年七月ですが、横田基地周辺市町基地対策連絡会から要望書をいただいております。航空機騒音や航空機の墜落、部品落下といった事故への懸念に言及されておられます。また、このたびCV22オスプレイの配備につきまして外務省及び防衛省が周辺自治体に説明をさせていただきました際に、安全性や周辺環境への影響等について説明してほしいという要望をいただいております。また、このほか、同連絡会からは、五月十八日のハワイにおける米海兵隊のMV22オスプレイ着陸失敗事故を受けて、二十日の日ですが、周辺住民のオスプレイの安全性への懸念が大きくなっているとして、米軍への申し入れ及び地元自治体に対する迅速、正確な情報提供を求める、こうした内容の要望書をいただいております。政府としましては、こうした声を踏まえながら、安全面に最大限の配慮を払う、あるいは地元に与える影響を最小限にとどめる、こうした観点から、米側と必要な協議を行っていきたいと考えます。
○宮本(徹)委員 地元からは、騒音に加えて、墜落そして部品落下による事故の懸念があるとおっしゃられました。そして、その懸念は、ちょうど一週間前のMV22オスプレイのハワイでの死亡事故を受けて、ますます大きくなっております。MV22オスプレイは、二〇一二年のときは事故率一・九三と説明がありましたけれども、今度の事故で二・五以上になると思います。どんどん事故率が、使えば使うほど上がっているという状況になります。そして、CV22は、それよりもさらに事故率ははるかに高いわけであります。中谷大臣、五月十二日及び十五日に、先ほど岸田さんからもお話がありましたけれども、防衛省、外務省、一緒に自治体に説明に回りました。その際に、安全性について説明しろということ以外にもいろいろな意見が出たと思いますが、どういう意見が出たと報告を受けているでしょうか。
○中谷国務大臣 五月十五日に、関係する自治体に伺いまして、内容の説明を行ったところでございます。今般の説明に対して、関係する自治体からは、十分な説明責任を果たすことなく配備を行うことがないよう、再三にわたる要請を行ってきたにもかかわらず、このような突然の申し入れについてはまことに遺憾である、そして、安全性、施設整備、騒音、訓練、運用等に関するものであったが、この説明をもって十分な説明がなされたとは考えていない、今後さらなる具体的な説明を求めるなどの御意見があったところでございます。
○宮本(徹)委員 もっといろいろな意見が出たと思うんですけれども、市の三分の一が横田基地となっているのが福生市でありますが、福生市からどういう意見があったと聞いていますか。
○中島政府参考人 お答え申し上げます。先ほど外務大臣、防衛大臣から申し上げましたように、十二日、十五日の両日、福生市の方に伺って、今般のCV22の配備に関する御説明を申し上げたところでございますけれども、基本的に、今回の説明を聴取していただいたところでございまして、意見につきましては先ほど大臣が申し述べたとおりでございます。
○宮本(徹)委員 いや、福生の市長は、これ以上の基地機能の強化は受け入れられない、自衛隊の航空総隊司令部を受け入れるときに、これ以上の基地機能の強化はしないという約束だったんだ、こういう趣旨の意見が出されたんじゃないんですか。大臣、報告を受けていないですか。
○中谷国務大臣 地元の御懸念ということでございまして、私の方には、先ほど御説明をした内容の報告をいただいております。
○宮本(徹)委員 いや、本当に、地元の自治体からの意見が伝わっていないというのは非常に驚きなわけです。これは、福生市が以前出した文書を持ってきましたけれども、自衛隊の航空総隊司令部の横田への移転の際、二〇一一年一月、加藤市長から総理大臣、防衛大臣宛てに抗議・申し入れ書が出ているわけでありますよね。これをちょっと読みますけれども、「今後、これ以上の態様の変化や基地機能の強化については、絶対容認できない旨、市民や議会に説明(公約)してきている。 今後、さらなる部隊、航空機の移駐がされないことの確約をいただきたい。」というのが、航空総隊司令部が横田基地につくられるときに出されて、それに対して返事をしているわけですよね。この文書の存在は知っていますよね、大臣。
○中島政府参考人 今委員が御指摘いただきましたような文書の存在については承知しておりますが、ちょっと今、手元に資料がございませんので、細部については御容赦いただきたいと思います。
○宮本(徹)委員 質問通告をしているのに何なのかなというふうに思いますけれども。これ以上、基地機能の強化はしないという約束、口頭了解があったというふうに福生市長はおっしゃっているわけですよ。こういう福生市長との約束を破るというのは信義則にもとるんじゃないですか。
○中谷国務大臣 このCV22、これは、我が国の配備というのは、事態の発生時の日米両国の対応能力を向上させるというのみならず、日米の高度な共同対処能力を対外的に示すことによって我が国への侵略を思いとどまらせる効果もありまして、日米同盟の抑止力、対処力を向上させるものでございます。また、首都直下型地震とか南海トラフの地震などにおきまして、米軍の大規模災害における対応能力を大いに向上させるということで、意味があるということでございます。こういった点を御説明した上で、前回から、私どもに対して地元から、安全性、施設整備、騒音、訓練、運用等に関するものであった説明に対して、十分な説明がなされたと考えていないというような点の御指摘があったということでございます。
○宮本(徹)委員 いや、今のこのやりとりを聞いていますと、大臣にはこういう文書が以前出されて、そこで、この文書に基づいて市長とのやりとりがあったということも伝わっていないという話じゃないんですか。中島さん、大臣に伝えてあるんですか。
○中島政府参考人 お答え申し上げます。航空自衛隊の司令部の横田配備からの一連の経緯につきましては、その経緯、それから今般のCV22の横田配備に係る経緯を含めまして、大臣の方には御報告申し上げているところでございます。
○宮本(徹)委員 大臣、今の話だと知っているということですけれども、知っているということでいいんですね。
○中谷国務大臣 私の方には、地元からこのような御意見が求められているということでありまして、今後、米政府に対しても、地元にかかわるものを初めとしてさらなる情報提供を求めて、得られた情報については自治体へ丁寧に説明をしていくというような報告を受けております。
○宮本(徹)委員 いや、そうじゃなくて、今回、その安全性について云々じゃなくて、二〇一一年の航空総隊司令部が横田基地に移転するときのやりとりを大臣は聞いていないんじゃないですかと聞いているんですよ。
○中谷国務大臣 そのような内容につきましては、報告を受けております。今回、地元から、説明をしたところ、まだまだ不十分であるというような御意見があったというふうな報告をいただいております。
○宮本(徹)委員 では、二〇一一年のやりとりの報告を受けているんだったら、信義則にもとるじゃないですか。そういう認識はないんですか。
○中谷国務大臣 総合的に判断をしていくわけでございますが、この必要性等について説明をいたしますし、また、この状況等につきましても引き続き地元に対して説明をして、御理解をいただくようにしてまいりたいと思っております。
○宮本(徹)委員 自治体の首長は直接住民の安全を守る責任を持っているから、航空総隊司令部が来るときも非常に強い態度で福生の市長は臨んでいたはずです。今回もその経過を伝えているはずであります。自治体との約束をほごにしておきながら、アメリカの意向を優先していくというのは異常としか言いようがないということを強く批判しておきたいと思います。 それで、政府は普天間の危険性の除去ということを言いますが、横田基地の周辺には、普天間基地同様、住宅密集地が広がっております。三キロ圏内には三十四もの学校があります。そして、アメリカ国内では、基地周辺の安全対策として、住宅などの設置を禁止しているクリアゾーンだとか、事故危険地域、APZ1ですね。横田の場合は、この地域にも学校もあります、住宅もたくさんあります、特養もあります。そこにMV22よりもずっと事故率の高いCV22を持ってくるというのは、人命の軽視としか言いようがないと思います。普天間の危険性の除去と言うんでしたら、横田の危険性も除去すべきなんですよ。CV22を横田基地に配備するということは、除去すべき危険性を、沖縄に加えて東京・横田にも広げることになるわけですよ。全く矛盾していると思いますよ。政府の言う普天間の危険性というのは一体何なんですか。
○中谷国務大臣 普天間の危険性というのは、市街地の真ん中に基地が存在をし、そのことについて、この危険性の除去をするために移転を進めておりますけれども、その市街地の真ん中に基地が存在をするということでございます。
○宮本(徹)委員 そうですよね、市街地の真ん中にあるのが危険性で、除去しなきゃいけないと言っているわけですよ。横田基地も市街地のど真ん中にあるじゃないですか。除去すべきなんですよ。何でこんなものをアメリカに言われて受け入れるんですか、大問題ですよ。航空機から部品の落下事故が横田でも繰り返されております。一歩間違えれば大惨事になりかねない。今は小学校の運動会のシーズンですけれども、騒音で先生の声が聞こえなくなって練習がしばしば中断する、こういうことも起きているわけです。そして、三年前からは、アメリカ軍の特殊部隊のパラシュート降下訓練も横田基地で行われるようになっているわけですよね。C130は危険回避の飛行をしながらパラシュート部隊が降下していく。住宅地の密集地の真ん中でやっているわけですね、現在。CV22が来たらCV22がそういう危険な訓練を横田でやるんじゃないか、こういう心配が広がっているわけですよ。中谷大臣が心を寄せるべきは、アメリカではなくて、基地負担に苦しむ住民なんじゃないんですか。
○中谷国務大臣 その一方で、我が国の安全を守るという点におきましては、自衛隊もそうでございますが、常時訓練をし、また活動をするという必要性もございますので、そういった観点で、その機能等につきましての必要性というものは我々も地元の皆様方に説明をして、御理解をいただくようにしております。
○宮本(徹)委員 中谷大臣は、普天間の危険性の除去、住宅地の真ん中だと言いながら、住宅密集地の真ん中の横田基地にCV22を持ってくることに矛盾を感じられないんですか。除去すべき危険性として言っているものと同じじゃないですか。
○石関委員長 申し合わせの時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。
○中谷国務大臣 沖縄の件につきましては、過去の経緯もございまして、普天間の危険性を除去すると。これは政府も地元も米国も一致した意見で進めている事業でございます。横田につきましては、我が国の安全を確保する上におきまして、今回のCV22、これの配置等について通報を受けまして、政府としても、その必要性におきましては、そこに存在をするということについては必要であると認識をいたしております。
○宮本(徹)委員 これに矛盾を感じないというのはどうかしているというふうに思います。大体、今我が国の防衛ということをおっしゃいますけれども、CV22は特殊部隊の輸送部隊ですよね。対テロ作戦、これに参加するんだと自治体に配っている防衛省の資料にも書いてありますよ。アフガンやイラクに行っている特殊部隊のどこが日本の防衛なのか。日本の防衛と全く関係ないんじゃないですか。対テロ戦争の出撃拠点にするために、危険なオスプレイを横田に配備することは許されないと重ねて厳しく申し上げまして、私の質問を終わります。