野党ヒアリングに参加 「非正規」という言葉使うなと厚労省内指示メール 

 厚生労働省が「非正規」や「非正規労働者」という呼称を用いないように指示するメールを出していたことが3日の野党合同ヒアリングで明らかになりました。メールは、同省の雇用環境・均等局の担当者名で今年4月にだされたもの。ヒアリングでは、野党議員の指摘に対し、同省の担当者が「メールについてはすでに撤回している」などと説明しました。
 メールは「『非正規雇用労働者』の呼称について」という件名で省内に通知。「『非正規雇用』のネーミングについては、これらの働き方には前向きなものがあるにもかかわらず、ネガティブなイメージがあるとの大臣の御指摘があったことも踏まえ、当局で検討していたところ」として、「今後の国会答弁等においては原則として、『パートタイム労働者』『有期雇用労働者』『派遣労働者』(三者をまとめる場合は『パート・有期・派遣労働者』等)という呼称を用いる」「『非正規』のみや、『非正規労働者』という言葉は用いない」としています。
 厚労省の担当者は「『大臣の御指摘』というところは、事実と異なる」などと弁明しましたが、野党議員は、安倍晋三首相が国会答弁で「『非正規』という言葉をこの国から一掃する」と繰り返してきたことなどを指摘。「安倍首相が無責任なことをいって現場の職員が迷惑を被っている」などと批判しました。

以上2019年9月4日付赤旗日刊紙より抜粋