第203回国会 党国会議員団総会 学術会議・新型コロナ焦眉の大問題に取り組む
菅義偉首相の就任後、初の国会論戦となる第203臨時国会が26日、召集され、菅首相は衆参両院本会議で所信表明演説を行いました。菅首相は「目指すべき社会像」として、「自助、共助、公助」を強調する一方で、日本学術会議の会員任命拒否について一切触れず、説明を放棄しました。日本共産党は国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつ。日本政府の核兵器禁止条約への参加を求めるとともに、日本学術会議への人事介入、新型コロナ危機という二つの焦眉の大問題にとりくむ決意を表明。野党共闘のさらなる発展を呼びかけました。臨時国会の会期は12月5日までの41日間です。
志位氏は、核兵器禁止条約の発効が確定したことで、「歴史上初めて、国際法上、核兵器が違法化された」と強調。唯一の戦争被爆国の日本政府に条約参加を真剣に検討するよう強く求めると表明しました。
また、日本学術会議への人事介入について、菅首相の任命拒否は「法の支配」「国民の精神的自由」への挑戦だと厳しく批判。学問の自由への弾圧がすべての国民の自由への圧殺、侵略戦争の破滅へとつながった歴史に触れ、「日本共産党は、党の存在意義にかけて、この暴挙を許さない先頭に立って奮闘する」と述べました。
そのうえで、志位氏は、任命拒否は学術会議だけの問題でなく、すべての国民への攻撃であり、「国民みんなにとっての大問題だ」と強調。違法・違憲の任命拒否を撤回させるため、「立場の違いを超えて、一大国民運動を起こそう」と呼びかけました。
新型コロナをめぐっては、「感染拡大の危機」と「事業と雇用の危機」という二つの重大な危機を打開することが緊急の課題となっています。
志位氏は、専門家から欧州に続く感染拡大再燃の危惧と「検査・保護・追跡」の抜本強化の重要性が語られたことをあげ、PCR検査と医療体制の抜本的拡充をはかることを主張。事業と雇用の危機を「コロナ恐慌」にしないために、直接支援の継続と強化、消費税5%への減税と納入の免除など必要なあらゆる手だてを強く求めてたたかいぬこうと訴えました。
最後に、志位氏は、政府・与党が国会を開かないもと、野党が閉会中審査や野党合同ヒアリングなど立法府の責任を果たしてきたことを指摘。「この共闘の流れを臨時国会でさらに大きく発展させ、次の総選挙での政権交代と野党連合政権の実現に道を開く国会にしていこう」と呼びかけるとともに、党の躍進に貢献する国会活動にとりくむ決意を表明しました。
以上2020年10月27日付赤旗日刊紙より抜粋