航空連が国会議員と懇談 雇用・生活守る支援を

 航空労組連絡会は25日、ワクチン輸送などで重要な役割を担う航空産業でのコロナ対策や雇用と生活の維持について国会議員に要請する懇談会を参院議員会館で開きました。
 津惠正三事務局長は、「航空はLCC(格安航空会社)が破産するなど大打撃を受けている。労働者も賃下げ、出向、希望退職、日本乗り入れ外国航空の解雇・雇い止め問題も起こっている」と指摘。「交通インフラを維持し、ワクチン輸送に万全の体制をとるため国が支援してほしい」と述べました。
 和波宏明事務局次長は、「国際民間航空機関(ICAO)や国際運輸労連(ITF)など世界の各団体は共通して、国境を越え移動する世界共通のルールを確立すること、航空会社と労働者を財政支援するよう提起している」と紹介しました。
 客室乗務員について吉田真理副議長は「旅客のマスクの取り扱いは現場任せだ。国として対応してほしい」と発言。空港地上職について島田聡副議長は、「定期的PCR検査や消毒体制などを求めている」と述べました。
 パイロットの粟田浩之幹事は「感染の不安を抱えながら飛んでいる。コロナ対応で変則的なスケジュールになっており、疲労や安全対策もしてほしい」と訴えました。
 日本共産党の宮本徹衆院議員、山添拓参院議員、立憲民主党の山川百合子衆院議員、田嶋麻衣子参院議員が参加し、実態について質問。労働者は「日本航空の客室乗務員は、在宅勤務などの扱いで基本給だけ出ているが、乗務手当がなく3割減収」「大韓航空、中国南方航空、フィリピン航空などの契約制客室乗務員が解雇され、組合に加入し交渉している」と答えました。

以上2021年3月26日付赤旗日刊紙より抜粋