2021年4月23日厚労委員会 菅総理は専門家と毎日会見開き感染防止へ国民とコミュニケーションを 事業者支援の抜本的強化を

 日本共産党の宮本徹議員は4月23日の衆院厚生労働委員会で、菅義偉首相に対し、3度目の緊急事態宣言となるもとでの事業者支援を強く要求しました。
 宮本氏は、1年におよぶコロナ禍で、事業者が厳しい状況におかれてきたことを指摘。渋谷のミニシアターが「今年はさすがに限界を超える状況で、再投資をしても先が見えない状況」と閉館したことを告発。今回の緊急事態宣言で、文化は絶対につぶさない覚悟で支援すべきだと迫りました。菅首相は「閉館とか事業を畳む皆さんに大変申し訳ない」と陳謝しました。
 宮本氏は、政府の協力金の増額を要求。全国知事会が、繰り返し持続化給付金、家賃支援給付金の再支給を求めているとして、支給額を引き上げ、すべての業種を対象に支援するよう迫りました。
 菅首相は「緊急事態宣言などの影響で売り上げが大幅に減少した事業者には一時金などを支給させてもらいたい」と答弁しました。
 宮本氏は、菅首相がこの間、記者会見をしていないと指摘し、先頭に立って国民と対話する必要があると提起。菅首相は「連日ぶら下がりの記者会見をしている」と答え、宮本氏は、科学的対話がリーダーに求められると強調しました。

以上2021年5月3日付赤旗日刊紙より抜粋

≪2021年4月23日 第204回衆院厚生労働委員会第15号 議事録 該当部分抜粋≫

○宮本委員 大きくというのは五〇パーとかでしょう、今までの。五〇パーじゃなくても、二〇パー、三〇パーの売上げの減少がずっと続いて苦労している方々もたくさんいらっしゃるんですよ。そういうところも含めて、要件も緩和して、本当に困っている事業者を全部助けないと、次から次へと倒れていきます。是非具体化をお願いしたいと思います。あと、もう一点、緊急事態宣言で感染を大きく減少させていかなければならない、その上で、私は是非総理にやっていただきたいことがあります。というのも、この間、国民の中には、やはり自粛疲れもあります、宣言慣れというのもあると思うんですね。ですけれども、この宣言で、今回の宣言でやはり大きく感染減少をつくり出さなきゃいけないと思っています。そのために、どうやって国民の協力を得ていくのか。補償の問題もそうですけれども、同時に、私は、総理が先頭に立って国民とのコミュニケーションをやっていくというのが必要だと思うんですよ。正直、この間、前回の緊急事態宣言を解除した後、時間を取って記者会見を総理はやられてこなかったわけですよ。そういうところは率直に国民に映っているわけですよ。本当に必死になって、真剣に国民に対して、今度の変異株がどんなに恐ろしいものなのか、そして、マスクなしでの会話がなぜ危険なのか、そして、家族以外の人と会食はできるだけ、絶対避けてほしいとか、本当に、医療従事者の皆さんは一生懸命訴えられていますよ、そういうことを。そういうことを、私は、毎日毎日、是非総理が尾身会長や専門家の皆さんと一緒になって記者会見を開いて、訴えてほしいと思うんですよ。そうしないと、この宣言、本当に成功させることはできないと思います。私、前も総理に、国民とのコミュニケーションに前向きになってほしい、こういう話を差し上げたと思いますが、是非本気になって取り組んでください。
○菅内閣総理大臣 御指摘ありがとうございます。ただ、私自身、ここ連日のようにぶら下がりの記者会見はさせていただいています。国民の皆さんにできるだけ政府の思いを届ける努力は必要だと思いますので、させていただきたい。今は、たしか、先週ぐらい、ほぼ毎日やっておりました。
○宮本委員 だから、ぶら下がりでちょちょっとやるんじゃなくて、やはり科学的なコミュニケーションが大事だと思うんですよ。やはり、専門家の皆さん、尾身先生や押谷先生やいろんな人と一緒になって、いろんなことを毎日毎日届けていく、こういう姿勢が、この感染拡大危機の、変異株の危機的な局面にあっては、リーダーに求められる仕事だと思うんです。これは総理にしかできないんですよ。私が幾ら言ったって、メディアは何も報じないですよ。しかし、総理がやれば伝わっていくわけですから、是非お願いします。
○菅内閣総理大臣 いや、今日も尾身会長と記者会見をやる予定であります。
○宮本委員 ですから、それはいつも一回きりで、その後がないわけですよ。だから、そういうところが本当に国民に伝わっていかないと私は……(発言する者あり)
○とかしき委員長 御静粛に願います。
○宮本委員 本当に今度の……(発言する者あり)今、大阪では人が死んでいるんだからというお話がありましたけれども、本当に国民に必死でお願いをする、必死にこのウイルスの特徴を伝える、今何が必要か伝える、そして国民の生活を支え抜くんだという決意も伝える、これが今一番大事なことだということを重ねて申し上げておきたいと思います。