災害時「情報足りない」 手話通訳拡充へ気象庁レク ろうあ連盟や都議のみなさんと

 20日、宮本徹衆議院議員は、全日本ろうあ連盟の倉野直紀本部事務局長らと、災害時、気象庁が行う緊急会見への手話通訳者の配置などについて同庁などに聞き取りました。細野真理衆院比例予定候補、福手裕子都議、腹のり子都議、金子てるよし文京区議が参加しました。
 同庁は2020年7月から大雨特別警報などの重大な災害発生時に手話通訳付きの緊急会見を実施しています。
 倉野さんは「第一言語が手話であるわれわれにとって、テレビで流れるテロップだけでは情報が足りない」「記者会見の際、気象庁の発表だけでなく、記者の質疑応答にも手話通訳をつけてほしい」と要望しました。
 気象庁担当者からは、現状は、手話の体制を一名でやっているので、冒頭の説明以外の手話ができていない。手話の体制を2名にすることも含めて検討したい、との説明がありました。
 また、倉野さんは、聴覚障害者が情報を必要とするのは、緊急記者会見がおこなわれるレベル5(特別警報)だけではなく、避難が必要になるレベル3のときだとして、その時点から手話で情報がどとくようにしてほしいと要望しました。
 気象庁担当者は「どのようなことができるか、全日本ろうあ連盟のみなさんと意見交換をしながら、聴覚障害者の方に情報を届けられる方法を考えていきたい」と応えました。
 宮本徹は、聴覚障害者に必要な段階で必要な情報が届くよう、ろうあ連盟のみなさんとの協議をふまえ、さらなる取り組みの具体化を要望しました。
 福手氏は「気候変動で災害が激甚化しています。状況に合わせた対応が必要で、線引きせずみんなに情報が届くように進めてほしい」と求めました。
 また、倉野氏は「健常者と違い河川の氾濫は音が聞こえない人にとって怖くありません。サイレンも聞こえず、夜、寝ているところに水が来て避難が遅れてしまう事例が何件もある」と述べ、健常者だけでなく障害者にも情報が届く体制をつくってほしいと語りました。