75回目の憲法記念日
5月3日は、75回目の憲法記念日。私は、日本共産党清瀬市議団(6人)のみなさん、原のり子都議と一緒に、清瀬市内で訴えました。大要を紹介します。
世界に誇る日本国憲法
私たちの国の憲法は、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義、世界に誇れるすばらしい憲法です。しかし、この憲法が生まれる前、私たちの国はとんでもない憲法(大日本帝国憲法)もつ国でした。国民は「臣民」、天皇の家来とされ、基本的人権は制約され、言論の自由もなく、女性には参政権もなく、そして侵略戦争にひた走りました。ロシアのプーチン大統領のような国だったわけです。
日本共産党 党をつくって100年
私たち日本共産党は、党をつくって今年で100年になりますが、大日本帝国憲法の時代から、主権在民を掲げ、侵略戦争反対を命がけで貫き、国民の権利獲得のためにたたかってきた政党として、いまの日本国憲法を守り生かしていく、そのためにこれからも全力でがんばることを、まず初めに申し上げたいと思います。
憲法に国民主権を書き込ませた党
いまの憲法には、国民主権という言葉が当たり前のようにあります。実は、戦後の憲法制定の国会に政府が出した提案には、国民主権という言葉はありませんでした。GHQ(General Headquarters 日本を占領・管理した連合国軍最高司令官総司令部)の案には英語で書かれていた国民主権という言葉を、当時の日本政府はあえて入れませんでした。おかしいではないか、「国民主権を書き込め」と国会で唯一主張したのが、日本共産党の先輩国会議員です。
憲法でうたわれた諸権利は実現されていない
日本国憲法ができて75年たちました。憲法がうたったさまざまな権利は、はたして実現できているでしょうか。
憲法25条では、だれもが健康で文化的な最低限度の生活をおくる権利が書き込まれています。ところが、みなさんの老後はどうでしょうか。国民年金は、満額でもわずか6万5000円。それも物価が上がるなかで減額していく。憲法25条が保障されているとはいえないのではないでしょうか。
憲法26条では、だれもが能力応じて等しく教育を受ける権利が書き込まれています。しかし、日本の大学や専門学校の授業料は世界にもまれにみる高さです。残念ながら、お金のあるなしで進路を諦めざるをえない子どもたちがたくさんいるのが現状ではないでしょうか。
防衛省予算を2倍に、と自民党が
政治は何よりも、憲法に書き込まれた権利を最優先で国民にしっかり保障していくことこそ必要だと思います。
ところが最近、自民党さんがいいはじめたことは、防衛省の予算を5年以内に2倍に増やそう、という話です。いま、補正予算まで含めれば、防衛費は6兆円です。国の教育予算は6兆円。防衛省の予算を教育予算の2倍にするんですか。優先順位がまったく違うのではないでしょうか。
予算を増やすべきは社会保障や教育無償化に
いま、国が予算を増やすべきは、だれもが安心して老後を暮らせるようにするために、安心の年金制度、安心の社会保障制度をつくることではありませんか。あまりにも高すぎる大学や専門学校の授業料を引き下げる、教育無償化のために優先して予算を出すことではありませんか。
税金の使い方は暮らし最優先で
私たち日本共産党は、何よりも暮らしを大事にする。企業団体献金をどこからももらわない。軍需産業からも、もちろんもらわない唯一の政党として、税金の使い方は国民の暮らし最優先の政治をつくるために、憲法を生かして全力がんばる決意です。夏には参議院選挙があります。日本共産党への指示を大きく広げてくださいますことを心からお願い申し上げます。
一刻も早く侵略を止めなければなりません
今年の憲法記念日は、ロシアによるウクライナ侵略というなかで迎えることになってしまいました。一刻も早く戦争を止めなければならない。私自身、ロシアの同盟国であるベラルーシの大使館にいって、軍事協力をやめるよう求めたり、できることを何でもやろうと取り組んだりしています。
世界が結束してロシアの国連憲章違反、侵略を止めるために立ち上がらなければなりません。
今年度予算にはロシアへの経済協力が
ところが、日本政府には大きな弱点がある、といわなければなりません。今年度予算、私たち野党が削れといったにもかかわらず、ロシアに対する経済協力の予算が21億円盛り込まれたままです。ロシアのみなさんの肥満対策の経済協力まで含まれている。ロシア政府がみずからやるべきものまで、なぜ日本政府が日本国民の税金で肩代わりするのでしょうか。肩代わりで浮いた分は、ロシアが兵器を購入して、ウクライナの侵略、残虐非道な行為に使うことになるのではないか。このことを見ても、日本政府はロシアへの経済協力はきっぱりやめるべきです。日本国民の血税がロシアの軍事協力にまわるようなことは絶対にさせてはなりません。
その点、私たち野党は、これからも岸田政権の姿勢を厳しく正していきたいと思います。
戦争が起きない世界へ 軍事同盟をなくす
ロシアの侵略を見て、改めて、どうすれば戦争が起きない世界をつくれるのか、人類はこのことを真剣に考えなければばらないときにきていると思います。戦争が起きない世界にしていくために、一つは、軍事同盟をなくしていく必要がると思います。
軍事同盟の存在は、仮想敵をもつ世界だということです。お互いを敵とみなしあって、お互いに軍拡競争を続けていく。そのなかで、おかしな侵略者があらわれたら、今回のような事態になってしまうわけです。軍事同盟はなくし、それに代わって、地域全体で友好協力条約をしっかりと、世界各国が結ぶ。こうした世界に変えていく必要があるのではないでしょうか。
戦争が起きない世界へ 核兵器をなくしていく
もう一つ、人類がやらなければならないことは、核兵器をなくすことだと思います。
今回、ロシアのプーチン政権は、世界を核兵器で脅しながら戦争をしています。核兵器保有大国であるロシアは、自分がどれだけ他国を侵略しても、自分は核兵器をもっているから攻撃されない、という安心感をもって残虐非道な侵略を続けています。このこと一つとってみても、核兵器の存在は世界を危険にさらすものだということがはっきりしたと思います。
日本こそ核兵器禁止条約への参加を呼びかける立場に
世界は、昨年1月22日に核兵器禁止条約を誕生させました。いまこれに参加する国は50カ国を超えています。唯一の戦争被爆国である日本こそ、核兵器禁止条約に参加して、アメリカ・中国・ロシア・北朝鮮など核保有国に核兵器禁止条約に参加しようと呼びかける立場に立つ必要があると思います。
そして、憲法9条をもっている日本こそ、軍事同盟のない世界、平和条約・友好協力条約をお互いに結びあっていく、こういう世界をつくる先頭に立っていかなければならないと思います。
日本共産党 平和な世界をつくるために全力あげる
私たち日本共産党は、反戦平和を100年貫いてきた政党として、世界から核兵器をなくす、軍事同盟に代って友好協力条約を世界中で結んでいく。こうした日本をつくる先頭に立ってがんばる決意です。どうか、大きなお力添えを賜りますことを心からお願い申し上げます。
敵基地攻撃能力、核兵器共有という、現実を見ない議論
私は、日本のいまの政治のなかにたいへん懸念する動きがあると思っています。自民党さんや維新の会さんが、憲法9条を変えて敵基地攻撃能力を保有しよう、アメリカの核兵器を日本が共有しよう、という議論をしています。こういう道をすすんで日本の安全が守れると思ったらまったく大間違いだ、と私はいいたい。
軍事大国に対して軍拡で対抗すれば、際限のない軍拡競争になり、緊張のエスカレーションをもたらすだけです。それは、人類がたどってきた歴史を振り返ればはっきりしているのではないでしょうか。だからこそ世界は、第一次世界大戦・第二次世界大戦をへて国連をつくったのです。過ちを絶対に繰り返してはいけないと思います。
参院選 改憲の動きにきっぱり審判を下しましょう
憲法9条を変えて敵基地攻撃能力の保有をめざす動きや、核兵器共有をめざす動きに、きっぱりとした審判を来るべき参院選挙で下そうではありませんか。そのためにも、日本共産党をどうか大躍進をさせてください。この東京選挙区では、山添拓さんを引き続き参議院で働かせてください。そのことを訴えまして、宮本徹からの訴えとさせていただきます。ありがとうございました。