「ケア労働者の大幅賃上げ実現 全国オンライン決起集会」に参加

 5月11日(水)、国民春闘共闘・全労連主催で「ケア労働者の大幅賃上げ実現 全国オンライン決起集会」が行われました。医労連、福祉保育労、自治労連など現場の組合員150人以上が参加し、「手取り20万円、処遇改善が月9000円では少なすぎる」「保育士以外の他職種も改善、1人当たり9000円にならない」「職場に分断をもちこむな」などの意見が出されました。
 オンライン集会に参加した宮本徹議員は、集会前日の10日に行われた衆議院内閣委員会・厚生労働委員会連合審査会の中で、保育士の配置基準と公定価格の抜本的引き上げを求めたことを紹介し、決起集会参加者を激励しました。

以下2022年5月13日付赤旗日刊紙より抜粋

 全労連・国民春闘共闘は11日夕、ケア労働者の大幅賃上げ実現全国オンライン決起集会を開きました。春闘で賃上げを勝ち取った職場の経験を交流し、さらに広げようと呼びかけました。
全労連の黒澤幸一事務局長は、春闘でケア労働者の賃上げ回答が月額平均8377円で、全産業平均の6000円台を大きく上回り、「労働組合がたたかったからこそだ」と強調しました。
 しかし、岸田政権の賃上げ事業は、回答の83%が一時的な手当支給にとどまり、不十分だと指摘。「対象が限定的で職場に分断を持ち込んでいる」と述べ、職場の団結と全国的な運動ではね返そうと訴えました。
 「3万円の賃上げを実現した」と報告したのは、愛知県の学童保育で働く建交労組合員の男性。「11年目になるが、手取り20万円前後」と実態を訴え、学童運営にかかわる保護者も共感して大幅賃上げを実現しました。
 北海道勤医労の男性は、「署名、記者会見、ストライキなど社会的注目を集める行動に取り組み、介護職で月額5000円のベアなどを勝ち取った」と強調しました。
 福祉保育労の東京の保育士の女性は、「国の補助金では、対象外の労働者にも分配すると1人4000円にしかならない。土曜出勤を減らすなど5000円相当の労働時間短縮を合わせて実現した」と述べました。
 自治体の保育職場について、奈良自治労連の女性は、「正規職員は対象外にされ、若手保育士から『自分たちの思いを示したい』と声があがり、10月からの処遇改善を目指して署名に取り組んでいる」と報告しました。
 全労災の女性は、「看護師以外にも支給するよう求めたが、1人あたり月2800円~3000円程度になった。職場の分断を生まず、十分な金額に前進するため、運動を強める」と発言しました。
 連帯あいさつで日本共産党の倉林明子参院議員は、「労働組合が賃上げの成果を生んだ。すべてのケア労働者の処遇改善を求めて政府を動かそう」と強調。宮本徹衆院議員は、「みなさんがつかんだ現場の実情や要求が、国会論戦の力になった。一緒に頑張ろう」と呼びかけました。
 自民党の石田昌宏参院議員、維新の会の一谷勇一郎衆院議員があいさつしました。