党国会議員団追及チーム第3回会合 旧統一協会と自民の関係 『明らかな組織性』指摘

 日本共産党の国会議員団は4日、「旧統一協会問題追及チーム」の第3回会合を開き、旧統一協会問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏を招いてヒアリングを行いました。鈴木氏は、「個々の政治家の(旧統一協会との)関係性の追及も大事だが、それを一つのパズルのピースとして置いたときに、最終的にそこにどんな絵が見えるのかというところまで追及してほしい。個々の議員だけの問題ではなく、明らかな組織性がみえる」と訴えました。
 鈴木氏は、自身が最初に旧統一協会問題を取り上げたのは2013年だと語り、「13年の参院選で安倍晋三首相(当時)が直々に統一協会に北村経夫・産経新聞政治部長(当時)への組織票を依頼する内部文書を入手した。さらに、菅義偉官房長官(当時)が統一協会の地区教会2カ所へ北村氏を派遣するような証言を得たことから“官邸と統一協会との間に何かしらの取引があるのでは”というところから取材をスタートさせた」と述べました。
 鈴木氏は、その後、15年に日本共産党が野党共闘にかじを切ったことで、「かなり安倍政権が焦っていた」として、「そのあたりから、16年1月になると突然、安保法制に抗議するSEALDs=シールズに対抗する、大学生組織(旧統一協会の2世で構成された)が全国のあちこちで『共産党反対』『安保法制賛成』『安倍政権、憲法改正支持』のデモや街頭宣伝をいっせいに始めた」と指摘。21年9月には、安倍元首相が旧統一協会系の「天宙平和連合」の集会にビデオメッセージを送ったことをあげ、「非常に衝撃的だった」と振り返りました。
 その上で、「安倍氏のビデオメッセージが公開されたのはその日だけで、このことを報じたのは『赤旗』を含め4紙だけだ。政治家、メディアも含めて、陰で苦しんでいる被害者とその家族がいるということが見えていなかった」と語りました。
 小池晃書記局長(追及チーム責任者)は、安倍元首相が06年に旧統一協会の関連団体に祝電を送ったことに、全国霊感商法対策弁護士連絡会が抗議をした際に、安倍事務所は「誤解を招きかねず、担当者に注意した」と述べていると指摘。「ところが、21年にはビデオメッセージを送り、むき出しだ。この対応の変化の背景には何があるのか」と質問しました。
 鈴木氏は、「何があったのかのピースが僕の中でも埋まっていない」としつつ、「一線を超えたことは確かだ」と述べました。
 宮本徹衆院議員(追及チーム事務局長)は、15年の旧統一協会の名称変更について聞くと、鈴木氏は「明らかに(自民党の)『文教族』に何らかのアプローチをしている。それが名称変更につながっている」と述べました。

以上2022年8月5日付赤旗日刊紙より抜粋