新宿での緊急街頭演説 統一協会と自民党議員との癒着 徹底解明を

「国葬」の強行に反対する街頭演説
志位和夫委員長と一緒に訴える

 9月2日、志位和夫委員長と一緒に東京・新宿駅西口で「『国葬』強行反対」を訴えました。司会は、和泉なおみ都議。豪雨に見舞われましたが、たくさんの方に聞いていただきました。私は、旧統一協会の問題を中心にお話しました。その大要を紹介します。

いま行うべきことは
「国葬」ではなく国会審議

 みなさん、こんにちは。ご紹介いただきました衆議院議員の宮本徹です。多くのみなさんの声は、いま行うべきは「国葬」ではなくて国会の審議だ、こういうことなんじゃないでしょうか。そして何よりも、統一協会(世界平和統一家庭連合)の問題について徹底的に膿を出し切ってほしい、これ多くのみなさんの願いなんじゃないでしょうか。今日は「国葬」の問題については志位委員長からお話ございますので、私からは統一協会の問題についてお話をさせていただきたいと思います。

統一協会は反社会的なカルト集団
自民党と深く結びついた反共謀略集団

 この統一協会は、宗教を装った反社会的なカルト集団であって、そして自民党と深く結びついた反共謀略集団です。統一協会はこの間、記者会見をやって、2009年以降はあんまり問題がないんだ、こんなことを言っておりますけれども、まったくのでたらめです。

統一協会から脱会を決意した方
数年間で千数百万円の献金をさせられた、と

 私、先日、統一協会から脱会を決意された方にお話をうかがう機会がございました。この方は「安倍さんの銃殺事件で目が覚めた」といって脱会を決意されたそうです。数年前に駅前で「家庭の勉強をしませんか」と言われ、家庭の勉強ができるんだと思って教育センターというところに通い始めた、と。初めはですね、統一協会はおろか宗教だということもわからない。どんどんどんどん通ってマインドコントロールされていくなかで、統一協会だということが明らかになっていくわけですけれども、もうそのときにはすでにマインドコントロールされてますから、さまざまな名目でどんどんどんどん献金を求められて、この方、この数年間で千数百万円の献金をされた。もう年金生活者ですから老後の資金はすっからかんに近い状態になってしまった、というお話でございます。

被害者家族の方
「統一協会は宗教ではない。金銭収奪カルトです」

 いま、全国霊感商法対策弁護士連絡会のみなさんが集計をしておりますけれども、1987年以降だけでも、相談があった被害額の合計は1237億円。これ氷山の一角ですよ。この百倍ぐらいあるんじゃないか、と言われております。昨日(9月1日)、野党で旧統一協会の被害者家族会の方にお話をうかがう機会がございました。こう言っておりました。「統一協会は宗教ではない。金銭収奪カルトです」。まったくその通りなんじゃないでしょうか。正体を隠して勧誘をし、そして家庭や人生が破壊されるところまでお金を吸い上げて吸い上げて吸い上げまくる。こんな団体が数十年にわたって宗教法人として存続しえたこと自体があまりに異常なことだといわなければなれないと思います。

政府は現行法で直ちに取り締まれ
宗教法人法に基づいた解散命令も視野に入れて

 みなさん、政府は、違法な活動については現行法でただちに取り締まるべきであります。それと同時に、すでに統一協会の反社会的な活動はさまざまな刑事裁判、民事裁判でも断罪されてきております。宗教法人法に基づいた解散命令も視野に入れた取り組みを政府はすべきなんではないでしょうか。このことを強く求めていきたいと思います。

広告塔になってきた政治家の責任は思い
自民党は旧統一協会との関係を断てるのか

 そしてみなさん、こうし統一協会の広告塔となって活動してきた政治家のみなさんの責任は極めて重大だと言わなければならないんじゃないでしょうか。
 ようやく昨日(9月1日)、岸田総理は、自民党としてさまざまなアンケートを行ってそれを集計して公表するんだ、統一協会との関係は断っていくんだ、こう表明されました。世論と野党の追及で一歩は前に進んだかな、こういう思いでございます。しかし、問題は、このアンケートに自民党の議員がちゃんと答えるのか、答えると思っている国民はあまりいらっしゃらないんじゃないでしょうか。

山際大臣にしろ萩生田政調会長にしろ
ことの真相を隠し続けてきた

 だいたいこの間、山際大志郎経済再生担当大臣にしろ、萩生田光一政調会長にしろ、統一協会との関係をできるだけ小さく小さく描いて、ことの真相を隠し続けてきた方々ばかりじゃありませんか。

加藤厚生労働大臣に質した
「あなたの行動で被害が拡大した可能性を認めるか」

 先月、閉会中の審査が厚生労働委員会でございました。私、加藤勝信厚生労働大臣に統一協会についての認識をただす機会がありました。加藤大臣は統一教会の信者が6500人集まった集会に祝電を出して、そこでそのメッセージが読み上げられるということがありました。孝情文化フェスティバルというんですけれども、これは信者1万人を達成した都道府県において、韓鶴子総裁がやってきて講演を行う、こういう名目でやられるんですね。実際来たのは韓鶴子さんの娘さんだったそうでございますけれども、こういう集会に現職の大臣がメッセージを送ったら、それこそ統一協会の信者のみなさんはもっと頑張らなきゃっていうことになって、国民に対してはいっそう被害の拡大につながったことは火を見るよりも明らかなんじゃないでしょうか。私はだからこそ加藤大臣に、あなたの行った行動で被害が拡大した、この可能性があることを認めるかとただしました。しかし加藤大臣は「申し上げにくい」、こういう答弁なんですよ。そして謝罪すべきだと求めても、謝罪の言葉はありませんでした。

岸田総理が本当に「おわびする」というのなら
国会議員・地方議員との関係をすべて明らかにすべきです

 岸田総理が、自民党と統一協会との関係について本当におわびするんであったら、旧統一協会と関係を持ってきたすべての自民党の議員に対して、それぞれが行った行動がどれだけ国民に対して被害を広げたのか、このことについての謝罪をさせるべきだと思いますが、みなさんいかがでしょうか。
 そして、自民党のアンケート調査の結果は、関係が深い議員については名前を明らかにするというんです。しかしこれ、関係が深いか浅いか、自民党の中で勝手に区別するんじゃなくて、関係を持ってきたすべてについて、自民党は明らかにすべきなんではないでしょうか。地方議員のみなさんもずぶずぶの関係の方がたくさんいらっしゃいます。国会議員だけではなくて、地方議員も含めて関係をしっかりと自民党は明らかにする必要があるんではないでしょうか。

安倍元首相と統一協会との関係
徹底して明らかにすることを求めます

 そして何よりも、統一協会といちばんずぶずぶの関係を築いてきた政治家のお一人が安倍晋三元首相であるではありませんか。安倍さんについて、もう亡くなったから調査は限界だということを岸田さんおっしゃいましたけれども、統一協会との関係を反省して清算するというのであれば、岸田総理自らの手で、安倍元首相と統一協会との関係を徹底的に調査して明らかにすることを私たちは強く迫っていきたいと思います。どうか世論での後押し、心からお願い申し上げます。

政治が歪められてきた疑惑
な統一協会が宗教法人として存続できたのか

 あわせて、統一協会と政治の癒着のなかで、行政がゆがめられてきた、この疑惑も究明が必要です。私、最大の謎は、なぜ旧統一協会が宗教法人としてここまで存続できたのかという点にあると思っています。
 2007年から2010年にかけて、霊感商法で統一協会の信者が相次いで逮捕され、各地の統一協会の教会が強制捜査されました。ところが本部に捜査が入らなかった。さまざまな方が、この過程において大物政治家が圧力をかけたんだ、こういうことを指摘していらっしゃいます。みなさん、政治の圧力で捜査が左右されたということであれば、これは民主主義にとっても、国民に被害を大きく広げたという点でも、絶対にあってはならない、許されないことなんではないでしょうか。徹底的な究明が必要です。

統一教会の名称変更
なぜ、突然認められたのか

 さらに2015年、下村博文・文部科学大臣のときに、旧統一協会の名称変更が突然認められました。なぜ、認められることになったのか。政治家の関与があったことは明らかでありますが、じゃあそもそもの政治的な圧力を誰がかけたのか。ここはまだ明らかになっておりません。
 私は質問主意書で、岸田内閣にこのことをただしましたけれども、返ってきた答弁書は「調査に膨大な時間を要することから、お答えすることは困難であるが、現時点ではご指摘の事実は確認されていない」。こんな重大な問題について、調査もせずにうやむやで済ませるなど、断じて許すわけにはいかないんじゃないでしょうか。

選択的夫婦別姓をめぐって
自民党の政策に影響を与えた疑惑が

 さらに自民党の政策に対しても、大きな影響を与えた疑惑があります。選択的夫婦別姓制度について、菅義偉総理のときに、小池晃書記局長の追及に対して、菅さんは選択的夫婦別姓に賛成してきた政治家として責任がある、と答弁されました。にもかかわらずその後、自民党内からの猛烈な反対にあって、選択的夫婦別姓制度は導入されない。それどころか世論調査のアンケートにまで自民党の政治家の圧力で内容が大きく書き換えられるということが起きていることが報じられております。
 私ここに、統一協会の政治団体である国際勝共連合のパンフレットを持ってきましたけれども、「やっぱり危ない選択的夫婦別姓」、こういうものを掲げて彼らは自民党の中でも大きな工作をしたわけでございます。

政治をゆがめ被害を広げた背景にあるもの
旧統一協会と自民党の政治家との癒着を徹底追及

 政治をゆがめ、被害を広げ、そしてこうした国民にとって当たり前の要求まで踏みつけにしてきたその大きな背景に、統一協会と自民党の政治家の癒着があるのであれば、これは徹底的に解明して、正していかなければなりません。これをせずして、なにが「国葬」か、というのが多くのみなさんの思いだと思います。この点、徹底的に追及することをお約束申し上げまして、私宮本徹からのこの場での訴えとさせていただきます。みなさんともに頑張りましょう。ありがとうございました。