国葬 野党国対ヒアリング 「国葬」総費用示さず 野党国対ヒアで提出を要求
27日に実施された安倍晋三元首相の「国葬」についての野党国対ヒアリングが29日、国会内で開かれました。野党側は、「国葬」の総費用の概算や参列者リストなどの開示を事前に求めましたが、内閣府など政府側出席者は、いずれも「精査に時間がかかる」などとして明らかにしませんでした。
野党側は費用総額について、財務省が20日の衆院予算委員会理事懇談会で「早く示す」と約束し、松野博一官房長官も27日の記者会見で「できるだけ早期に示す」と表明したと指摘。費用や参列者などの資料は10月3日召集の臨時国会での質疑では不可欠の資料だとして、重ねて早期提出を要求しました。
内閣府は、参列者数は国内からは3449人、国外からは734人で、合計で4183人だったことを明らかにしました。政府は国内あての案内状は約6000人に送付したとしており、国内招待状の約43%が欠席したことになります。
防衛省は、「国葬」に自衛隊員1388人を動員したと説明。文部科学省は、全国の自治体や教育委員会が学校に黙とうを求めた事例は「聞いていない」と説明しました。
また野党側は、政府が成果を強調する「国葬」に伴う岸田文雄首相と各国政府要人との「首脳会談」について質問。主要7カ国(G7)の首脳は一人も来日せず、元大統領など現職以外の要人との会談も目立ったと指摘し、「国民葬」「内閣・自民党合同葬」では成果が上がらないのかとただしました。しかし外務省は、各国「首脳」が会談で寄せた安倍氏への賛辞などを示しただけで、「国葬」でしか上がらなかった成果は一切示せませんでした。
以上2022年9月30日付赤旗日刊紙より抜粋