統一協会 野党国対ヒアリング 統一協会の被害相談 コンプライアンス宣言以降も

 統一協会(世界平和統一家庭連合)問題に関する野党国対ヒアリングが30日、国会内で開かれました。政府が設置した合同電話相談窓口への相談内容と、消費者庁に寄せられた統一協会に関する相談内容の資料が公表され、今なお続く被害の実態が浮き彫りになりました。
 法務省の担当者によると、統一協会によるとされた被害に関する相談件数は1317件(9月5~22日)で、そのうち約70%が金銭トラブルに関するものでした。直近の金銭支出時期については、20年を越えるものが37%、1年以内が18%、5年以内の支出が25%にのぼりました。全国霊感商法対策弁護士連絡会の木村壮弁護士は、「金銭相談で金銭支払時期が20年を越えるものが37%。こうした集中窓口を設けると、かなり古い被害を含めてたくさん出てくる。相談できずにいた被害者がたくさんいたことがはっきり分かったのではないか」と被害実態の深刻さを指摘しました。
 野党議員からは「09年の協会のコンプライアンス宣言以降も、いわゆる霊感商法の被害相談があがっていることも問題だ」と批判の声があがりました。
 2世信者の鈴木未来さん(仮名)は、「教祖に会うために条件が足りないといわれ、未成年のときに7日間断食をさせられた。当時は善だと思っていて、子どもの目からは虐待が虐待だと思えない状態だった」と自身の壮絶な経験を語りました。
 法務省の担当者は、相談窓口の10月以降の延長を表明しました。

以上2022年10月1日付赤旗日刊紙より抜粋