東京・新生存権裁判口頭弁論 報告集会で連帯あいさつ
東京都内在住の生活保護利用者が 2013年から行われた生活保護基準切り下げは憲法25条(生存権)違反だと訴え、撤回などを求めている裁判(東京・新生存権裁判)の口頭弁論が、10月27日に行われました。
口頭弁論終了後に行われた報告集会で宮本徹議員は、「10月19日、神奈川訴訟で勝訴判決が出され、これで、新生存権裁判の勝訴は4例目となっている。みなさんの命を守るたたかいの中で、流れも大きく変わってきている。政治がやるべきは、この判決をふまえ、生活保護費削減をやめ、元に戻すこと。物価にあわせた引き上げが必要だ。私も政治の場で、みなさんとともに、がんばってまいります」と、参加者を激励しました。
以下2022年10月28日付赤旗日刊紙より抜粋
国が2013年から15年にかけて生活保護基準を引き下げたのは生存権を保障する憲法に違反するなどとして、東京都内の生活保護利用者らが国などを相手にたたかう「新生存権裁判」の第13回口頭弁論が27日、東京地裁でありました。原告側は、生活保護費引き下げは不当だと主張しました。
同種裁判をめぐっては、大阪、熊本、東京、神奈川の4地裁が原告勝訴の判決を出しています。いずれも生活保護費削減の決定が「厚労相の判断過程には過誤・欠落があり、裁量権の逸脱・乱用である」と認定されました。
この日の口頭弁論では42歳から生活保護を利用してきた男性(61)が「保護費も下げられた上に、最近は物価の高騰も重なり、本当に生活が苦しくなっている」と自身の生活について語りました。
弁論後、衆院第2議員会館で開かれた報告集会で、東京都生活と健康を守る会の加藤勝治会長は「神奈川の勝利判決を経て、東京も絶対に勝つ。みんなで力を合わせてがんばっていきたい」とあいさつしました。
原告弁護団の佐藤宙弁護士は「国は毎年物価の動きを考慮して生活保護基準改定を行ってきた。07~08年に急激な物価上昇が生じているが、国が08年以降の物価下落部分のみを切り取って生活保護基準の引き下げを決めたことに合理的根拠は無い。国は引き下げの根拠を説明すべきだ」と述べました。
日本共産党の宮本徹衆院議員が参加。「政治が今やらなければならないのは、生活保護基準を元に戻し、物価に合わせて引き上げて、国民の暮らしを守ることだ」と語りました。