雇用共同アクション・春闘共闘 労働法制・規制強めよ 省庁に要請
全労連や全労協など幅広い労働組合でつくる雇用共同アクションと国民春闘共闘委員会は2日、衆院第1議員会館で、来年の通常国会で法案提出が狙われる「裁量労働制」の対象拡大や、労働政策審議会(労政審)での本格審議が狙われる「雇用の金銭解決」の中止などを求める五つの団体署名を提出し、厚生労働省などと交渉しました。
提出した署名は、①裁量労働制の規制強化②金銭救済制度の検討中止③無期労働契約を原則とするルールの確立④大学教員・研究者の大量雇い止め防止⑤労働者保護に資する労働条件明示義務の確立-です。
全労連の伊藤圭一雇用労働法制局長は、労政審に動きがあり、裁量労働制の対象拡大が狙われ、来年の通常国会で法案提出が見込まれる状況だと報告。裁量労働制の労働時間把握について「使用者は時間把握義務を課されず、時間内に達成不可能な業務を強制する。労働者からの労働時間の自己申告では過小申告にならざるを得ない」と告発しました。
厚労省の担当者は、「対象義務の拡大ありきで議論していない」と答えました。
解雇の金銭解決制度について、参加者から「一定の金を積めば、これまではできなかった狙いうち解雇ができるようになる。労働界は一致して反対しており、労政審で議論すること自体を中止すべきだ」との意見がだされました。
厚労省の担当者は「解雇は労働契約解消だけでなく、人生設計を狂わされる。その点を踏まえ労政審での検討をはかる」と、進める考えを示しました。
以上2022年12月3日付赤旗日刊紙より抜粋
※宮本徹議員も参加し、会場であいさつしました。