統一協会問題 野党国対ヒアリング 「返金を請求しない」統一協会が信者から念書

 統一協会に関する野党国対ヒアリングが5日、国会内で開かれ、統一協会が信者に対し「返金を請求しない」とする念書を9月に署名させていたことが、元信者の告発から明らかになりました。
 献金や高額な水晶玉などの購入総額が2500万円にのぼるA子さん(仮名)は、8年前に協会に入信し今年11月に脱会しました。その前の9月、自宅を訪れた顔見知りの信者2人に求められ、献金を「自らの責任と判断で行った」などと書かれた念書に署名。その後、A子さんのもとに婦人部長らが訪れ、「(別の信者が)献金したものを全部返してくれと言っていたら、その方の息子さんが自殺された」などと話していたと証言しました。
 A子さんは、脱会した11月に念書の撤回を要求し、念書の原本が協会から郵送で返還されたといいます。全国霊感商法対策弁護士連絡会の中川亮弁護士は、「先祖の因縁や家族が不幸になるといった献金の時と同じ手口で、今度は献金の返還請求を止めようとしている」と批判。定型的な文面のため、他の協会施設でも同じように念書に署名させているのではないかと指摘しました。
 信者2世の本田たまこさん(仮名)は、自身の誕生後に母親が協会に入信したため、「おまえはサタンの子だ」とあざができるほど殴られたり、階段から突き落とされるなどの虐待を受けたと声を震わせながら証言。献金対策の法律だけでなく、「未成年の子ども(信者2世ら)が安全に親と宗教から離れ、社会に守ってもらえるような仕組みを作ってもらいたい」と訴えました。

以上2022年12月6日付赤旗日刊紙より抜粋(写真は赤旗提供)