2月1日予算委員会 大学まで教育無償に 所得制限撤廃求める
日本共産党の宮本徹議員は1日の衆院予算委員会で、少子化対策について「子育て世代が最も求めている支援は教育費の負担軽減だ」として、教育の無償化を所得制限なしに大学まで実現するよう求めました。
岸田文雄首相はこの間、少子化対策について「何より優先されるのは当事者の声」と述べています。宮本氏は、私立大学の初年度納付金は135万円に上り、家計負担が重いことを挙げ、「憲法で学ぶことというのは保障された権利だ。高い学費で進学を断念したり、奨学金返済で苦しんだり、理想の数の子どもが持てない、こういう現実自体が極めて異常だ」と主張。日本は国際人権規約の「高等教育の漸進的無償化」の留保を撤回しているとして、当事者の最大の要望である教育の無償化を所得制限なく大学まで行うことを「少子化対策の柱に据えるべきだ」と迫りました。首相は「教育も『こども・子育て対策』の大変重要な視点」などと言うだけでした。
宮本氏は「大軍拡を優先しているから、子育て支援が後回しになっている」と批判。教育費以外にも児童手当、障害児福祉など、多くの子育て政策に所得制限がかけられているとして、全て撤廃するよう要求しました。
以上2023年2月2日付赤旗日刊紙より抜粋
≪2023年2月1日 第211回衆院予算委員会第4号議事録該当部分抜粋≫
○宮本(徹)委員 ~省略~ 最後、時間がないので、一問、少子化対策についてお伺いいたします。資料の最後のページを見ていただきたいと思います。数ある所得制限の中で、今、自民党が、茂木さんがおっしゃっているのは左上の児童手当だけなんですね。これ以外で最も厳しくある所得制限が教育費の支援、教育の無償化であります。さらに、深刻な問題が起きているのが障害者福祉に関わる所得制限です。異次元というんだったら、これは全部撤廃する、これが、異次元というならやるべきことだと思うんですよね。そして、総理は、何より優先されるのは当事者の声とこの間答弁されておられますが、子育て世代が最も求めている支援というのは教育費の負担軽減であります。私立大学の初年度納付金は百三十五万円。家計負担が異常に重過ぎます。憲法で、学ぶことというのは保障された権利であります。高い学費で進学を断念したり、奨学金返済で苦しんだり、理想の数の子供が持てない、こういう現実自体が極めて異常なことだと思うんですよね。しかも、国際人権規約の高等教育の漸進的無償化、我が党は一九七九年から政府に留保撤回するよう求め、民主党政権のときにこの留保は撤回されました。総理、国際公約であり、なおかつ当事者の最大の要望である教育の無償化、所得制限なく大学まで行う、これは少子化対策の柱に据えるべきじゃありませんか。これは総理にお伺いします。
○岸田内閣総理大臣 今、子供、子育て政策について内容の具体化を行っています。その際に、児童手当等の経済的支援と、そして様々な支援のサービスの内容と、そして子供、子育て政策の様々な制度、働き方改革を含む様々な制度支援、こういったものについて見直すのと併せて、御指摘のように、教育、これも子供、子育て対策の大変重要な視点であると考えて、内容の具体化を進めております。
○宮本(徹)委員 本当になかなか具体的な話が進まないわけですけれども、異次元の大軍拡を優先しているから、財源がないないということで、子育て支援が後回しになっているんじゃないですか。大軍拡ではなくて、暮らしの支援、子育て支援、教育無償化こそ優先すべきだということを強く訴えまして、質問を終わります。
○根本委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。