共産・立民が衆院委員長解任決議案 軍拡財源法案に“待った” 復興財源流用 被災者の声聞け
令和五年五月十日提出 決議第一号 財務金融委員長塚田一郎君解任決議案
日本共産党の穀田恵二、立憲民主党の安住淳両国対委員長は10日、与党が大軍拡のための軍拡財源法案の採決の構えをとるもとで、衆院財務金融委員会に先立ち、塚田一郎委員長(自民)の解任決議案を衆院に提出しました。解任案はその理由で、塚田委員長が被災地での地方公聴会の開催に応じず、質疑を打ち切って採決を強行しようとしていることは「国民不在の国会運営」と断じています。これを受けて、財金委は流会となりました。
決議案提出後に記者会見した穀田氏は、「憲法違反の敵基地攻撃能力のための大軍拡を進める重大な法案だ。国会法51条にもとづき重要な歳入法案として中央公聴会を開き、被災地での地方公聴会を行い国民の声を聴くのは当然だ。地方公聴会は、野党4党が一貫して要求してきたことであり、少なくとも法案採決の前に開催するのが、国会運営の当然の責任だ」と述べ、「軍拡財源法案の廃案をめざして堂々とたたかう」と表明しました。
安住氏は、「東日本大震災の被災地のための復興特別所得税を流用してトマホークを買うなんて話は断じて容認できない。そういうフレームがある法案は事実上の増税法案だ。簡単には通させない」と強調しました。
決議案提出に先立ち開かれた、立民、維新、国民、共産の野党4党国対委員長会談で、安住氏が塚田委員長解任決議の提出を提案。維新の遠藤敬、国民の古川元久両国対委員長は、同法案には反対だが、自民党が採決後の地方公聴会開催を約束したことを「一定評価する」として、採決に応じる姿勢を表明しました。
以上2023年5月11日付赤旗日刊紙より抜粋