超党派「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」総会
2023年5月24日(水)、超党派の「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」総会が開かれました。
国土交通省から、羽田飛行ルートに関わり「後方乱気流管制方式の変更による飛行間隔短縮について」「固定化回避検討委員会における検討コースの公開について」「渋谷区での氷塊落下の件における、ギアダウンポイントの開示」「新ルートにおけるPAPI3.25度基準での運用について」「飛行実績数/脱落物実績数/ゴーアラウンド実績数/飛行見込み数統計資料」のヒアリングを行いました。
以下2023年6月11日付『東京民報』より抜粋
超党派国会議員による「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」(海江田万里会長)は5月24日、国会内で会議を開き、住民側と協力して国土交通省に問題点を挙げ納得のいく説明を求めました。会議には、宮本徹衆院議員(共産)が参加したほか、住民側から大村究氏(羽田問題解決プロジェクト代表)や13団体代表らのほか、航空評論家の杉江弘氏も参加しました。
会議では、海江田会長(立憲)のあいさつに続き、司会の松原仁事務局長(立憲)が、事前に提出していた問題点について国側の説明を受け、議論になりました。
問題点の一つは国の羽田新ルートの「固定化回避のための検討会」の検討内容が開示されないことです。現在飛行中の着陸ルートをどう変えるのか。住民の関心事です。宮本議員は「いろんなルートの中に海上ルートは、検討されているのか」と質しました。
国側は「現在の2本の滑走路を固定化したうえで、同時に着陸することの技術的安定性を検証しており、それが固まるまで開示できない」と繰り返しただけ。
宮本氏は「何のために検討をしているのか。都心上空を飛ぶことを最優先しているなら問題解決にならない」と指摘しました。
昨年3月13日の氷塊落下の問題で、国は「航空機由来の可能性は低く、原因が断定できない」と否定。住民側から氷塊落下の可能性のある8機の足下げ位置の確認を求められている問題も、氷塊が確認できない以上「その必要はない」と拒否しました。
また、先行機と後続機の間隔に関する後方乱気流管制方式の変更(昨年5月から運用)に関し、国は「航空機の飛行時間の短縮に一定の効果がある」と認めています。それによって増便が可能なら、増便の必要から設定された羽田新ルートにも関わる問題です。ところが国側の説明は「上空と滑走路は別」との態度に終始しました。
このほか、住民説明会を求めても開かれないほど多くの問題点で国の説目に進展はなく、海江田会長は「住民の命にかかわる」問題だとして、国の誠意ある対応を求めて閉会しました。