第24回8・24薬害根絶デー 薬害根絶求め要望書 被害救済制度の充実を

 「薬害根絶デー」として、薬害被害者や支援者らは24日、東京都内で薬害根絶に向け、各省庁に要望書を提出しました。厚生労働省前では、「体はもう限界です」などと訴えました。全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)、薬害根絶デー実行委員会が主催。
 厚労省内の、薬害エイズ事件などの反省を記した「誓いの碑」前では、薬被連の花井十伍代表世話人が加藤勝信厚労相に要望書を提出。車いすやつえをついた被害者が、厚労相に医薬品副作用被害の救済制度の充実や、医療機関の充実や、医療機関のカルテの保管を無制限にすることなどを求めました。文部科学省には、学校での薬害防止教育の推進などを要望。
 厚労省前でのリレートークでは、「薬害緊縮症の会」の廣村温子会長が、被害の実相を語りました。幼少期に受けた解熱剤や抗生物質の注射が原因で、注射された部分の筋肉細胞が壊死(えし)してしまい、その筋肉が伸びなくなり体がゆがんでいきます。「この痛みを和らげて人生を生きたい」と訴えました。
 薬害肝炎全国原告団で大阪代表の武田せい子さんは、C型肝炎になり長年入退院を繰り返し、「仕事を何度も変えなくてはいけなかった」と訴えました。
 日本共産党の宮本徹衆院議員や野党国会議員が参加しました。宮本氏は、「絶対に薬害を繰り返さない決意にたって取り組んでほしい」と厚労省に求めました。
 「薬害根絶デー」は、1999年8月24日に「誓いの碑」が建立されたのを機に、毎年開催されています。

以上2023年8月25日付赤旗日刊紙より抜粋