東京・池袋駅東口 日本共産党大街頭演説 暮らしでも平和でも希望届ける日本共産党の躍進を 志位委員長が訴え

 「暮らしでも平和でも、間違った政治にぶれずに対決し、希望ある道を指し示す日本共産党の躍進を」―。日本共産党の志位和夫委員長は14日、東京・池袋駅前での街頭演説で次期衆院選での躍進を訴えました。志位氏は、「衆院比例東京ブロックの4人の予定候補は実力・魅力たっぷりのベストチームです」と紹介し、「比例代表は東京で100万票以上を獲得し、現有2議席絶対確保、3議席をめざし、4議席への挑戦をはかりたい。日本共産党の躍進で首都・東京を変え、日本を変えましょう」と訴えました。駅前はロータリーを聴衆がぐるりと囲み熱気にあふれ、周囲で配布していた党の「経済再生プラン」のリーフレットを道行く人が次々に手に取り、聴衆の輪が広がりました。
 東京比例予定4候補が決意を表明。田村智子副委員長は、「国民の口を閉ざさせる政治が押し付けられている。諦めを希望に不安を安心に、政治の改革を成し遂げよう」と呼びかけ。宮本徹衆院議員は、国民世論と結んで政治を動かしてきたと語り、「アメリカでも大企業でもなく、あなたに寄り添う政治に」と力を込めました。谷川智行予定候補は、「医師として医療現場で25年、街頭での医療相談15年の経験を生かして、命と暮らし最優先の政治を実現する」と訴え。坂井和歌子予定候補は、「人々の生活や働き方、人生で抱える困難に向き合わない自民党政治を変えたい」と決意を語りました。
 東京の小選挙区予定候補13人が紹介されました。
 冒頭志位氏は、文部科学省が統一協会(世界平和統一家庭連合)の解散命令を請求したことに触れ、「被害者の頑張りと世論が動かした重要な一歩です」と強調。「同時にここからが肝心です。統一協会に対しては被害者への真摯(しんし)な謝罪と賠償を、自民党に対しては癒着の全容を明らかにせよと求めていきましょう」と呼びかけました。
 また、細田博之衆院議長が13日に会見を開いたものの、自身をめぐる統一協会との癒着の問題やセクハラ疑惑などについてまともに答えなかったことにも言及し、「これが『三権の長』かと怒りでいっぱいになりました。かばい続けた自民党の責任も重い」と批判。「日本共産党は癒着と疑惑の膿(うみ)を出し尽くすまで、追及の手はゆるめません」と表明しました。
 岸田政権が発足して2年―。志位氏は「最大のキャッチフレーズの『聞く力』はどこにいったのか」と切り出しました。岸田政権が国民の声を無視し、健康保険証の廃止とマイナンバーカードを押し付け、インボイス(適格請求書)制度の導入を強行し、辺野古新基地建設をごり押ししているとして、「国民の切実な声を『聞き流す力』が正体ではないか」と厳しく批判。国民の不信と怒りが渦巻いているが「希望」が見えないという声もあるとして、「日本共産党は岸田政権と正面から対決するとともに、暮らしでも平和でも、『こうすれば日本は良くなる』という希望を届ける提案と行動をどしどしやっていきたい」と力強く訴えました。
 暮らしと経済の問題に関わって志位氏は、9月に発表した日本共産党の「経済再生プラン――三つの改革で暮らしに希望を」について縦横に語りました。現在の物価高騰に暮らしの悲鳴があがっている根本には、30年にわたる経済停滞と暮らしの困難―「失われた30年」があると指摘し、「暮らしに希望を取り戻そうとするならば、『失われた30年』を打ち破る改革―財界のもうけ最優先の政治のゆがみを『もとから変える』改革が必要です」と強調し、「三つの改革」を力説しました。
 第一は、「政治の責任で賃上げを進める働き方改革」です。志位氏は、大企業への内部留保課税で10兆円規模の財源を生み出し、中小企業への賃上げ支援で最低賃金を時給1500円に引き上げる党の提案を紹介。また、国際基準も踏まえて労働者保護のルールを確立する「非正規ワーカー待遇改善法案」を20日召集の臨時国会に提出すると表明しました。
 第二は、「暮らしを支え格差をただす税・財政改革」です。志位氏は、消費税は廃止を目指し、緊急に5%へ減税、インボイスの廃止を訴え。物価上昇に応じて「増える年金」への改革や、抜本的な教育費負担の軽減策を示しました。
 第三は、「気候危機の打開、エネルギーと食料自給率の向上」です。志位氏は、脱炭素・原発ゼロの日本をつくろうと訴え。食料自給率を計画的に引き上げ、安心して農業を続けられる日本にしようと呼びかけました。
 次に平和の問題に話をすすめた志位氏は、岸田政権が進める「専守防衛」を壊す敵基地攻撃能力の保有と大軍拡の危険性を告発しました。政府の2024年度予算概算要求では軍事費は7・7兆円だと指摘。「日米同盟の抑止力強化」が大軍拡の名目になっているが、「抑止」―「恐怖によって相手を思いとどまらせること」では、軍事対軍事の悪循環に陥ると警告しました。
 その上で志位氏は、「『恐怖』ではなく『安心』を与える憲法9条を生かした平和外交こそ必要です」と強調。徹底した対話によって東アジアに平和の共同体をつくることを推進している東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みに触れながら、憲法9条を生かして東アジアに平和を創出する党の「外交ビジョン」を語りました。
 「どうやって暮らしでも平和でも希望の持てる日本をつくるか」―。志位氏は、「市民と野党の共闘の再構築が必要です」と語りました。「野党共闘を始めて8年間。『共闘は失敗した』という宣伝が流されていますが、事実と違います」と述べ、共闘のたたかいが、弱点や課題はありながらも確かな成果をあげてきたと強調。「立憲民主党との関係でも連帯・協力の明確な意思が示されれば前に進めます。共闘の力で岸田政権を倒し、希望の持てる新しい日本をつくりましょう」と訴えました。
 最後に志位氏は、「日本を変える決定的な力は日本共産党の躍進です。党は現在の綱領をつくって60年余、国政選挙で3回の躍進を経験してきました。3回の躍進のすべてで躍進をリードしてきたのは首都・東京です。もう一度、東京から躍進の流れを起こしましょう」と呼びかけると、聴衆から大きな拍手が湧き起こりました。
 出版社に勤める女性(57)は「消費税のインボイス登録などの負担が本の著者に重くのしかかっている。労働組合でも賃上げを求めているが、出版業界は非正規雇用など弱い立場の人が多く、政治に虐げられている。演説を聞いて、共産党を大きくしなければ政治は変わらないと実感した」と話していました。
 東久留米市から来た女性(84)は「演説の中身は、全部実現してもらわなきゃ困ることばかり。そのためには共産党の外の人に伝えること」とし、「街頭宣伝に来て自分の目で見て聞くと、人にも伝えられる」と話しました。

以上2023年10月15日付赤旗日刊紙より抜粋