第212回臨時国会閉会 日本共産党国会議員団総会 自民党政治終わらせる国民的大運動を
第212回臨時国会が13日に閉会し、日本共産党は国会議員団総会を開催しました。志位和夫委員長はあいさつで「腐敗政治」「経済無策」「アメリカいいなり」の三つの問題をあげ、「この臨時国会は、自民党が日本の政治のかじ取りをする資格もなければ能力もないことをまざまざと示した国会となった」と指摘。岸田政権打倒を訴えるとともに、「問われているのは、岸田政権という一つの政権の問題ではない。自民党政治をこのまま続けていいのかだ」と強調し、「自民党政治を終わらせるための国民的大運動を起こそうではありませんか」と呼びかけました。
「腐敗政治」について志位氏は、「しんぶん赤旗」日曜版のスクープを契機に、自民党の主要5派閥のパーティー券・裏金疑惑が政界を揺るがす一大疑惑に発展していると指摘。岸田文雄首相は「安倍派切り」で乗り切ろうとしているが、岸田派や二階派、麻生派でも裏金疑惑が明らかになっており、まさに自民党全体を覆う疑惑だとして、「徹底的な真相究明のために、閉会中審査で関係者の証人喚問を行い、『政治とカネ』の闇を明らかにすることを強く求めてたたかおう」と訴えました。
その上で、問題の根本には歴史的な腐敗構造があると指摘。1990年代初めに金権腐敗政治が噴き出す中で「政治改革」が唱えられたが、「小選挙区導入」にすり替えられ、政治腐敗の根源である企業・団体献金は「大きな抜け穴」が残され、パーティー券購入による巨額の裏金づくりがシステム化されたとして、「解決の方法はただ一つ。企業・団体によるパーティー券購入も含めて、企業・団体献金を全面禁止することだ」と強調しました。
「経済無策」をめぐっては、岸田首相は「コストカット型経済」からの「脱却」をとなえるが「中身が空っぽ」であることが明らかになる一方で、「失われた30年」を打開する党の抜本的提案(「経済再生プラン」)が国民世論の大きな変化をつくりだしつつあると指摘。日本共産党の消費税減税を求める連続追及で、世論調査では消費税減税を求める声が多数となる結果が報じられるなど「画期的変化が起こっている」として「経済再生プラン」を実行させるたたかいをさらに発展させようと訴えました。
「アメリカいいなり」については、敵基地攻撃能力保有と大軍拡の矛盾があらゆる面で噴き出していること、オスプレイの墜落事故という事態のもとで異常な対米従属の姿勢が明るみにでたこと、沖縄県名護市辺野古の新基地建設の破綻が明確になっていることを指摘。また、日本政府が核兵器禁止条約第2回締約国会議への参加に背を向ける態度をとったことは世界に失望を広げていると批判し、「異常な『アメリカいいなり』を『異常』と思っていない。独立国としての自覚もなければ誇りもないような政権に日本の進路を任せるわけにはいかない」と訴えました。
最後に志位氏は、「問われているのは岸田政権だけでなく、自民党政治をこのまま続けていいかどうかだ」と強調。「腐敗政治」「経済無策」「アメリカいいなり」を転換する国民的大運動をあらゆる分野で起こし、それを一つに合流させ、自民党政治を終わらせようと呼びかけました。その上で、新しい日本をつくる最大の力は、来たるべき総選挙での日本共産党の躍進だと強調。「そのためにもあと1カ月に迫った第29回党大会に向けて、『大運動』の目標を総達成するために、全党のみなさんと心一つに頑張り抜こう」と訴えると、大きな拍手が起こりました。
2023年12月14日付赤旗日刊紙より抜粋