「高等教育の無償化」に関する質問主意書と答弁
12月8日提出の「高等教育の無償化」に関する質問主意書に対する答弁が、閣議決定されました。
質問番号135 宮本徹「高等教育の無償化に関する質問主意書」
以下2023年12月31日付赤旗日刊紙より抜粋
岸田内閣は22日、3人以上の子を持つ世帯だけに大学入学金・授業料を無償化する政府方針に疑問を投げかけた日本共産党の宮本徹衆院議員の質問主意書(8日提出)への答弁書を閣議決定しました。答弁書は“なぜ子ども1人、2人ではだめで3人以上なのか”などの保護者の疑問には答えず、全学生の無償化に背を向ける政府の姿勢をあらわにしています。
宮本氏は質問主意書で「学ぶことは権利であり、すべての学生の教育の無償化をめざすべきだ」と主張。高等教育の負担軽減の目的は「こどもの学ぶ権利の保障か、それとも少子化対策か」とただしましたが、答弁書は「いずれも同様に重要」だなどと回答。学ぶ権利保障のためには全学生を無償化すべきなのに3人以上に限定する理由は何かとの質問にも、「教育に金がかかりすぎる」が子どもを持てない理由の1位で、「3人以上の子どもを理想とする夫婦において顕著。この状況を打破」するなどと合理化しています。
宮本氏が「『産めよ、増やせよ』という経済的な圧力を国がかけるものではないか」とただしましたが、政府は回答を回避しています。
「無償化」をうたう政府方針ですが、私大授業料で年約70万円など支援に上限を設けています。3人きょうだいのうち1人でも扶養から外れると他の2人も支援の対象外とすることを検討するなど、「『多子世帯の大学無償化』という看板と実態があまりにも違う」との声も出ています。