企業・団体献金は廃止に 『朝まで生テレビ』宮本徹議員が出演

 日本共産党の宮本徹衆院議員は27日放送のテレビ朝日番組「朝まで生テレビ!」に出演し、自民党派閥の裏金事件について、各党国会議員らと議論しました。
 過去の例を踏まえ、今回の裏金事件で検察が立件する基準が3000万円だとする議論について、宮本氏は「政治資金規正法から照らして、不記載は皆同じだ。3000万円だろうが、100万円だろうが、意図的な不記載をやっているのなら、質としてはすべて同じ政治資金規正法違反だ。立件すべきだというのが国民の思いだ」と断言しました。
 宮本氏は、参院選挙の年に参院議員に全額キックバックされていたことを指摘。河井克行元法相夫妻が起こした2019年の参院選買収事件や昨年の江東区長選を巡る買収事件を引き合いに、裏金が「選挙で使われている可能性が極めて高いとみている」と述べました。
 宮本氏は、裏金の原資はパーティー券であり、パーティー券を購入している多くは企業・団体だと指摘。「30年前の政治改革の際に、企業・団体献金を廃止するといって政党助成金を作ったが、二重取りになっている。企業・団体献金は当然廃止しなければならない。パーティー券購入を含め全面禁止すれば、裏金化は断たれる」と主張。「参政権を持っているのは国民であり、企業、法人に1票は与えられていない」と強調しました。
 司会の田原総一朗氏が「企業が悪いように言われている」と述べたことに対し、宮本氏は「企業・団体献金はお金の力で政治に影響を与えようということ。当然、賄賂性を帯びてくる。企業が悪いとかではなく、企業・団体献金は政治にとっては悪そのものだということだ」と切り返しました。
 宮本氏は、裏金疑惑にかかわった自民党国会議員の説明責任について、「うそがつけない場でしゃべらせるのが大事だ。そういう意味では、国会での証人喚問が一番だ」と主張しました。
 宮本氏は自民党の井上信治衆院議員に対し、「『赤旗』の調査で報道もしているが、派閥幹部がパーティー券のキックバック分の現金が入った茶封筒を手渡していたとの証言がある。証言の真偽、自身の所属する麻生派含め、調べていただきたい」と迫りました。井上氏は「赤旗」報道を読んだとしつつ、「事実の解明はスタート地点だ」と答えるにとどめました。
 宮本氏は、「あらゆる膿(うみ)を出すのが政治が信頼回復をする大前提だ。裏金疑惑については徹底的に調べていただきたい」と述べました。

以上2024年1月28日付赤旗日刊紙より抜粋(画像はテレビ朝日より)