国立病院機能強化を 全医労が署名6万人分提出

 全日本国立医療労働組合(全医労)は23、24の両日、命を守るセーフティーネットとしての国立病院の機能強化を求める署名5万9811人分を国会議員に提出し、現場の状況の改善を訴えました。
 国立病院(国立病院機構、国立高度専門医療研究センター)は、がん・救急医療など地域医療、重症心身障害など他の医療機関では実施困難な分野を支えています。しかし人員不足で、患者に十分寄り添えない状況になっています。
 署名は▷地域医療の充実をはかるための機能強化▷振興感染症や災害医療対策で十分な役割を発揮できる対策ーを求めています。
 署名提出後の院内集会で前園むつみ委員長は「私たちのやりたい医療をめざすためにはこの署名運動は大切で、ここなくしては進まない」と強調。毎年積み重ねてきたきた運動が現場の声を聞く国会議員の対応にもつながっているとして地元でも働きかけを強め、よい医療をめざそうと話しました。
 石川県から参加した看護師は、「コロナ禍や能登半島地震の対応で奮闘してきたが、疲弊した看護師が患者に十分な看護ができない自責の念から退職に追い込まれている。残った人の負担が増えて、若い人も入ってこない。人員確保と制度改善が急務だ」と話しました。
 日本共産党の倉林明子副委員長、宮本徹衆院議員、立憲民主党の国会議員があいさつしました。

以上2024年4月25日付赤旗日刊紙より抜粋